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2340噺 #今日のすゆ噺 #120字小説 #毎日up 「アレクサ、番号!」「何の番号でしょう」「目の前で鍋が燃えてるの!通報して!早く救急車呼んで!」「ここは救急車じゃなくて消防車を呼んだほうがいいと思うんだけど」「そう消防車!」「救急車も消防車も番号は一緒だって」「返事してないで通報して!」 pic.x.com/O5KrpwCsxq
2339噺 #今日のすゆ噺 #120字小説 #毎日up 「レントゲンは嫌!だって胸の中が映るんでしょ?私の気持ちが映ったら困るもん」「気持ち?気持ちは映らないよ」「そうなの?」「もしかして先生のこと好きになっちゃった?」「内緒よ。妻子持ち好きになるなんてダメな私」と小学生女子がため息をついた。 pic.x.com/DiFMBTsunR
2338噺 #今日のすゆ噺 #120字小説 #毎日up 今お前が酷い目に遭っているのは、闇鍋食わされているようなもんだよ。お前は望みもしないのに巻き込まれて鍋を食わされている。お前以外の連中が食えない食材を投げ込んだ鍋をね。そんな酷い鍋を食べ続けるのか箸を置くのか。それはお前が判断していいんだ。 pic.x.com/b8YOlEc4wt
2337噺 #今日のすゆ噺 #120字小説 #毎日up 『横浜ホンキートンクブルース』って藤竜也の詞だって知ってた?松田優作も悪くないけど、藤竜也の歌唱も渋くて格好いいの。私は誰が好きかって?貴方に決まってるでしょ。いやね。誤解しないで。好きなのは貴方の声だから。飲んでないで歌って。私のために。 pic.x.com/LDpEx6jHL2
2336噺 #今日のすゆ噺 #120字小説 #毎日up 「婚活上手くいかないから、縁結びの神様にお願いに行こうと思ってたんだけど、逆に縁切り寺に行って今までの悪い縁を断ち切るのもありだって」「それあり!私もそうする!」「あんた既婚者で婚活必要ないよね」「婚活はどうでもいいけど旦那と縁切りたい」 pic.x.com/jS5OMoavtB
2335 噺 #今日のすゆ噺 #120字小説 #毎日up 「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和の砦を築かなければならない」とユネスコ憲章に書いてある。加盟している国全部がこの憲章を噛み締めていたらと、ユネスコといえば世界遺産ぐらいの認識の私が自分の事を棚に上げて思った。 pic.x.com/t6j9FI1mwc
2334噺 #今日のすゆ噺 #120字小説 #毎日up ふらりと入ったバーには立派なスピーカーがあった。レコード棚からレトロな雰囲気のイラストジャケットを見つけた。レコードをかけてもらって歌声に心を奪われた。「峰純子さんいいでしょ」ママの笑顔から3時間経ったけどまだ聴き足りなくて居座っている。 pic.x.com/p3IUndf88Z
2333噺 #今日のすゆ噺 #120字小説 #毎日up 「ちょっとあなたそれタイツでしょ。葬式はストッキングが常識です。履き替えてらっしゃい」「それはできません。義母さんの未来のためにも」「はあ?」「このお寺底冷えしますからストッキングの義母さんが風邪をひいて倒れて葬式を出すときに備えています」 pic.x.com/vdhdReH066
2332噺 #今日のすゆ噺 #120字小説 #毎日up 「座右の書があったら教えてください!」可愛い後輩からの頼みだ。とりあえず好きな本として中勘助の『犬』を教えた。「本買いました。今から読みます」と言ったきり連絡が途絶えた。座右の書とするにはエグい内容とは分かっていたがやはりドン引かれた。 pic.x.com/Hw6KSS8UBZ
2331噺 #今日のすゆ噺 #120字小説 #毎日up 飲み会の帰り道自販機にしるこ缶があるのに気がついた。そういやしることぜんざいの違いについてあいつ熱く語ってたな。こし餡とつぶ餡、餅と白玉。俺はしるこ缶があったかければそれでよかったけどな。田舎に帰ったあいつに久しぶりに連絡してみるか。 pic.x.com/WBrtE9WOwZ
2330噺 #今日のすゆ噺 #120字小説 #毎日up 「ぼく初恋の人と結婚するんだ。パパみたいに」「ママもパパと結婚できて幸せよ」息子と妻が盛り上がっている。(息子よ。それはやめておけ。初恋は初恋でとってしまっておけ。女という生き物が理想と違うことを日々思い知らされるのが結婚というものなんだ) pic.x.com/zK6LiqSdZ1
2329噺 #今日のすゆ噺 #120字小説 #毎日up 「ねえ、お母さん、もしもタコが手袋する時は8個必要になるのかな」「娘よ、よく聞きなさい。あれは手じゃなくて6本が腕で2本が足に相当しているの。もっと詳しくいうとタコの体は頭足部と胴部からなり…」「もういい。お母さんに話しかけた私がタコでした」 pic.x.com/X7DiuLCYed
2328噺 #今日のすゆ噺 #120字小説 #毎日up 「ぐんまちゃんグッズならだいたい持ってる。ぐんまちゃん愛なら負けない自信ある」「現ぐんまちゃんの元の名前を知ってるか?」「は?ぐんまちゃんはぐんまちゃんでしょ」「元の名前はゆうまちゃん」「アイヤ!ぐんまちゃんに過去があったとは知らなかった」 pic.x.com/8wUyhuKbag
2327噺 #今日のすゆ噺 #120字小説 #毎日up 「先生、もう走りたくないです。たとえ新記録だしたところで、次の新記録が出たら新記録じゃなくなるわけじゃないですか。だったら努力する意味ないと思うんですけど?」「新記録出したことあったっけ?」「ないです」「そういう発言は新記録出してから言え」 pic.x.com/ArPDx3uYvP
2326噺 #今日のすゆ噺 #120字小説 #毎日up 「母さん、父さんは柿だね。甘柿爺で渋柿父だ」「どういうこと?」「孫にはとことん甘いくせに息子の俺には渋い。孫にはぐちゅぐちゅの笑顔を見せるくせに俺への態度は固い」「逆より良いでしょ。おまえも孫ちゃんみたいに甘えてみたら?甘柿父になるかもよ」 pic.x.com/vzQ6vgUyyP
2325噺 #今日のすゆ噺 #120字小説 #毎日up 「今日はキミのリクエストを何でもきくよ」「本当に?」「ああ本当だよ。いつもボクのワガママをきいてくれてるんだもの。たまには奥さん孝行しなくちゃ」「じゃ別れて」「・・・」「別れて欲しい」「確認してもいいかな」「何?」「キミと彼女、どっちと?」 pic.x.com/pX2mvCZO7N
2324噺 #今日のすゆ噺 #120字小説 #毎日up 前から歩いてきた美しい女性が天女だと僕には分かった。肩にふわりとかかっている綺麗な布は羽衣に違いない。昔話では羽衣を隠した男の嫁になるのが定番だ。僕はすれ違いざまに羽衣を引っ張って走った。しかし、追いかけて来たのは天女ではなく警官だった。 pic.x.com/ECOqo09gjV
2323噺 #今日のすゆ噺 #120字小説 #毎日up 「家族写真ってさ、家族がみんな前を向いて、自分たちと関係のないものを見つめてるから、好い表情になるのかもね」壁にかけていた写真を外しながら、娘が呟いた。「お父さん、持って行く?」私は黙って受け取った。「二人が別れても私は二人の家族だから」 pic.x.com/oDd2mz8AZi
2322噺 #今日のすゆ噺 #120字小説 #毎日up 「ライター貸してもらえますか?」「どうぞ」「ありがとう。事務所で吸えなくて」「可哀想に。その点俺はラッキーかも。煙草関連の会社に今から面接に行くんです」「残念。そこのオフィスは全面禁煙だから」「嘘!」「嘘じゃない。社長の私が決めたんだ」 pic.x.com/UBtTI4IgIN
2321噺 #今日のすゆ噺 #120字小説 #毎日up 命拾いした男が養生先の城崎温泉で蜂などの死に目に合う小説を病院のベッドの上で読む。「生きている事と死んでしまっている事は両極ではない」という箇所を何度も読み返す。生きている喜びは薄いが死なずに済んだ安堵を抱きしめて本と眠れぬ瞼を閉じてみる。 pic.x.com/pSEuIjinZ0
2320噺 #今日のすゆ噺 #120字小説 #毎日up 「角に新しい店が出来たの。あなたに是非行って欲しいわ」「へえ、何の店?」「リサイクルショップ」「掘り出し物を買わせたいのか?」「そういう意味じゃなくてあなたをリサイクルしたいの」「は?」「だってあなたを粗大ゴミに出したらお金かかるでしょ」 pic.x.com/70zSMkIgsB
6319噺 #今日のすゆ噺 #120字小説 #毎日up 双子の姉妹がいた。月曜日の朝なら見分けるのは簡単だと近所の人がいった。「これから始まる一週間にうんざりしてため息ついているのが姉。ワクワクが止まらなくてニコニコしているのが妹。顔がそっくりでお揃いを着てても、まとっているオーラが違うのよ」 pic.x.com/XSizindfCk
3618噺 #今日のすゆ噺 #120字小説 #毎日up うちの中学校は給食がなかった。働いていた母が毎日弁当を作ってくれた。弁当のおかずが冷凍食品だと友達にバレた。帰って母に抗議した。「冷凍食品じゃなきゃいいの?分かったわ」次の日、弁当箱の蓋をあけるとゆで卵と輪切りの胡瓜とトマトが入っていた。 pic.x.com/VpER1BCgfJ
2617噺 #今日のすゆ噺 #120字小説 #毎日up バーで隣り合わせた女は、月に因んだ青紫のカクテルを呷るように飲んでいた。「どんな罪を犯してここにいるんだかぐや姫」「あら。私がかぐや姫ってよく見抜いたわね。でも私が罪を犯すのはこれからよ。月にも家にも帰らずに」女は俺の太ももに手を置いた。 pic.x.com/CcH2yHzXHy
2616噺 #今日のすゆ噺 #120字小説 #毎日up 『太陽にほえろ!』って刑事ドラマで、ボスって呼ばれていた石原裕次郎がそりゃあ格好良かったの。あんな上司の下で働きたいって子供心に思っていたわ。大人になってふと調べてみたら、初回放送の裕次郎は37歳だった。昭和の30代、貫禄ありすぎでしょ。 pic.x.com/Ba3IrWLm51
2615噺 #今日のすゆ噺 #120字小説 #毎日up 「苺にネクタリン、リンゴ、ブドウ、モモ、サクランボ、ナシが毎夕食に出てくるうちって凄くね?俺、嫁に愛されてるって感じ」「食べ続けてて体調悪くない?」「どういう意味?」「そいつら農薬残留量が多い果物ばっかだから」「今急に体調が悪くなった」 pic.x.com/6IIxdEN5qF
2614噺 #今日のすゆ噺 #120字小説 #毎日up 無声映画『散りゆく花』のヒロインは生身の人間が演じているのだが絵画の中の人物のように見えた。その笑わぬ美少女が『八月の鯨』の老女と同一人物だとは。キャラクターと映像技術の違いはあれど美しさと生命力は若さではないのだなと改めて思いを巡らせた。 pic.x.com/58DhSy4A2d
2313噺 #今日のすゆ噺 #120字小説 #毎日up どんなに断っても婆さんが弁当に煮豆を入れてくる。俺は煮豆を残す事はできるが捨てる事はできない。俺は煮豆が嫌いなのではなく怖いのだ。俺が孫を食った後孫に化けた鬼と知っていて、婆さんは豆で結界を張っているのだろうか。訊きたいが怖くて訊けない。 pic.x.com/dWI7kUGZjV
2611噺 #今日のすゆ噺 #120字小説 #毎日up 両親から呼び出された。カミングアウトしたいことがあると言う。実は養子だと言われるのか?顔は母そっくりで骨格と髪質は父そのもので疑いようがないと思っていたが遺伝子は違うのだろうか。待ち合わせのファミレスに着いた。コスプレした両親が待っていた。 pic.x.com/iUxip4cfoj