“そしてまた、愛欲の現象はセクシュアリティ（有性生殖の活動）に先行しているということ。要するに、セクシュアリティは繁殖のための必要条件ではなく、せいぜい一つの生物学的な遊び、贅沢でしかないということ。” 『エロスの解剖』澁澤龍彦 桃源社 34ページより #ゆとぴや引用 pic.twitter.com/J7M037rEpW

“というのも、──幻覚、夢を語る事でこの国の人間、つまり、女性達はプライベートなコミュニケーションを計るからである。” 『水晶内制度』笙野頼子 新潮社 70ページより #ゆとぴや引用 pic.twitter.com/BZQAmphzGV

“わたしって卑劣で、はげしい女でしょう。そう、でもね、アリョーシャ、あんたのこと、まるで自分の良心の鏡のように見てるときもあったの。“ 『カラマーゾフの兄弟』ドストエフスキー 亀山郁夫・訳 第3巻72ページより #ゆとぴや引用 pic.twitter.com/19UOAMOWVF

〜中略〜 そんな生活は誰かにまかせよう。私はよごれた大都会のほうが好きなのだ。" 『長いお別れ』レイモンド・チャンドラー、清水俊二訳　344〜345ページより #ゆとぴや引用 pic.twitter.com/1yEKXQUpKV

“郵便で受け取る価値のあるものはほとんどないのに、それでも手紙を心待ちにしてしまうというのは、どうも不思議ですね。” 『灯台へ』ヴァージニア・ウルフ 御輿哲也・訳 岩波文庫 159ページより #ゆとぴや引用 pic.twitter.com/OJlmXZkyjA

『カササギ殺人事件』 アンソニー・ホロヴィッツ 山田蘭・訳 東京創元社 下巻 259ページより #ゆとぴや引用

"本を読む利点は現実逃避できるところだ。ぼくはそう思っている。とはいえ、単に逃げているわけではない。本には未来や過去がある。その過去や未来の視点を通じて、「いま」に対抗するための拠点を持つことができる。" 『「逆張り」の研究』綿野恵太　筑摩書房　233ページより #ゆとぴや引用 pic.twitter.com/l331KKJXHS

"私は紙の本を憎んでいた。目が見えること、本が持てること、ページがめくれること、読書姿勢が保てること、書店へ自由に買いに行けること、──5つの健常性を満たすことを要求する読書体験のマチズモを憎んでいた。その特権性に気付かない「本好き」たちの無知な傲慢さを憎んでいた。" #ゆとぴや引用 pic.twitter.com/aKpOuaYN8L

『話の終わり』リディア・デイヴィス　岸本佐知子・訳　白水uブックス　62Pより #ゆとぴや引用

雨の日は、私たちはひるをカジノで過ごしたのであって、そんな日にそこに行かないでいることは、私にはとうてい不可能なことのように思われた。” 『失われた時を求めて 3巻 第二篇 花咲く乙女たちのかげにⅠ』 プルースト 井上究一郎訳 ちくま文庫 344ページより #ゆとぴや引用 pic.twitter.com/DELHc5k7r3

“エッセイを書くのは共感してほしいわけでも、賛同してほしいわけでもなくて、むしろ、書けば書くほど、私の輪郭がはっきりして、他の誰とも同じになれないことがわかるから、それがとてもさみしくて、とても好きだった。” #ゆとぴや引用 『恋で君が死なない理由』最果タヒ 河出書房新社 166Pより pic.twitter.com/xI04sDCVxE

“なかに何が書いてあるかを知るだけなら、「本」を手元に置く必要はない、と考えることができます。でも、ブラウン管に写し出された文字を眺める「読書」は、本を読むことの部分にしかすぎないのではないでしょうか。” 『装丁ノート 製本工房から』栃折久美子 集英社文庫 206ページより #ゆとぴや引用 pic.twitter.com/xxJqS0nlde

“篤信な昔の信者が神を恐れたように、もっと書物を恐れねば、本当によいものは生れてこないと思います。内容は勿論のこと、書物の外形に触れただけでも、おのずと頭のさがるような書物、または言いしれぬ親しさを感ずる書物──これが本当の書物だろうと思います。” #ゆとぴや引用 pic.twitter.com/cCC9ZVGYI5

寺田寅彦随筆集 第一巻 岩波文庫　141ページより #ゆとぴや引用