ポスト
整えられた柳眉の下には利発そうな切れ長の目、薄唇には真っ赤な紅が引いてあり、笑う姿も艶やかでございました。 「お春…!相変わらずいつも突然現れるな」 「馬鹿をお言いでないよ。私はいつもこの界隈にいるじゃない」「今日はなんでまた遊郭に?」「花見…と言いたいとこだけどお父上の遣いでね」
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そう言うとお春と呼ばれた娘はスルリと若旦那の腕に胸を当て、自分の腕を絡めましたがふと若旦那の背後に気づきます。 「あら、ついぞ見たこともない美男子をお連れじゃないの」 狐は急に娘に目を合わせられて一瞬戸惑いましたが 「こんにちは。粋でお洒落な江戸美人さん」 とニコリと微笑みました。