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第１０６回全国高校野球選手権東東京大会は２１日、神宮球場などで５回戦４試合が行われ、小山台は延長十一回、修徳にサヨナラ負けした。 修徳４－３小山台（延長十一回タイブレーク） ◇ 外野へ転がるボールをマウンドから見つめ、思わず天を仰いだ－。「勝ちたかった…」。シード校の修徳を相手に、１２８球の力投で、あと一歩まで追い込んだが、延長十一回のサヨナラ負けを喫した。 今春の都大会では、優勝した帝京に１１点を奪われるなど、チームは投手力が課題だった。夏までに試行錯誤を重ね、制球力を大幅に向上させた。「要求したところにボールが来るようになった」。バッテリーを組む岩藤隆汰（３年）も成長に目を細める。 初戦から２試合連続で完封勝利。この日も自信を持ってマウンドに臨んだ。序盤は変化球が高めに浮き２失点したが、中盤以降は攻め方を変更。外角低めに制球し「思い通りの投球」で凡打の山を築いていった。 五回には岩藤の本塁打で試合を振り出しに戻し、〝相棒〟の後押しを得て、さらに奮い立った。スタンドの応援も力になり、意地の投球でタイブレークまで持ち込んだが、最後は、わずかな隙を突かれた。 小山台は平成３０年から２年連続で東東京大会決勝に進出。この世代に憧れて入学を決意した選手も多く、自身もその一人だった。《今年こそは優勝して甲子園へ》。憧れの先輩に追い付くことを目標に掲げていただけに「ここで負けたくなかった」と唇をかみ、悔しさを胸に高校野球に別れを告げた。（宮崎秀太）

産経新聞-1時間前

（21日、第106回全国高校野球選手権香川大会3回戦、大手前高松1―3英明） 　六回裏2死一、三塁。この回3失点を喫し、なおも続くピンチ。マウンド上の大手前高松の藤井優太投手（3年）は心の揺れを見せなかった。目に闘志が宿っていた。 　相手打者を右飛に打ち取ると、「よっしゃー」と雄たけびを上げた。チームが逆転してくれることを信じて。 　中学時代から一目置かれた大会屈指の好投手。秋の県大会では全5試合を投げ、防御率0.56と安定感抜群の投球で大手前高松の初優勝に貢献した。 　ただ、続く四国大会初戦の明徳義塾戦では、投打で圧倒され、八回コールド負けした。自身も毎回の17安打と打ち込まれた。「単純に能力が足りない」と練習への意識を変える転機になった。 　真っすぐや変化球のキレ、制球力を見直すための下半身の強化。今大会までにできることを考え、自分なりに課題を克服した。 　球威も向上し、最速137キロに達した。 　試合は昨夏優勝した英明に1―3で敗れた。「気持ちが前に出すぎた」。試合後、強豪との対決に緊張していたと認めた。 　大リーグ・ドジャースの山本由伸投手のファンで「どんなに打たれても前向きでへこたれない姿勢」を参考にしてきた。 　卒業後は大学に進学し野球を続ける。「負けた悔しさを今後のステージに生かしたい」。決して下を向くことはなかった。（和田翔太）

朝日新聞デジタル-3時間前