根広の月洲庵。日影の龍澤寺の系統の末寺だったという。村の人は寮と呼び、無住の寺だったが、旅の僧が住み着いたことがあった。その僧が耕した畑が、僧の名を取ってげんとうの畑、りょうぼうの畑と残されている。 #一日一六合

龍澤寺の前身は、赤岩の中室の寺屋敷という場所にあったと伝わる。近くには弁天池があり、池の中には石祠と首の欠けた弁天像が祀られている。隣の高間には龍ヶ倉という岩があり、龍澤寺の名はここから取ったともいう。 #一日一六合

龍澤寺。創立は天養の頃と伝わる。天養年間に妙全尼や栄昌という僧が住んだという。堂宇が朽ちたため、文禄三年に曹洞宗の明堂宝珠が開山、湯本三郎右衛門が再興開基した。昔の過去帳や文書などは水害等で消失しているが、残っている旧記や絵図から大きな寺だったことが伺えるという。 #一日一六合

その後すぐに、この男が亡くなったことを知らせる二人組が龍澤寺に来たという。龍澤時の婆さんは、さっき来たのは男の霊だったのだと淋しく物語ったという。 #一日一六合 #龍澤寺

明治の頃に、入山の男が二十五歳と若くして亡くなった。この男は龍澤寺の婆さんと仲が良く、日影や長野原の方に用事がある時には龍澤寺に立ち寄ったという。ある時、この男が歌を歌いながら龍澤寺へやってきて、池で足を洗ってから無言で寺の本堂へ行った。そして仏壇に上がったという。 #一日一六合

家の者も誘おうと急いで男は帰宅するが、芝居など有りませんよと家の者に言われた。男は顔色が悪く、荷物や土産のニシンも失くしてしまっていた。家の者は、これは狐に化かされたのだろうと言った。 #一日一六合 #狐

鍋割沢の狐。ある男が草津から家へ帰るために夜道を歩いていた。京塚と品木の間の鍋割沢に来ると、若い旅の男に京塚で芝居を見ないかと誘われた。言われた通りに京塚の下の畑まで行くと、急ごしらえの見物席が満員の中で芝居をしていた。 #一日一六合 #狐

根広では、中村家、霜田家、黒岩家、山口家があり、山口家を除いて各イッケごとに氏神として稲荷が祀られている。中村家、黒岩家の稲荷はそれぞれ五つある。（横に五つ稲荷が並んでいる）稲荷は狐を世話するキツネツカイを祀ったものという。 #一日一六合 #狐 #稲荷

その際、横たわっていた乱れた髪の人に睨まれたという。その後、世立の者は、暮坂の牧場事務所まで全力で逃げた。これは狐の悪戯だったのではないかという。 #一日一六合 #暮坂峠 #狐

昔、中之条から徒歩で世立まで帰っている者がいた。暮坂峠を超える際は夜中であったという。暗闇の中、手探りで木の下の道を歩いていると、横たわった人に足をかけてしまった。その際に、｢きゃー｣と絹を引き裂くような声が聞こえた。 #一日一六合 #暮坂峠 #狐

引沼の畑の中に｢主のかる音｣または｢蛇のかる音｣などと呼ばれる石が埋まっている。この石は、弁天様のとこへお嫁に来た蛇が、嫁入り道具を入れてきた石だと伝わる。周りを掘ったり押したりしても、この石は動かせないという。 #一日一六合 #弁天様 pic.twitter.com/k1P7VPJ841

赤岩での妊娠中の禁忌。 ・うさぎの肉を食べるとみつ口の赤子が生まれる。 ・イカを食べると髪が縮れた赤子が生まれる。 ・小豆を食べると赤子の鼻が詰まる。 ・柿を食べると体が冷える。 と昔は言っていた。 #一日一六合 #赤岩集落

白根様の氏子は、里芋と胡麻を作ってはならないという。昔、日本武尊が戦から帰って来た。その際に雨が降っていて、芋がらで滑り、胡麻の木で目を突いてしまったからという。（白根山の祭神は日本武尊） #一日一六合 #白根神社 #日本武尊 #草津温泉