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胸に突き立ったが、女神は痛がる素振りも見せずに旦那様に襲いかかった。 「お待ちを、話せば分かるのでは!?」 鋼をも噛み千切るという狼女神の顎が、旦那様の鼻先すれすれでガチンと閉じる。 (1ラウンド防御:すべて〇。攻撃:ソ★、ノ★。これは何たること。お兄様までファンブルとは)

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東洋 夏@summer_east

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そこに兄上なる人が駆け戻ってきたが、しかし神殿の床を転がる旦那様と狼の女神を困惑の眼差しで見比べた後、首を横に振って、剣を鞘に収めてしまった。 「旦那様、助けテ! 旦那様、タイヘン!」 ニレは必死で訴えたが兄上なる人は冷ややかに一瞥し、 「黙れ」 と言って後はニレを無視する。

東洋 夏@summer_east

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