#高山公遺訓 其の廿弐 一、主人目の明さるは必禍多かるへし奉公よくする者を不見付当座気に入かほ成を悦ひ禄をとらせ懇ふりするゆへに能奉公気をかへ暇をとるもの也主人の難にあらすや当座気に入かほの者はまいすたるへし #まいにち高虎 #藤堂高虎 一、主人に見る目が無いと必ず禍が多くなる。…

#高山公遺訓 其の廿壱 一、主人たる者不断内の気をかね諸事恥敷と思はば悪事も無く腹も立へからすまして一人二人召仕者は心得あるへし #まいにち高虎 #藤堂高虎 一、主人たるもの耐えず家中を気にかけ、控え目に振るまえば悪事も起こらず、腹を立てる事も無い。…

#高山公遺訓 其の廿 一、家来夫々に情をかけ目を明き召仕事主人の利口にあらすや主人情深きに下人邪の奉公ふりあらは天罰のかれすたちまち悪出来て命を失ふ眼前なり #まいにち高虎 #藤堂高虎 一、家来それぞれに情けをかけ人となりをよく見て仕事を与えるのが利口な主人と言える。…

#高山公遺訓 其の拾玖 一、主人より我にあたることく又其下々へもうつすへし添事あらは其ことくうつすへし無理なる事あらは下々も迷惑に可存と心得尤の事也古人のいはく我身つめつて人の痛さを知れとなり #まいにち高虎 #藤堂高虎 一、主人の自分に対する接し方を参考にして部下に接する事。…

#高山公遺訓 其の拾捌 一、不断人の噂いふへからす人の善事は取上悪は捨てへし人の悔も大形はいふへからす深くいへは悪口かましく可成 #まいにち高虎 #藤堂高虎 一、世間話で人の噂は話さない事、他人の善い事は話題に取り上げ、悪い事は話さない事。他人の失敗も何度も話せば悪口のようになる。

#高山公遺訓 其の拾漆 一、惣別人間たる者上下共心正敷して律儀にして一言半句もうそを不可言人をうたかふへからす但時のはなし抔は偽ましりて苦しからさるか是も人の害に成事いふへからす #まいにち高虎 #藤堂高虎…

#高山公遺訓 其の拾陸 一、士か士を仕ふ是時の仕合なり常々言葉きたなくいふへからす無成敗すへからす天道のかれかたし #まいにち高虎 #藤堂高虎 一、侍の上下関係は時の巡り合わせなので、常日頃言葉使いには気を付ける事。（遠慮して）処罰しないのもいけない。天道からは逃れられないものである

#高山公遺訓 其の拾肆 一、召仕ものに能者あしき者有間敷也其人々の得たる所を見立それぞれに召仕へは人に屑はなきなり得ぬ事を申付るによりて埒あかす結句腹を立なり是主人の目かあかさる故なり #まいにち高虎 #藤堂高虎…

#高山公遺訓 其の拾参 一、人のささえ不可聞又横目はわさわひのもとひ也たとへささへるもの有時はささゆる人とささへらえるる人と常の挨拶を聞へし惣而何事も不聞様に常に仕置の分別無他 #まいにち高虎 #藤堂高虎…

#高山公遺訓 其の拾弐 一、家人に禄をとらせたる分にては思ひつかす奉公する上下禄は相応に取へし是大躰也とかく情にて召仕へは徳多し一言にて命を奉る是情なり禄多くとらするとも命すつるほとの事は有ましきか深く情をかけむとおもふ主人は用にも可立歟第一本意たるへし #まいにち高虎 #藤堂高虎…

#高山公遺訓 其の拾壱 一、第一情をかけ諸事見のかし候事肝要也大それたる事有之時は其身の因果たるへし理非を以可申付然れ共助ても不苦品あらは其儀にもとうし可然切る手遅かれと申伝たり #まいにち高虎 #藤堂高虎 一、（家来に対しては）第一に情けを掛けて少々の事は見逃す寛大さが必要である。…

#高山公遺訓 其の拾 一、陣道具柿あしし紺可然色々ありといへ共書付におよはす #まいにち高虎 #藤堂高虎 一、戦の道具は柿色は良くない。紺色にする事。他にも色々あるが書付に残すほどの事では無い。

#高山公遺訓 其の玖 一、大きなる馬あしし #まいにち高虎 #藤堂高虎 一、大きすぎる馬は良くない

#高山公遺訓 其の捌 一、二重腹帯の事 #まいにち高虎 #藤堂高虎 一、腹帯は二重に結ぶ事

#高山公遺訓 其の漆 一、刀脇指もの前にてすん袋可掛 #まいにち高虎 #藤堂高虎 一、刀、脇差には前の方に寸袋を掛ける事

#高山公遺訓 其の陸 一、上帯は布但前にて結ふへし同下帯布仕立やう有之 #まいにち高虎 #藤堂高虎 一、上帯は布製にして前で結ぶ事。同じく下帯の布にも仕立て方がある。

#高山公遺訓 其の伍 一、目に立過る具足万武道具心得あり #まいにち高虎 #藤堂高虎 一、目立ち過ぎる具足など全ての武具、道具には心得がある

#高山公遺訓 其の肆 一、出陣の時敗軍すると覚悟尤の事なり勝軍の時は不入若負軍の時うろたへ間敷ためなり #まいにち高虎 #藤堂高虎 一、出陣の時に敗北を想定し覚悟しておく事は当然である。勝った時は杞憂で済むが、負けた時に狼狽えないようにするためである。

#高山公遺訓 其の参 一、常に物毎由断に覚たる人は自然の時手にあひたるとも犬ののみたるへしといふ又手にあはさる時は常に心かけなき人なれは尤嘲をうくる是面目なき事なり #まいにち高虎 #藤堂高虎…

#高山公遺訓 其の弐 一、常々諸事に心を附嗜深き人は自然の時手にあへはされはこそ心かけ深き故士の本意をとけたるとのさたにあふもし不仕合にて手にあはさる時も常に心かけ深き人なれとも不仕合是非なしと取さたなり善悪の時外聞をすすく是徳にあらすや #まいにち高虎 #藤堂高虎…

#高山公遺訓 其の壱 一、寝室を出るより其日を死番と可得心かやうに覚悟極るゆへに物に動する事なし是可為本意 #まいにち高虎 #藤堂高虎 一、寝室を出たら其の日を死番と心得る事。（命を軽んじる訳では無く）この様に覚悟を決める事で想定外の事態でも動揺せずに対処する事が本意である。

寛永三年十一月二日 #家中へ制度五ケ条 其の伍 一、暇を不請他所他国へ参間敷候付り女房くるひ停止之事右之条々堅可相守候若於相背族有之者可為曲事者也 #藤堂高虎 #まいにち高虎 一、届けを出さずに他所、他国へ行かない事、女狂いを止める事。右の条項を堅く守りもし背く者あれば一族ごと罪に問う

寛永三年十一月二日 #家中へ制度五ケ条 其の肆 一、弥如法度大酒遊山ヶ間敷事無用之事 #藤堂高虎 #まいにち高虎 一、これらを法度とし大酒を飲んだり、物見遊山がましい事もしない事

寛永三年十一月二日 #家中へ制度五ケ条 其の参 一、来年は公儀御普請もなく米之たかき年に候間分際によく算用仕借銀有之者はなし又借銀なき者はすこしもたまり候様に仕義肝要之事 #藤堂高虎 #まいにち高虎 一、来年は幕府の御用普請も無く、米の相場が上がるので、自分の裁量でよく計算して米を売り…

寛永三年十一月二日 #家中へ制度五ケ条 其の弐 一、人々其分限に応し家職不断心懸諸道具嗜み可申候事 #藤堂高虎 #まいにち高虎 一、上下共に身分立場に応じて家の勤めを普段からよく心掛けて諸道具の管理、準備を怠らないようにする事