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◆第106回全国高校野球選手権佐賀大会1回戦　鹿島7―5高志館（7日・県立森林公園野球場）　 　初戦で実現した「がばい対決」は鹿島が逆転で勝利を決めた。鹿島の久保貴大監督と高志館の副島浩史監督は、2007年夏に「がばい旋風」を巻き起こし甲子園で優勝した佐賀北のメンバー。久保監督がエースで、副島監督は3番で広陵（広島）との決勝で伝説的な逆転満塁弾を放った。 　高志館が1回に4点を先制。鹿島は7回に3連打で5―5に追いつくと、8回に内野安打などで2点を加えて勝ち越した。「序盤に点を取られたけど9回まであるから。後半点を取ればいいと選手に言っていました」という久保監督の言葉通りの展開になった。 　一緒に甲子園で戦ったチームメートだけあって普段から電話などで連絡を取り合い、試合前夜に話もしたほど。何度も練習試合で対戦し、6月に最後の試合をした。「こちらの人数が少なかったときはあちらから選手を借りて試合をしたこともあります」と副島監督は振り返る。 　公式戦で対戦するのは初めて。「やっぱり意識しますよね」と2人は声をそろえた。「絶対負けたくないと思っていました」と久保監督は本音をもらす。「監督としての力量は久保監督の方が上。少しでも追いつきたい」と副島監督は元エースに敬意を表する。 　高志館は2015年以来の初戦突破はならなかったが副島監督は「最初は0―10で負けたのが、あと一歩で勝てるというところまできてチームが成長してくれた」と指導者としてチームの成長を喜んだ。久保監督も「内容は悪かったけど、こういうゲームを勝てたのは大きな経験になります」と収穫を挙げた。ライバルとして2人の戦いはこれからも続いていく。（前田泰子）

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想像を超える展開に、どよめきと歓声がわき上がった。全国高校野球選手権広島大会が6日開幕し、開幕試合は賀茂が先頭打者初球本塁打を浴びながらも、延長タイブレークの末に福山工を4―3で下した。7日は電光石火きんさいスタジアム三次（みよし運動公園野球場）など5球場で1回戦11試合がある。 　晴天下の開会式は、選手たちが力強く入場行進して始まった。ファンファーレが鳴り響く球場に、約4千人の観客が集まった。 　選手が整列すると、昨夏の大会を制した広陵の只石貫太主将（3年）が優勝旗を返還。広島県高野連の折田裕之会長が「君たちの諦めない姿を応援します」とあいさつした。続いて、大会副会長の稲田信司・朝日新聞広島総局長が「全力で勝負する幸せ、そして楽しさを存分に味わってください」とエールを送った。式では6年前の西日本豪雨の犠牲者を追悼するため、1分間の黙禱（もくとう）が設けられた。（遠藤花） 　　　　　◇ 　「私たち高校球児にとって、野球は尊いものです」 　修道の中垣咲哉主将（3年）の選手宣誓は、そんな言葉から始まった。「高校野球がかけがえのないもので、100年以上の歴史がある尊さを、集約させました」と振り返った。 　大役が決まってから、家族や国語の先生、監督などと話し合って宣誓文を考えたという。出来を問われると、「やり切りました。100点です」と笑顔を見せた。 　宣誓の最後は、こう締めくくった。「野球への尊い思いを胸に甲子園を目指すことを誓います」（根本快） 　　　　　◇ 　試合前の始球式は、広島市立五日市中学3年の川島慶太投手と田中湘真捕手のバッテリーが務めた。 　低めを狙った直球は、惜しくもワンバウンド。「始球式で投げられてうれしかったけど、投球はよくなかった」と落ち込む川島投手に、「ちょっと失敗しちゃったけど、いい球だった」と田中捕手が笑顔で励ました。 　2人は高校でも野球を続けるつもりだという。川島投手は「この舞台で投げられるように頑張りたい」、田中捕手は「こんな経験ができて本当によかった。高校生になったら信頼されるキャッチャーになり、甲子園に出たい」と話した。（遠藤花）

朝日新聞デジタル-6時間前