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＜第106回全国高校野球選手権奈良大会：奈良大附 2-1 奈良＞22日◇準々決勝◇さとやくスタジアム 　6年ぶりの夏の甲子園を目指す奈良大附が接戦を制して4強一番乗り。背番号10の左腕・山野 武士（3年）が3安打無四球1失点で完投した。 　奈良大附のプロ注目遊撃手である岸本 佑也（3年）はベンチスタート。田中一訓監督によると首を痛めており、今朝、スタメンから外すことを決めたそうだ。 　その危機を救ったのが2番遊撃で先発出場した背番号4の豆越 陽人（2年）。二塁と遊撃のどちらもこなせる選手で、「日々努力する子」と田中監督からの信頼も厚い選手だ。 　打線はチェンジアップなどを駆使する奈良のエース・清水 健次郎（3年）を打ちあぐね、4回まで無安打に抑え込まれる。その中で5回表、四球の走者を犠打と内野ゴロで進め、二死三塁で豆越に打席が回ってきた。 「先輩がつないでくれたので、絶対にここは一本出したいなと思って打ちました」と2ボール2ストライクから清水の得意球であるチェンジアップを捉え、中前適時打でチームに待望の先制点をもたらした。 　豆越は7回表の第4打席でも安打を放ち、3打数2安打1四球1打点の活躍。守備でも軽快な動きを見せ、岸本の穴を埋めて見せた。 　そんな豆越の父は高田商の部長を務める秀人さん。父のいる高田商ではなく、2018年夏の甲子園に出場したチームに憧れ、奈良大附への進学を決めたそうだ。 　この時点では準決勝で父のいる高田商との可能性が残されており、親子対決が実現した際には「絶対に勝ちたいと思います」と気持ちを昂らせていた。 　この後に行われた第2試合で高田商が11対1で御所実に勝利。準決勝で親子対決が実現することになった。 　ちなみに陽人の兄・秀太さんは昨年まで畝傍の野球部に所属しており、昨夏は高田商と畝傍で親子対決があった。 　兄弟揃って親子対決を経験することになった豆越家。「良い経験をさせてもらって、ありがたいなと思いながら見ています。良い試合をお互いできたら良いですね」と秀人部長は高田商の試合後に語っていた。 　注目の好カードとなった奈良大附と高田商の準決勝。親子対決からも目が離せない。

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