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福岡市の中心にある街、舞鶴。おしゃれなアートや高級マンションが建ち並びます。その一角にある白いシックなカフェのような店。
(客)「野菜の詰め合わせのSサイズをお願いします」
(スタッフ)「それでは今から、収穫してきますね」
なんとここでは注文を受けてから野菜を収穫し、そして客に販売します。
(客)「とれたての野菜をすぐに食べられるところ。畑が都会にあるのはすごい」
店の奥には畑がズラリ。実はここ「世界一新鮮な野菜」がコンセプトの青果店です。
葉物野菜5種類の詰め合わせは1180円。都市のど真ん中で産地直送、いわば「都心産直」という新たなスタイルに、多い日には50組の客が来る日もあるそうです。
この野菜の特徴の1つが日持ち。店舗と畑が同じ場所のため、流通にかかる日数を大幅にカットできるのです。その分、長く味わえ、フードロスの削減にもつながります。農業が専門の千葉大学の古在名誉教授は
(古在名誉教授)「一般的に言うと野菜の物流は1週間かそれ以上。(GGサプライは)消費者の近くで作ってその日のうちにすぐ売れるという業務形態。メリットは大きい」
デリバリーもしています。さっと収穫し、即お届け!収穫から30分のフレッシュな野菜が家庭に届き、定期便の契約者も増加しています。
(客)「このままお皿についで、食べる。甘い。食感もおいしい」
そんな「都心の畑」、水耕栽培で野菜を育てています。
日照時間や温度管理を工夫、通常の栽培と比べて2倍の速さで育ち、早いものだと2週間で収穫できます。
ただ水耕栽培の植物工場といえば、これまで多くの有名企業が参入しましたが、運営コストが高額なことからその数は頭打ちになっています。
(社長)「我々は野菜の物流を変えることでその問題を解決した。生産から収穫して届けるまですべて自社で管理しているのでその分収益が出やすい」
運営する会社の代表は農業の担い手不足に注目し、安定的に供給できる水耕栽培に着目したということです。
(社長)「水耕栽培で作った野菜は味に関していい評判がなかった。我々はそこを研究開発によって突破し、おいしさにこだわった」
起業から16年間、事業・家庭用の水耕栽培資材などを開発・改良してきたノウハウと技術をつぎ込んでいると言います。
このモデルの将来性は?
(社長)「一人で店舗が運営できる形なのでランニングコストも抑えながら運営ができている。農作物の安定的な供給の面からも植物工場に注目が集まっている。採算性を維持しながらどのように安定的に維持できるかがポイント」
今年は、福岡に新たに2店舗開業し、東京への進出も予定していて、今後は葉物野菜だけでなく根菜類にも挑戦する計画です。
福岡から全国、そして世界へ「都心の畑」が今後広がりを見せそうです。