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送迎バスに元気よく乗り込む園児たち。次々とお友達が乗ってきて、みんなで楽しく幼稚園にむかいます。
園児を乗せたバスは無事幼稚園に到着。全員残らず降りたのでしょうか?
空の車内を見渡して異常がないかを点検します。ただこれだけでは安心できません。運転手が車のカギを抜いてエンジンを止めると…
(社内音声)「ピンポン。車内後方のスイッチを切って車内の点検を実施してください」
すると運転手が入ってきてバスの後ろに方に向かいました。その先にあるのは黒い箱。箱に鍵をさして。
音がやみました。この時、車内の点検も合わせて行います。
(運転手)「点検終わり!」「異常なし!」
ブザーの音に園児は…
(記者)「なんでブザーが鳴るか知ってる?」(園児)「バスに閉じ込められた事故が起きないためです」
去年から今年にかけて、幼稚園の送迎バスに園児が置き去りになり、熱中症で死亡する事故が相次ぎました。これをうけ、政府は来年4月から、全国の幼稚園に対し、送迎バスの置き去りを防ぐ安全装置の設置を義務付ける方針です。
シートベルトの生産で国内シェア上位。海外にも製品を展開するグローバル企業です。
そんな東海理化が今、力をいれているのが
置き去り防止システムの開発です。車のカギをつかって、警告音を止める仕組みにしたのは、ドライバーが、確実に、車の後ろまで行ってブザーをとめ、車内に異常がないか点検するようしむけるためです。
(東海理化 野上さん)「慣れてきたことを考えるとブザーを切りに行くことに執着してしまうのでは。子どもさんにブザーを押して、と。子どもはブザーを喜んで押してしまう。そうすると点検の思考がそぐわれる。イグニッションキーにこだわって、運転手自身が車両の後方に行ってもらうと」
10月上旬からシステムの実証実験に協力してきたこちらの幼稚園。
(園長)「先生たちの気持ち面の負担の軽減も感じられますし、非常にシンプルなものではありますが、しっかりとした機能が備わっているなと実感しました」
さらに東海理化は、現在、新たなシステムの開発を進めています。
(東海理化 岩下さん)「車両の上部に試作品のミリ波レーダーがついています」
こちらは「ミリ波レーダー」。電波を使って、車内に人が置き去りになっていないか検知するためのシステムです。たとえば車内にこんな赤ちゃんが取り残されてしまっていたら…
フロントガラス側の天井にとりつけたアンテナから電波を発射。車内で動くものがあると、レーダーが検知します。
(岩下さん)「10秒間たつと、ハザードで周囲にお知らせする」
さらに10秒後には、バックドアが自動でオープン。強制的に車内を換気し、熱中症を防ぎます。JAFによりますと、車内に閉じ込められた子供を助けてほしいという出動要請は、去年8月の1か月間だけでも63件ありました。東海理化では、自動でエアコンが始動して、閉じ込められた子供を熱中症から守るシステムの開発を目指しています。
(野上さん)「世の中にある幼稚園バス全てに(置き去りの)事故が起こらないような方策をまずは展開したい」
(日本経済新聞 須賀記者)「子どもを置き去りにしてしまうケースは世界中で頻発していて、欧州などでは車内置き去り防止する装置の導入を義務化する流れも世界ではある。それに従って、世の中の世界の自動車メーカーもこうした機器の開発に乗り出している。制度が整備される流れもあるので、市場は世界的に拡大していくと思います」
(野上さん)「海外でも幼児置き去りが問題になっています。我々、自動車部品屋として何かできないかと。痛ましい気持ちをなんとか形にしたいと」