やはり角上魚類に行くと、目の色が変わったように買ってしまう。 落ち着け！地球が滅ぶ前日じゃないんだぞ！ 中トロのシールが貼られたパックを迷わずにカゴに入れた。 中トロはまず言葉で味わう。そして、刺身で味わう。 人をおかしくさせる力を持ってる。 #中トロはまず言葉で #一口エッセイ pic.twitter.com/BYZiNmUgML

裏路地の蕎麦屋へ行く。ガタピシの店だが、臆せずに冷やしたぬき蕎麦大盛りを頼む。 地元客が中華そばとか、昼からウーロンハイにカレーライスを注文してる。 蕎麦は美味しかった。店は表より裏にある方が安心するな。 女将さんの皆に言う「頑張って」に僕も励まされた。 #表より裏 #一口エッセイ pic.twitter.com/jtzDKwiV1K

歯医者で会計待ちをしてると、担当医が退職したと告げられる。 突然の言葉に驚きの声が出る。ただその経緯が気になる。 退職という悪いイメージの言葉から、理由を知りたい気持ちに苛まれてしまう。 調べると、その担当医は新たに開業するらしい。エールを心で送る。 #退職という言葉 #一口エッセイ pic.twitter.com/w8VeJWHEgf

大手町駅の階段では、清掃員のおばちゃんが階段を降りるエネルギーを掌に集中して手すりを拭いている。 そして、次はエスカレーターの上り口で、流れる手すりの裏側のくぼみに雑巾を押し当てる。 あちこちのエネルギーを生かすも殺すも自分次第。僕も上手く使うのだ。 #掌に集中 #一口エッセイ pic.twitter.com/07Q8rFIi3E

日の出町にある日帰り温泉はとても気持ち良かった。 帰る頃、真っ暗な山道を進んで行く。 旅先で真っ暗になると、心細くなる。 しかも、山中の住宅は寂しさがピークになる。灯りが見えても訪ねていけないから、やはり寂しくなるのだ。 やっと駅が見えて安心した。 #山中の灯り #一口エッセイ pic.twitter.com/4kzO5VtJJa

水遊び後、近くの入浴施設の食堂に入る。 14時でも十組待ち。 見える子供たちだけのテーブル、その奥様方のテーブルが疎ましい。 奥様方はひたすらお喋りに興じている。 待つこと一時間。食べたタレカツ丼は誠に美味しかった。我慢の分美味しいのはお腹減るから。 #我慢のタレカツ丼 #一口エッセイ pic.twitter.com/XFmEkh9vgo

夏の暑さで僕も川に呼ばれた。 秋川渓谷の川の流れはとても冷たく、足を冷やしてとても気持ち良い。 大きく深呼吸する。 何だ、奥まった森や林は焼きイカのにおいがするのか。 自然を満喫しながら進んだら、奥にはBBQだらけだった。天然ボケが炸裂した。 #奥まった森や林のにおい #一口エッセイ pic.twitter.com/dI3r8rdydS

夏はあちこちでスーツケースやキャリーカートが引かれていく。 今朝若い夫婦がクーラーボックスなどを積んだカートを引っ張っていた。男は新品の網も抱えている。 今日はBBQなのだろう。そのまま電車に乗るのか。 家から出発する車輪は便利か不便か、時に分からない。 #出発する車輪 #一口エッセイ pic.twitter.com/3Ierf2jVcr

酷暑が収まりかけて、都内でも蝉の音が聞こえるようになった。 精算機へ歩いていると、蝉がのたうち回るように地面を低空飛行していた。 こんな夏のはずじゃなかったとも言わんばかり。この一週間暑さとゲリラ豪雨しかなかったし。 蝉はずっと見てると切なくなる。 #緊張の夏蝉の夏 #一口エッセイ pic.twitter.com/lSq4W9GvMZ

時間は12時半頃。駐車監視員が食材宅配のトラックを調べていた。 トラックはマンションの前に停まる。運転手は不在である。 可哀想なくらい無防備なトラック。 ふとアリが獲物に襲いかかるように見えた。アリは嬉しそう。 昼休み停戦協定締結したいと叫びたかった。 #昼休み停戦協定 #一口エッセイ pic.twitter.com/EVQz1vrpSL

駅に向けて電車はブレーキをかける。 掴まる人のいない吊り革軍団は、揃って前に揺れ、その反動を受けて後ろにも引っ張られる。 誰も気にしていない。 しかし、僕も吊り革と微妙に同じ動きをしていた。きっとみんなも同じ。 どんなに過ごしていたって、自然に動く。 #自然に動く #一口エッセイ pic.twitter.com/cJCI9c5bt1

駅で次々に電車が入線してくる。ベンチに座り、僕はぼんやり待っている。 アナウンスに急かされて、みんなが急足になる。ホーム上の他人を避けて、サラリーマン二人が扉に入る。 椅子取りゲームのような忙しなさ。 だけど、僕は知っている。次の電車は空いてることを。 #みんなが急足 #一口エッセイ pic.twitter.com/dIPs45bOFi

さっきコンビニスーパーから出て来た時見た低く厚い雲。 降るかも知れない。すぐさま帰路に着く。 玄関の鍵を開けるやいなや、大きな雨粒が落ちてきた。すぐに洗濯物を取り込む。 買い物の順番待ちがあったら、ずぶ濡れだろう。 時間の流れに守られてる気分になる。 #守られてる気分 #一口エッセイ pic.twitter.com/la9hGmXPyl

久し振りのつけ麺屋へ行く。店主一人でやっている。 味は変わらず美味しい。 客が来ると、店主は券売機のどのボタンを押すのか、麺の袋を握りながらじっと見ている。 もう調理は開始している。 ピッチャーが店主で、キャッチャーが券売機の名バッテリーとして。 #つけ麺バッテリー #一口エッセイ pic.twitter.com/baa2GHSnh8

暑いから昼御飯はコンビニの冷やし中華にする。あんまり頭が働かない。 持ち帰り、ぬるくなった麺にスープをかけてほぐし、具材を載せる。 ただ、きれいには盛れず、ドサリと載っけるだけだ。コンビニ弁当で具材を載せるとか、かけるとかが上手な人はいるのだろうか。 #ノット調理例 #一口エッセイ pic.twitter.com/ovzMjrcqMw

テレビと小型プロジェクターをつなげ、花火大会の放送を小さな部屋で見る。 実際に遠くで花火が上がる音も横耳で聞こえる。ニ元中継みたいだ。 花火を見続けるのってなかなか難しい。だけど、飲んで話してるとすぐに終わってしまう。 何だか毎年もっと見たい気持ちが最後残る。 #花火 #一口エッセイ pic.twitter.com/EzhZlsouLj

ショッピングモールのエスカレーター下の踊り場。 いつもは何もないのに、今日は壁を立てて迷路にするだけで、人が行列になる。 ただの板なのに、そこに意味が生まれる。 子供の時、棒一本でも拾えば、遊びが広がる感覚を思い出した。 花火大会もあるから混んでる。 #ただの板なのに #一口エッセイ pic.twitter.com/awLGcnXECC

路肩の高級ミニバンから、スーツ姿の重役そうな男たち数名が出てきた。 時間を見ると、17時3分。 接待なのだろうか。閉まったシャッターが徐々に開けられ、眠そうな従業員が顔を出す。 17時過ぎの男たちはそのまま雪崩れ込んだ。 接待ともなればルール無用なとこあるな。 #接待営業 #一口エッセイ pic.twitter.com/s2OPerzGTk

高速道路のSA、PAは魔物だ。 一度寄ってしまうと、何か買わないといけないという衝動に駆られる。特に帰り。 目的地よりも、高速道路上で買うお土産の方が多い気がする。 また夕方のPAでやってしまった。PAは自販機とトイレ、簡単な軽食というレベルを超え始めてる。 #高速道路の魔力 #一口エッセイ pic.twitter.com/xLvhJsjUkC

山の上で雨に打たれたハイキング。 道の駅の温泉に浸かる。急な計画変更も一人旅の醍醐味だ。 そのまま昨日の物産兼食堂に行き、豚みそ丼を食べる。ご飯粒からエネルギーをもらう。 ただ店は16時に向け、絶賛閉店作業中。向こうは今日も通常運転。僕と熱量が全然違う。 #全然違う熱量 #一口エッセイ pic.twitter.com/7MDruuusHx

山には何故登ってしまうのだろう。 疲れるから山登りはしない僕も、妙法ヶ岳に登り始めると止められなくなった。 木の根や岩、ぬかるみで登りにくいのにどうしてだろう。 山頂があるから。 ではなく、一歩一歩登ったのが無駄になり、中途半端な往復が嫌だからと気付いた。 #山に登る #一口エッセイ pic.twitter.com/R5gLhM46zW

山の頂上に立ち、景色を見渡していた。みんな長旅で、お菓子を取り出そうとしてた。 何だか冷たい風が吹き寄せた。 嫌な予感がして、僕は山を降り始めた。 少しすると、雷鳴と大粒の雨。 他の人に言えばよかったと後悔した。勇気って山の上でもなかなか出ないな。 #山上の勇気の後悔 #一口エッセイ pic.twitter.com/57Vz96U6Yj

目の前に鹿が現れると、やっぱり興奮する。 バンビのような顔に近寄りたくなる。だが、何だか危ない気がする。 聞いてみたら、辺りの集落の作物を食べ散らかして、人間の口に入らないらしい。 鹿はかわいいという安易な感じは一番に吹き飛ぶ。車が今鹿の人質になってる。 #鹿の人質 #一口エッセイ pic.twitter.com/ow3h6LWNJ4

夕方閉門近くの鳥居では、みんないなくなっても、まだ若い男女が鳥居を撮影している。 話し方からして、まだ付き合ってはいない。ただ、男はその気の感がビンビン伝わってくる。 ひたすら彼女が鳥居を撮る角度を褒めている。 早く鳥居が空くことを僕は祈ってる。 #勝負をかける男 #一口エッセイ pic.twitter.com/6vrszPYObz

秩父の山奥に来ている。道の駅のぶっかけ蕎麦で火照った体を冷やす。ナルトが美しい。 山間ではジャージを着た男子中学生がマスクをあごにずらして、一人田舎道を歩いている。 そこにコロナはいないよ、安心しなと言いたかった。 山も街もどこも変わらない生活があるのだ。 #山も街も #一口エッセイ pic.twitter.com/KmelNqlFKk

関越自動車道へ車を走らせると、圏央道との分岐でものすごい渋滞。 それにしても暑い。車の中で冷房をかけていても、ぼんやりする。 SAは仕事と夏休みがごった返してる。 レンタカーから降りて来た女子大生五人組が楽しそうだ。男子五人組はあまりないな。 #仕事と夏休みのごった返し #一口エッセイ pic.twitter.com/VP1wNvl5WV

何だかんだでポストに投函する時は心躍る。 書類は郵送でもメールでも構わないということだが、何故か料金も時間もかかる郵送を選んだ。 メールの添付ファイルはこちらのPC内を見られているようで苦手である。 ポストの投函口に入れる時の緊張感がたまらなく快感なのだ。 #ポスト投函 #一口エッセイ pic.twitter.com/s895Emdkwb

駐車場で隣に駐車しようとする車が怖い。 どの車も、どう考えてもぶつかるぞという角度で接近してこようとする。 僕はそんな時「ぶつかる！」と車内で叫んでいる。 でも、魔法か、ぶつかりはせずに駐車される。 こちらの幅感とあちらの停め感が劇的に違うのだろうな。 #幅感と停め感 #一口エッセイ pic.twitter.com/djhFg97Vou

エアコン工事が始まった。二台同時だから、職人さんも二人で始めた。 打合せをしてから、その場を離れる。作業を見られるのって嫌だと思うから。 後は無事に終わることを、別室で祈っている。 あれ？これは手術室前のベンチでいる気分だ。先生の「あれ？」が気になる。 #工事は手術室 #一口エッセイ pic.twitter.com/sDbYpZZKeA

ゲーミングチェアの組立は予想以上に困難だった。 付いてた六角レンチを頼りに、重い部品を組み立てていく。 ネジ穴の先を予測して、部品を合わせてネジを絞める。 これはつくづく理系の作業だと思った。勘でやったら、怪我をする。 だが、文系の僕は最後勘だった。 #理系の組み立て #一口エッセイ pic.twitter.com/tsB3bM0NVi

何年も我慢してきた自分の部屋の椅子問題。 とうとうゲーミングチェアを購入した。 届いたが、箱からして余りにも大きい。それを何とか一人で運び入れて来た宅急便の人は偉い！ 僕は中身を開け、三階へ四往復しながら、部品を運び入れた。これだけでとんでもない作業。 #椅子購入物語 #一口エッセイ pic.twitter.com/hqCkRHDeG4

お昼時間のコンビニレジでおばあさんがお金を出すのに手間取ってる。 レジ待ちで五人並び、もう一方のレジが大混雑する。 僕の番でも、おばあさんは荷物を持つのに手間取りながら店員さんと話してた。 みんなも話したくて仕方ないかもと思ったら、苦しくなくなった。 #レジ待ち大行列 #一口エッセイ pic.twitter.com/fXiSCfDX4Q

昼下がりの駅を出ると、チンドン屋の人たちが都会のビル群の下、昔ながらの格好でチラシを配り、演奏している。 話で聞いたことがある。うどん屋がオープンらしい。 このインターネットが主流の時代に、逆に新しい。攻めてる。 僕の方には来ないから情報量は少なかった。 #チンドン屋 #一口エッセイ pic.twitter.com/nzjopQmOI5

SAにいた長身の男は自販機でボタンを押し、ICOCAを押し当てた。 だが、何も出ない。二回繰り返す。 当てる時、バーコード支払いを触るため、カードが無効なのに気付かない。 男は諦め、SAの端で山をぼんやり見始めた。 男は外国人だった。すぐ雨が降り出した。 #異国の山を見つめて #一口エッセイ pic.twitter.com/TySAACWQ24

長距離移動の高速道路は寝る、食べるしか楽しみがない。 だから、少し時間が経つと何かを食べたり、飲んだりしている。 さっき那須塩原で蕎麦を食べたというのに、川口ハイウェイオアシスで武蔵野うどんを食べている。 もう満腹。デカ盛りハンター気分である。 #高速デカ盛りハンター #一口エッセイ pic.twitter.com/yf4WiwXTy5

三連休最終日の渋滞は辛い。覚悟な労働とも言える。 眠気に誘われて、夕方のSAに入る。トイレから帰る途中、ちらほら席で寝ている人がいる。 連休のピークは昨日。疲れのピークは今日。 空いているスペースを見付けるため、運転手も必死。睡眠スペース奪い合い。 #疲れのピークは今日 #一口エッセイ pic.twitter.com/QjwA5Qh2W9

旅館で朝遅くに朝御飯を食べる時は至福である。 満腹のまま、またベッドに飛び込み、ウトウトする。 洗濯も片付けもない一泊二日の世界で、朝からの二度寝はとてつもなくズブドロの眠りにつける。 チェックアウトまでもう少し。できるだけ普段できないことをする。 #朝御飯と二度寝 #一口エッセイ pic.twitter.com/XHsvNz6qGr

朝起きてから客室露天風呂にすぐに浸かる。 温泉宿に来ると「宿泊中はずっと湯船の中にいるぞ！」と意気込む。 まあ、普段より長めに入る程度だが、意気込むことに趣がある。 朝から強い雨が降っている。自然の中、自分の裸が不自然だけど、それが良い。 #客室露天風呂の自然と不自然 #一口エッセイ pic.twitter.com/xeRvic3E0d

就寝中ふと起きると、どこか分からない。 「そうだ、旅行に来てるんだった」と思い、安心する瞬間が心地良い。 夜中に水を求めて知らない冷蔵庫を開け、グイッと飲む。非日常が嬉しい。 また寝床に入るが、汗びっしょりでなかなか寝付けない。それが嬉しくて仕方ない。 #夜中の嬉しさ #一口エッセイ pic.twitter.com/3wOEG2NNjj