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盛夏のような日が続き、梅雨入りは思うように進まず、今年も儘ならぬ。しかしもう挫けまいと夏の王は思う。『貴方が王であることは、皆にとって幸いです』冬の賢者からの、長い労いの最後の言葉が嬉しかった。春の女神が王の顔を覗き込む。「賢者が言うなら間違いないわ。じゃ、頑張ってね」#140字小説 x.com/sheep_bookstac…

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多くの命が育まれ、太陽が勢いを増す程に、夏の王が憂鬱になることを誰も知らない。「責任感が強過ぎるのよね。そういう人でなければ王は務まらないんだけど」ただひとり、春の女神を除いては。見透かされて口惜しいのを悟られぬよう微笑む王に、女神も微笑む。「冬の賢者から伝言があるの」#140字小説 x.com/sheep_bookstac…

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