#メモ用詩 #詩 大地抱かれ 眠るのだ 落ち葉の布団 しっかり被り ドングリ 木の実 ゆっくり眠り 待ちなさい からっ風 笛を ぴゅーぴゅー 吹き鳴らし 音色に 落ち葉ら ひらひらと 舞い踊り 紅葉の終わり 告げていく 渡り鳥らは 星星を 羅針盤として 星座とともに 夜空を翔ける

#メモ用詩 #詩 秋雨 パラパラ 傘を手に 歩くよ 僕は帰り道 君と別れた 分かれ道 頬を伝う ひとすじ涙 めそめそ 女々しい男です 久しぶりに スコッチ ロックで 流し込み 忘れたい 叶わぬ恋に 琥珀色 グラス傾け ルーク・ケリーが歌う On Raglan Roadを 聴きながら 今日を終えよう

#メモ用詩 #詩 哲学者 種まく人 もしくは 木を植える人 途方もない時間のなか ゆっくりと 芽吹き 根づき 育ってゆく 人間は 実りを 糧として 自身のなかに 取り込み 自分の哲学を創る 人間は土壌 学びは耕すこと 対話は 水や栄養を与えること 教えるは 実りを分け与えること 哲学は巡り また還る

#メモ用詩 #詩 わあがわらしのごろ でぐだちが いえを建でてるどご みつけるど たでめが楽しみだった たでめの日は じさまど ばさまど 手つないで みにいっだ でぐの親方が 祝詞あげで おみぎっこあげる なんだがわがらねども 緊張したもんだ そのあどのもぢまぎが 楽しみだったんだどもな

#メモ用詩 #詩 あたたかな 太陽のもと 私たちは 生きている そんな当たり前なことが 当たり前ではないことに 気がつく この空のもと 争いが尽きないことに 哀しくなる 切なくなる 日本だからこそ 思えること 考えられること いっぱいあるのに 考える時間が あまりにもすくない

#メモ用詩 迷走中…。

#メモ用詩 #詩 やんぬるかな ままにならぬ感情 もはや口にすること 言葉にならぬ 涙ばかりあふれ どうしたらいい どうしたはいい こころと身体は チグハグだ 千千に乱れて 髪を強くむしり おのが無能を 噛みしめて 喉が裂けるほど 叫びたい もうやめたいと 私は私をやめたいのだと 死にたいのだと

つらい日々の中で #メモ用詩 は書き続けてきた。 ありがとう。

代表である眞琴さんを中心に有志が集まり，それぞれの作品に想いを強く創り上げてきました。 　私も創作者として，#メモ用詩 を寄稿しております。 　どうか私たちの作品が皆さまに届きますように，同人誌『#汽水域』をよろしくお願いいたします。 x.com/maco_publish/s…

#メモ用詩 #詩 #ハロウィン なにかが 足にぶつかった 暗闇浮かぶ ランタンが ゆっくりゆっくり 近づくよ 灯りが照らして 見たものは あなたの首 それとも カボチャ 何にせよ 君の手には ランタンが これで君は 僕の仲間だ ついておいで 今年は終わり また来年 真っ暗闇に ゆらりゆらり ランタンが二つ

#メモ用詩 #詩 #ハロウィン 馬の嘶き 蹄の音 風を切って 近づいてくる スラリ抜いた剣 月の光を 反射する 振り向くな 振り向けば最期 ただ走れ ひたすら走れ 森の中に 逃げ込んで 隠れろ 息を殺して 十字架握って 夜明けを待て さもなきゃ かぼちゃと あんたの頭が 朝には仲良く 並んでる

#メモ用詩 #詩 走ってきた 向かい風を 全身に受け 枯れ葉が からからと 笑いながら 足のトンネル 通り抜けていく どこまで行くんだい 気の向くままさ 気持ちのいい返事 からから笑う 枯れ葉につられて 気づけば 追い風 風つえーと 云いながら 僕もいっしょに からから笑って 走っていった

#メモ用詩 #詩 #ハロウィン 闇のなかに 灯りを見たら ついて行ったら いけないよ ランタンが揺れる ランタンが揺れる もしついていったなら 君は彷徨うことになる 天国地獄 どちらも逝けず 今日を待ちわび ひたすら彷徨う ランタンが揺れる ランタンが揺れる 仮装行列 誰かが消える 今日の夜

#メモ用詩 #詩 天気あんべわり こんた日は ねふてくてしかだね あいしかまず こえだばだめだど 思いづづ あんべわりいの つぺこたのいって ひやみこいでられねがら ままのあどかたづけど ふろあらいしたども こやぐなって ごろり ねまったば あどおぎれねぐなって まなぐこすって おえねごみでだなや

#メモ用詩 #詩 悲しくなった ただそれだけ

#メモ用詩 #詩 刻とともに 風は強くなり 曇天裂く光と轟音は 大地に響く 降り出した雨は 入れてくれと 言わんばかりに 窓ガラスを叩く 自然が咆哮している 炉端に座り 燃える薪 炎のなかに 私は見ていた あの港近くで 魚を売っている 若い彼女を 薪が爆ぜ 幻影が消え 私は再び窓の外 咆哮に耳を傾けた

#メモ用詩 #詩 ふるさと遠く 空の下 同じ空でも 今見ている空は どこか違う 智恵子抄を 思い出し 帰省してきたばかりの ふるさとを想う 言葉が出てこず 戸惑いながら この空の下 わたしがわたしで いられるのかと わたしがわたしで いられるところ ふるさと以外に どこにあろう もうすぐ冬が来る

#メモ用詩 #詩 創る 詩を作る 勝ち負けじゃない わかっている でも 読者に 伝わらない 読者が わからない そんな詩は 詩と呼べるのだろうか 詩以外にも 何かあるだろう 考えてみるが 浮かばない 自分で 自分の詩を 否定している 自分自身さえも

#メモ用詩 #詩 王の肉体 寝台の上 白き装束に 身を包み 歴戦の剣 胸に抱き 覚めぬ 深き眠り 重き王冠 傍らに 竪琴爪弾く 吟遊詩人 歌うは 在りし日 王の偉業 戦ばたらき 国土守らんと 死した同胞ら 贖罪のため 自ら巨石を運び 石碑を建てん 民ら 王の死を知るや 涙を流し 勇者らは 角笛を響かせん

#メモ用詩 #詩 ままにならない 辛くて仕方がない 苦しい もとの生活に戻りたい それでもうまく回っていかない この現実に 嫌気や怒り 漠然とした不安が 迫ってくる 自分ではどうにもならない感情 とめることのできない涙が あふれてしまい どうしたらいいか わからなくなる 待合室のなか 考えてしまう

#メモ用詩 #詩 パーシー・スレッジを聴いて 君を想うよ 格好悪い僕は 君に声をかけることもできないでいる きっと相手にされないから だから せめて好きだと タップする 届かぬ想いと わかっていながら 気持ち悪がられてるだろうな 少し間違えば ストーカーだ だから だから もうやめるよ さようなら

#メモ用詩 #詩 ヨダカの星 いまはどこ 探す子らは 童話のなかに 星を見る 宮沢賢治が 見し星の 灯りは 道しるべ 星座の道を 歩きましょう 道の先には 駅がある 銀河を走る鉄道の 汽笛は今日も やさしく響く 目をこすりこすり あくびして 夢のなかへと 歩みゆけば きっと聞こえる あの汽笛

#メモ用詩 #詩 星星結び いにしえの 人びと創りし 夜空の絵 都市の明かりが 強くなり 星が見えなくなろうとも いまでもそこに輝きて ここにいるよと 囁いている 明かりを消して 夜空を見よう いにしえの人びとと 全く同じとは言えずとも 夜空の絵を探そう 未来は見えない だが星星は見える

#メモ用詩 #詩 世界は広い この言葉で 人は生きてきた 断言はできないが 希望とは こういう言葉に 宿るのではないか 東西南北 太陽に月 自転と公転 繰り返す 地球という乗り物 空にも陸にも 宇宙はある 人の心にも きっと宇宙はある 夜空の星星に 希望見出し 今も人は暗闇に 明かりを灯し 生きている

#メモ用詩 #詩 食べては 美味い鳥がいた その歌声も美しく 賢さも人語を操るほどに あるとき 父は娘に 鳥を贈り 娘は鳥を可愛がり いつしか鳥は 良き話し相手 ある日 貴人が訪れて 鳥の肉を 所望した 娘は 鳥守るため 訴えど 父は無惨に 翼もぎ 貴人を饗した 鳥は娘を慰めて 言葉をかけるが

#メモ用詩 #詩 どうしたらいいのか 途方に暮れながら それでも 歩くしかないと 考えた 迷いつつ たちどまり ふりかえり へたりこむ バカボンのパパの 「それでいいのだ」の 前に「いまは」をつけたい うまくいかない自分に 「いまはそれでいいのだ」と に言ってあげたい 少しは楽になるかもしれない

#メモ用詩 #詩 ベッドに入り 眠りにおちるとき 私たちは 今日という一日を終え 死への階段を 一段あがるのだ 次の一段が 最後の一段かもしれないと 考えると 少し怖いかもしれない だが 私たちは 眠りにおちている ゆっくり休みたまえ 眠れることは幸福なこと 眠れない私が 言うのもの何なのだがね

#メモ用詩 #詩 手から 滑り落ちた こころ ガチャンと 割れたコップ 水と破片 散らばる 散らばる 陽の光 照らされて どこか美して 片付けたくなかった 怠惰 一枚一枚 ガラスを拾う カシャンカシャン 新聞紙の上 積み上げていく バベルの塔 いつ崩れる ピッと指先 切れて 血が滲む 口に含み 舐めてみた

#メモ用詩 #詩 雨音 ピアノの旋律 伝う涙 ひとりで踊る 優雅に踊る 今日のため 仕立てたドレス だけどもういらない あの人はもういない 戦地から 届いた手紙 血がついていた 哀しむ？ 国のために 死んだのよ 哀しいはず ないでしょう 雨よ ほら降っているじゃない 雨よ 涙じゃないわ 窓を伝う雨よ…

#メモ用詩 #詩 おーい おうーい こどしも 北風吹いできだな 寒風山 寒ぐねがあー 北風 ひゅーひゅーど 吹いでらども 寒ぐねがあ あどそんま ふってくるどー まっしれ ゆぎっこ ふってくるどー 我慢しぇなあー さびども 我慢しぇなあー 冬はなげども 春は必ず来るがらなあー まげねでいろやあー 寒風山

#メモ用詩 #詩 地吹雪で まっしれぐなる まなごあげるごど できねぐなる だども てっぽかづいで あおじしどごぼう おえのおども おえのじさも まいっどし 山さへえっては あおじしどご ぼってらった とえるがは 山の神様が決める とえだどきは みなさふるまっで とえねどきは あどあぎらめるなよ

#メモ用詩 #詩 撃たれた 一発の銃弾が 喰い込んだ 致命傷には いたらなかった 大きな翼を広げ 飛び上がる しだいに飛ぶ力が 奪われていった 餌を捕る力も 食慾さえも失った 大鴉の占師が 死の訪れを告げにきた 人間の毒で死ぬ 言葉を思い出し 息絶えた 屍は骨と羽根のみ あと鉛玉が転がっていた

#メモ用詩 #詩 ふるさとへ ふるさとへ 帰ろう あの雪深い ふるさとへ 私は帰りたい たとえ人は去ろうとも 私はふるさとへ 帰りたい 雪の降る 雪深い ふるさと なにもない ふるさと 雪かきに 汗みずくになろうとも 私の心は ふるさとにある どこへゆきても ふるさとに 私の心は おいてきた

#メモ用詩 #詩 独りにしてくれ この木で 俺の友人が 首を吊った いいやつだった あの日もやつは 俺とウイスキーを 飲み交わし 笑ってた 朝起きたら ぶら下がってた すっかり冷たくなって 降ろすのに苦労したよ ナイフで網を切ったんだ 糸の切れた操り人形みたいに 地面に突っ伏して もう動かない

#メモ用詩 #詩 琥珀色の海に 氷山が浮かぶ どっしりとした 氷山が ゆっくりと溶け出し 琥珀色の海と 混じり合い 回流を生み出す 飲むたびに 味に香りが 少しずつ かわりゆく グラス片手に ぐっと飲めば 大地と 潮の香りが 波のように 押し寄せ 喉と心に 作り手の心が 情熱が じんわりと 染み込んでいく

#メモ用詩 #詩 いまの世の中 最低さ 苦しく 辛いことばかり 心を病んで 自殺する 精一杯 働いても 稼ぎは少ない 挙げ句にゃ 戦争 ミサイルの雨 死ぬのは 兵士だけじゃねぇ 哀しみが溢れてる こんなときに 思うのさ 死んだ あんたらは 幸せもんだって 墓石の下も 窮屈だろうが 外界よりはマシだろうさ

同人誌『#汽水域』試し読みの #メモ用詩 になります！ 　余談になりますが，私の #メモ用詩 には詩題がありません。これには理由があって，当時あくまでも『メモ書きのような詩』という形で自由に書き始めたからです。ですから読んだ皆様が感じるままに詩題をつけていただけたらと思っています。 x.com/kisuiiki_bunge…

#メモ用詩 #詩 休めども 休めども 骨軋み 悲鳴を上げる 涙は枯れることはなく 苦しみ藻掻き この首を 掻き切ってしまいたいという 欲望にかられる 命とは儚く消える いま私の火は 消えようとしている 生きるとはなにか 手からこぼれ落ちる 水で乾きを癒し続ける 自身を癒し 愛おしむことではなかろうか

#メモ用詩 迷走中…。