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今年の北海道を代表する本格派右腕・田中 稜真投手（旭川実）。力強い腕の振りから繰り出す最速151キロの速球、切れ味鋭いスライダーを武器に今大会は28.1回を投げて、41奪三振を記録。北北海道大会の準決勝に進出し、甲子園まであと2勝となった。12球団から視察され、一部の球団からは複数人体制でチェックされる田中の長所、課題を考えていきたい。 　セットポジションから始動し、勢いよく腕を振って投げるストレートは常時140キロ台前半～後半を計測。回転数が高そうなストレートは魅力的で、将来的には常時150キロ台を投げられていてもおかしくないほどの潜在能力の高さを感じさせる。 　気になったのは抜け球が多く、浮いたストレートをしっかりと弾き返されること。投球フォームを見ると、軸足にしっかりと体重が乗り、強く腕が振れると、回転数の高いストレートを投げることができているが、リリースポイントが乱れて、上体だけで回転しているフォームのときは棒球となっており、しっかりと弾き返されている。打者レベルが低い地区予選ではそれでも三振を奪えていたが、北北海道大会では通用しなかった。準決勝以降は自身の悪いクセが出ないこと、自分のフォームを固めることが先決だろう。 　変化球はスライダー、カーブ、シンカー気味に落ちるフォークが中心。特に横滑りするスライダーの精度は非常に高く、空振りが奪える。変化球が低めにコントロールされたときはしっかりと打者を打ち取ることができており、三振も記録していた。 　地区予選、北海道大会から通して見ていて、速球の勢い、スピード、変化球の精度の高さは今年の高校生右腕では上位に入る投手ということは間違いない。ドラフト的な評価でいえば、中位指名されてもおかしくない。ただ、フォームの乱れがあり、ばらつきが多く、被安打が多くなりやすい。絶対に負けられない北北海道準決勝、決勝戦ではそういった粗さがなくなってさらに成長した投球ができるか。それが評価を上げるポイントとなりそうだ。

高校野球ドットコム-20時間前

2024年度の第106回全国高校野球選手権北北海道大会は16日、準々決勝3試合が行われ、4強が出揃った。 　クラーク記念国際は7対2で北見柏陽を破って4強入り。初回に2点を先制すると4回には5点を奪って勝負を決めた。2年連続夏甲子園へあと2勝となった。 　白樺学園は3対1で遠軽に競り勝った。初回に2点を先制。3回に1点を加え、相手の反撃を1点に抑えてベスト4入りした。 　旭川志峯は帯広大谷を7回コールドの10対3で破り、4強入りを果たした。 　22日に準決勝、旭川実－クラーク記念国際、白樺学園－旭川志峯が予定されている。

高校野球ドットコム-2日前