#メモ用詩 #詩 情けをかけるな 何を躊躇う この老いぼれに 翼はもはや飾り お前を切り裂く 鋭い牙と爪は 錆びついておらん 人間よ 若者よ 改宗せし者よ さあ殺すがよい 私の良き話し相手よ 青年は涙を流し 竜を殺した 青年の名は ゲオルギオスといった そのあと竜を見たものは 誰ひとりいない

#メモ用詩 #詩 『蟻』 真夏 太陽の下 蟻の行列 巣穴へと 続く行列 君たちは 働き者だ 君たちの 黒さは スーツ姿の 社会人を 思わせる 真夏 太陽の下 蟻の行列 巣穴へと 続く行列 君たちは 亡骸運ぶ 葬列者か 君たちの 黒さは 礼服姿を 思わせる 小さな 黒い行列は ゆっくりと 巣穴へと 消えていった

#メモ用詩 #詩 王都ミナス・ティリス 民は忘れじ 角笛響きし ペレンノールの広野 センゲルの子セオデンが 率いし騎士らの見事なる 匠の技の美しき 鎧兜は暁の 光浴びて輝きて 王の白馬は嘶き 今が時ぞと王の声 応えし騎士らの鬨の声 方々角笛の音とともに 王と共に駆け出せば 魔軍の心を砕きたる

#メモ用詩 #詩 湖面の 三日月 弓にして 弦弾き 奏でし音色 波紋と風とが 伝えゆく 透明な水 湧きい出て 妙なる音色も 鳴り響く 弾くたび 弦は瞬きて 遠く人の心に 呼びかける 岸辺に寄りて 奏者を探せど 見当たらず 湖面の月に 魅入るのみ かの月の君は 揺れる水面に 幻のごとく その姿を覗かせる

#メモ用詩 #詩 生きることに 疲れ果てたなら 地に伏して 休むがよい 焦りが恐れを 恐れが苦しみを 呼ぼうとも ひたすらに休め 天と地は そこにあり あるだけで お前を責めはしない お前はただ休めばよい 流れ行く人間のなかで 心身を傷つけてはならない お前はそこにいる それだけで尊いのだ

#これを見た人は我に続いて剣を抜け #メモ用詩 #詩 あゝ ここに歌うは 英雄の 剣の閃き その栄光 両軍にらみ合う戰場で 勇猛誇るガリアの勇士 一騎打ちを所望する ローマ陣営 マルケッルスぞ 勇み立ち 剣抜き 互いに歩み寄り 鋭き音を響かせる 両者一歩も退かず 打ち合えば 両軍固唾のみて 見守りし

#メモ用詩 #詩 何もなせず 何者にもなれず 朽ち果てていく 目は霞み 手は震え 紙の上で 文字が踊り 崩れゆく詩を 支えることができぬ 魂は何処へ 行かんとする 詩に宿るべき魂は 彷徨い歩き 肉体より離れゆく 手から滑り落ち 割れてしまったのだ 砕けてしまったのだ 破片とかした私の詩

ガルシーア・ロルカへ捧ぐ #メモ用詩 #詩 ¡ ＯLE !  アンダルシア人！ ロルカよ！ 君は旧き友と抱き合い 葡萄酒を分かち合い その芳醇な香りに 乾いた風に 熱き太陽に 母国に 国民の心に 誇りを与えた 貴方の詩は ジプシーに歌われ 国境を越え 今もこれからも 詩を芽吹かせるだろう 人々の心に

#メモ用詩 #詩 いつまでも休んではいられない 立ち向かうしかないのだ 倒れる時は前のめり

#メモ用詩 #詩 口を噤もう もはや夜も遅い 闇の世界 羽音せぬ 鳴き声すれど 姿見えぬ 夜の番人が 目を光らせ 見守ってくれる 我らは眠ろう 大地に身を委ね 落ち葉を寝床として 朽ちた木を枕として 朝露が 雨が 喉を潤し いつの日か 小さな我らが 緑豊かなる 木立となったなら 彼らの止まり木となろう

#メモ用詩 #詩 鳥歌い 枝葉笑う 緑深き 鎮守の森 大地を覆う苔 朽木に生えし 新たな芽 生死は環をなし 巡り回る 湧き水 滾々と その碧さをたたえ せせらぎは 鳥の声と和す 風が吹きて ひとひらの葉 水面に浮かぶ 舟のよう 水面揺らす 波紋は広がり 舟を走らす 一切は足らずものなく 余りあるものなし

#メモ用詩 #詩 幾度も 断崖から 滑り落ち 荒波と暴風は 幾度となく その鞭で打ち据えた 歯を食いしばり 血だらけの手足で 縋り付く 手がかりを探し 霞む目で 手を伸ばす いっそのこと 身を投げれば 楽だろう 何故だろう できなかった 崖の上 いやその先に なにかあるような 気がしてならなかったから

#メモ用詩 #詩 砕け散った こころ 失った身体 鉛のごとく 大地に沈み 飲み込まれる 血は冷え切り 色を 声を 言葉を失い 私の生身は ただ躯のように 転がっている 死の匂いを 嗅ぎつけたか 大狼 ゆっくりと近づき 傍らに 身を横たえ 大きな瞳で 見つめる 私は最期の力で かの黒き毛並みを 撫で涙を流す

#メモ用詩 #詩 あゝ 行ってしまった 私から貴方が 去ってしまった 私は貴方を 失ってしまった 誰かが言っていた 失って初めて気がつくと 言葉を噛み締め 貴方の後ろ姿 見送っている これでいいんだ 一夜の過ち 二度とない過ち 幸せでした 貴方に抱かれて 夢でもし会えたら… 頭の中に浮かんだ 歌の歌詞

#メモ用詩 #詩 ささくれだった心 どうしたらいい 暗い空に 顔を向け 冷たい風雨に 身体をさらす 涙ではない 頬を伝い流れる この熱いものは？ 冷たい雨の中で感じる この熱いものは？ 下を向いて 雨といっしょに こぼれ落ちる 私の心 諦めきれない気持 捨てきれない感情 どんな言葉で呼べばいい

昨晩はJarashius(@ImperialBlue_s)さん描いたスヴェン氏の絵に #メモ用詩 を捧げることができてよかった。 なによりもJarashiusさんが喜んでくれたことが嬉しかった。

#メモ用詩 #詩 さあ次はどう来る 私の指先に 君らはついてこれるか 私が繰り出す この剣 この靭やかな剣に 君らの刃は 届くのか あゝ踊るように そう歌うように 奏でる旋律を 私はいなし ときに受け ときに攻め込む 攻め合う音こそ この音色を生む さあ鳴れ この決闘を彩る 黒き薔薇のように

#メモ用詩 #詩 抱きしめてくれ 君が手で この冷たき躯を そのとき 我が瞳より 涙伝い 一筋流れ落ちたなら 我が身に 君を愛する心 たしかにあった 証明となろう 君に願う せめてもの慰めに 色を失った 唇に接吻してくれ この世で 実を結ばなかった この恋に 咲くことのなかった 愛に せめてもの慈雨を

#メモ用詩 #詩 書き溜めた詩 一枚一枚 火をつけて 燃やしてしまおう 煙はゆったりと上り 灰になり 報われた

#メモ用詩 #詩 心がざわつく 君が好きなんだ 同性愛 何が悪い 君は軽蔑する 君には分からない 縮まらない距離 恋なんて 知らなければ 悩むこともなかった 恋を 知らなければ 気付けなかった 君を愛し 君を憎み 制御しきれない もう恋心を壊してしまおう でもなかったことにはできない 破片は残るから

#メモ用詩 #詩 慕えば 慕うほど 遠のく君 願い叶わぬと わかれども つのる恋心 いつしか 恨みつらみ なり果てて 憎い憎いと 黒き想い 心に宿り 我を夜叉にする 変わり果てた我が身 日月の光に耐えられず 身を焼かれ もはや君に 会うことも叶わず ただ暗き夜に 君と見た月を 懐かしみ 鬼となれど涙する

#メモ用詩 #詩 神よ 彼らが何をした あなたは耐えよと まだ耐えよというのか まだ血が流し足りないと 生命が 光とともに 爆風によって 引き千切られ 焼かれ のたうち回る姿をみても あなたは見ているだけ 生きている人間が 恐ろしく醜い あなたは捨て置くのか それとも信仰心を 試されているのか

#メモ用詩 #詩 バス停 待ち人 待ち時間 せわしなく 歩き回る人 発進する車 時計の秒針 チクタクチクタク 僕の周りだけ 恐ろしい速さで 過ぎ去っていく 時間という怪物が 迫ってくる 立ち止まることを 許さない 生きているうちは 逃げ切ることはできない 走り続けろ 紆余曲折な人生を

#メモ用詩 #詩 今日という幕開け 私という主人公 立たせる舞台 始まる演劇 役不足な役者 私を演じる私 他人という登場人物 アクシデントという 起承転結 時間という観客 悲劇か喜劇か 過ぎ去った時間が決め 刻まれる時間によって 私は役を演じわけてきた そして，いつの間にか 私は私を見失った

#メモ用詩 #詩 稲妻走り 雷鳴轟く 怒りだ 私の怒り 打ち付ける雨 蒸発するごとく 身体のなか 沸き立つ血 心臓が悲鳴上げ 身体は熱せられ 赤々と燃える鉄 短剣でもって この熱き血で 盃を満たし 地母神よ 貴女に捧げよう さあ飲んでくれ 愚かな息子 貴女の産み落とした生命 貴女への せめてもの償いに

#メモ用詩 #詩 見よ！ この死に体の身体 鉛のように重く 心は咎人のよう 自堕落に 深い眠りに落ち 目が覚めても 半分眠っている 苦しみから逃れるため 眠りから目覚め また苦しみと対峙する 私よ呪われろ いな 世に生きる 全ては呪われている 私もその一人！ あゝ思い出したぞ 今まで忘れていのに！

#メモ用詩 #詩 消えかけし灯火 守り抱き 滑りゆけ 子鹿が成長し 立派な枝角を いただくように 王の遺児が 頭上に 王冠を戴く その日を信じ 白樺の脚 勇士は 命を懸けて 運びゆく 敵の魔の手 挫きたまえ 大いなる自然よ 猛烈なる吹雪よ 我らが身体 失うことになろうとも この灯火は消させはしない

#メモ用詩 #詩 恐怖に 手を差し伸べ 少しでも 和らげないかと 思案する とても痛い 茨を握るよう それでも私は 強くその手を握った 恐怖とともに 歩くために 痛さからか その手が 氷のように 冷たかったためか 私は涙が止まらなかった 気づけば 恐怖も泣いていた お互いにこわくて 仕方がなかったのだ

#メモ用詩 #詩 絹の道 幾多の人が 越えてきたのだろう 絹の道 砂に覆われた大地 風により 姿を変える地形 絹の道 幾多の人が 命をかけ 命を落としたことか 絹の道 幾多の争乱によって 血に染まったことか 絹の道 今は夕陽は変わらず 大地を染め 流れた血は砂に隠され 今は文化の血脈残すのみ

#メモ用詩 #詩 来るわけがない 未来 受け入れない 社会 人間関係 恐い どうしたらいい 自衛 逃げたらいい どこへ 逃げ場所はない 居場所もない 必死に 詩に込めたい 思い 熱い思い 消えない 諦めきれない 自分らしい 詩を書きたい 生きてほしい 君に 届けたい カッコ笑い カッコ悪い この詩咏い

#メモ用詩 #詩 叶わぬ夢 わかっていながら 夢みる 君求めて 彷徨えば 暗がりの中 君見つけ 手を取り 涙流し 口づけ交わし 君を愛で 褥を共にす 寝てはならない 思いつつも 君の胸に 顔をうずめ 君の甘き声に 耳を傾け 私はつい瞼を閉じ 目覚めて 涙の跡に 叶わぬ夢 砕け散った 欠片をみる

#メモ用詩 #詩 『罹患者』 心疾 患い 幾年月 通い続ける 精神科 いまだ 慣れない 待ち時間 待合室 下向き うつむき 祈るよう 呼び出し アナウンス 耳すます 呼ばれ 足取り重く 診察室 医師の診断 最後の審判 受け止めきれない 情報の波 受け止めるのみ 受け取る紙 A4一枚 軽くて重い 診断書

#メモ用詩 #詩 血だらけの手 数多 人を殺めし この手に 強く握られた剣 指が固まって 剥がれない 両刃の剣 刃こぼれはげしく 長き戦い物語る 戰場眺めれば 死屍累々 愛馬足折れ 血泥に横たわり 私は歩み寄る 愛馬は悟り 短剣持って とどめ刺す 最期の嘶きに 涙を流し 戦争の虚しさに 怒りを覚えん

#メモ用詩 #詩 カッコ悪さ 引きずりながら スマホの画面 タップ 言葉を 並べていく うまく回らない 薬の回った頭 空回りさせて タイプライターを叩く あれスマホは？ スマホって何だっけ？ 僕は夢を見ているのか？ あの光る小箱は？ 指は叩き続ける タイプライター チーンという音に 我に返る

#メモ用詩 #詩 鏡 映る姿 老け込んだ 自分 おいおい 老け込むには 早すぎないか いやもともとか 独り言 毎日毎日 繰り返し 鏡の中に もう一人の自分をみる 代わってやろうか もう一人の自分が言う 遠慮するよ 僕は言う どうであれ これがいまの僕 僕はハンマーで もう一人の自分を壊した

#メモ用詩 #詩 帰る場所 帰れる場所 故郷があるから 旅に出ることができる 険しい旅に 故郷が恋しくなるのは 新しい体験に 戸惑うから 初めての土地 どこか懐かしさを 覚えるのは どこか故郷に似ているから 旅人の話が 面白いのは 故郷の言葉で 物語るから 旅を懐かしく 振り返れるのは 故郷があるから

#メモ用詩 #詩 『連想』 雨 涙 水たまり 曇り空 光射し 反射 もうひとりの自分 醜い自分 嫌気 晴れない心 止まらぬ涙 頬を伝い こぼれ落ち 水滴 水たまり 涙 波紋 小さな波紋 歪む 泣き顔 忘れた笑顔 あの人の笑顔 二人の日々 喪失 後悔 さよなら 踏みつける 水たまり 飛沫 壊した 思い出

#メモ用詩 #詩 息子よ 王になるならば 覚えておけ この王冠の重みと 恐ろしさを 人を狂わせ 親子兄弟で殺し合わせる 王冠なる野獣を 飼いならすなど 考えんことだ 気がつけば お前は軛につながれ 鞭を受ける 下す判断が 自分の意思か それとも王冠の意思か よく見極めよ さあ 息子よ 王冠を戴くがいい

#メモ用詩 #詩 君に口づけを この酒杯 琥珀色した 美味なる酒 天使がのこした 美味なる酒 口づけして 飲み干そう 蜂蜜のような この酒 酔うては 憂さを晴らし 悩みの苦虫 噛み潰す毎日 口から出るのは 悪口か愚痴 酒の肴には なりはせぬ 友の誉れに 乾杯し 友のために 涙を流そう 瓶が空になるまで