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札幌の食と言えば、ラーメン。市内には1000店以上のラーメン店があるまさに激戦区 と言われています。
その舞台裏には知る人ぞ知る黒子が。こちらの店の暖簾には、「西山」の文字が。こちらにも。有名店の一つ「すみれ」も。
(記者)「店に入ってすぐのところに『西山製麺』使 用と書かれた札がかかっています」
人気のこってりみそスープに絶妙に絡み合う黄色いちぢれ麺は実は西山製麺の特注。 西山は札幌では3割以上のシェアを占めているといいます。
西山製麺は1953年創業。屋台のラーメン店が発祥です。
味の秘密が、地下200メートル付近からくみ上げる稲山系の雪解け水。店の要望に合わせたオーダーメード麺はなんと400種類以上にのぼります。
しかし、このコロナ禍で札幌のラーメン店は大きな打撃を受けています。 そこへ、黒子が仕掛けました。
ススキノで、合わせ味噌にこだわ伝統的な味噌ラーメンの店。デリバリー用に入れる盛り付けるのは、どんぶりではなく、プラスチックの容器。デリバリー用のラーメンです。ただ、当初は抵抗があったと言います。
(石川直志社長)「2~3丁しか出前ができない。麺が伸びるので。普通の麺だと難しいと思い、(デリバリ ー用の)メニューからは外していた」
転機は西山がおよそ1年半かけて開発したデリバリー用の麺でした。
(西山製麺 石田本部長)「デリバリーという市場が社会インフラに近い形で育っていくだろうと、それにうちの客に対応いていただかないと大手の外食系レスト ランに負けてしまう」
(石川直志社長)「デリバリー用の麺がなければウォルト(デリバリーサービス)はできなかったと思う。20~30分置いて何度か試食したが、こんなに時間がたってもコシのある麺ができるのかと」
(西山製麺 石田本部長)「弾性と粘性の両方を持ち合わせないと伸び
こうした西山の戦略の背景には、何が?
(日本経済新聞社 井田記者)「ラーメン業界には、ハンバーガーや牛丼の
デリバリーに加え、コロナ下で力を入れているのが店の味を再現した、家庭向けの商品。あの「すみれ」に…。こちらは、大阪のお好み焼き店「ぼてぢゅう」の焼きそば。全国のスーパ取引はありませんでしたが、西山が商品化を持ちかけ、モチモチの太麺を実現。 今月から販売しています。
(西山隆司社長)「外食店がかなり大変な状況。取引先の売り上げを上げるために店だけでなく家庭でも食 べてもらおうと」
売り上げの一部はライセンス料として店側に入り飲食店を支えます。 西山の売り上げも、コロナ前を上回るV字回復を遂げました。
コロナ下で変わる暮らしを逆手にとり、札幌ラーメンの黒子がビジネスを拡大しています。