#創作のアホみたいな話 ヤマ「元気だねえ」 騎士「若いからね　しかし巨人もお嬢ちゃんも全然平気そうだな…」 ヤマ「巨人はいつ寝るというわけじゃなく寝れる時にまとめて寝る習性なんだよ　フォウは元々寝る時間ニンゲンより少ないから少し休むだけで十分なんだ　一日3時間位寝ればよく寝た方」

#創作のアホみたいな話 巨人「ああ　空が明るくなってきた…」 ヤマ「ニンゲンは昼行生物だしね　魔力切れ起こしてないのに弱るのは徹夜で慣れない村を攻略したから単純に体力切れしたのか…」 騎士「うわまじだ　明け方だ」 騎士「顔ひっこめろ　外見れない」 騎士「死体袋で運ばれながら見る朝焼け」

#創作のアホみたいな話 巨人「袋に入って」 ヤマ「袋に入ってって　もといた村に戻してくれるんだって」 村人「あの　我々は…」 ヤマ「その少なさでは村の復興は無理だよ　麓の村は複数マギがいるから崩壊しにくいし移住したら？」 村人「そう…ですね」 ヤマ「じゃあ袋に入った入った」

#創作のアホみたいな話 巨人「黒い奴の処理はニンゲンからきいてるから後で治療してやる　まずは生き残りのニンゲンを安全な村に戻して来るわ　村の後処理は任せた」 巨人「わかったー」 巨人「やれやれやっと話が終わった…うちも戦線離脱といくかなあ　つかれたし」 巨人「じゃ早速」

#創作のアホみたいな話 巨人「腐ったニンゲンが虚悪の残党だ　だから一人も逃すなって言ったんだよ…ここにいる騎士団のひとは虚悪を識別できるんだが、間違いなくニンゲンのままって住人はたったこれっぽっちしかいなかった　このひとたちは逃がしてやろうよ」 巨人「これだけ？　こらひどいもんだ」

#創作のアホみたいな話 巨人「…そうだな　奴らが撃ってきた矢にあたった巨人は何だかこう…麻痺とも違うんだが体がおかしいんだ」 巨人「あと何かここにいたニンゲンの大半が血が腐ってるのか黒くて生臭い…言われなくても全部廃棄するしかなかった」 巨人「ようやく落ち着いてくれたか…」

#創作のアホみたいな話 ヤマ「君らは妖精圏の住人は好きにしてもいいがここのニンゲンは外から来た　圏内はウユのものだが圏外はニンゲンのご領主様のものだ　約束を違えればニンゲンだって君らに牙を向くし、その黒い奴で起きる問題をたすけてはくれないよ」 巨人「黒いの…この何かかゆいやつか」

#創作のアホみたいな話 巨人「騎士団」 巨人「ああそういやいたなあ」 巨人「村にいた騎士団が虚悪の味方だ　それと区別するために外套の色を変えて貰ってたじゃないか　ほら」 騎士「ぎゃっ　何かよく見たらすっげえ蛍光イエロー」 騎士「うわっダッッサ　急に恥ずかしくなってきた」

#創作のアホみたいな話 巨人「我々はニンゲン狩りに来たんだ　虚悪は関係ない」 ヤマ「関係なくはないよ　なんでニンゲンが君らを邪魔しなかったか　わたしは条約があるけどニンゲンは単純に利害が一致していたからだ　ニンゲンになりかわった虚悪を叩き潰して貰えたから騎士団は異議を唱えない」

#創作のアホみたいな話 ヤマ「我々は妖精圏に巣食う虚悪を討伐に来たんだ　地下に潜伏していた虚悪は退治できた　君らは地上でちゃんと狩れたんだろう？」 巨人「そらそうよ」 巨人「あとはそこのヒトだけだ」 ヤマ「だから我々は妖精圏に巣食う虚悪を倒しに来たんだって言ってるでしょ　話聞いてよ」

#創作のアホみたいな話 ヤマ「仕方ない　あんまり大多数に姿を見せたくないけど…ちょっと君ら　その黒いの何」 巨人「なんだ？　…って、あんたフォウじゃないか　もしかして魔障壁はあんたが張ってたのか？」 巨人「不可侵の定めを破るんだ？」 ヤマ「そうじゃない　虚悪とふれあったんだろう」

#創作のアホみたいな話 マスカード「一部の巨人　腕や肩が黒い…カムライにやられたのか　地上組もやぶれかぶれで乱用したんだな…だったら早くカムライの対処法を教えてやらないと」 ヤマ「知ってるんだ？」 マスカード「巨人は幹部を切除してやればいい　人間とは本質的に違うから」

#創作のアホみたいな話 巨人「君ら私の後ろに来なさい　落ち着くまで近づいたらだめだ　巨人同士だからただの殴りあいなだけでニンゲン巻き込まれたらボキボキに体がへし折られる」 村人「ひいい　大丈夫なんですかこれ」 騎士「乱闘しだしたけど…この巨人が守ってくれてるみたいだし」

#創作のアホみたいな話 巨人「エクサ　無事だったか！！」 ヤマ「おっ　あのグロウ麓の村からタクシーしてくれた巨人のもう一人だ　おーい助けてくれー喧嘩もんかしてるー」 巨人「フォウの子無事かい　ニンゲンも…おいおい落ち着け！　その人達グラウの知人の味方だ！」 村人「あわわわ」

#創作のアホみたいな話 魔術師「もう……限界」 巨人「おっ無駄な抵抗は無駄ってわかったのか　いい心がけだ　じゃあ」 騎士「ひいっ」 巨人「だから待てって！　やめろやめろ彼らは味方だ！」 巨人「手柄を横取りする気か！？」 巨人「抜け駆けはよくないぞーー」 巨人「いてっ　だから違うって！！」

#創作のアホみたいな話 巨人「はあああっ」 村人「うわああ」 魔術師「ひいいい　シールド突き破ってきた」 ヤマ「落ち着いて　腕だけじゃ何もできない　このまま腕をシールドで抑え込んで」 魔術師「む　無理です　もう…破れる」 巨人「しぶといなニンゲン　ふん！」 巨人「落ち着けクエタ！！」

#創作のアホみたいな話 村人「ひいいい」 騎士「なんだあれ　壁を突き破ってきたぞ」 騎士「顔が怖い顔が怖い」 巨人「目を見たらだめだ！　いいから一歩引いて」 巨人「そんなとこにいたのかニンゲン　今引き上げてやるよ　あっ」 巨人「魔障壁…賢しい奴だねニンゲン　でも力の前には無力だよ」

#創作のアホみたいな話 騎士「たすけてーー」 騎士「ほんとにな　もう何でもいいから来てくれ　帰してくれー」 巨人「…来たっ　やっぱり頭に血が上った状態だと早いな　ニンゲンちょっと一歩引いて」 巨人「足音が多いぞ」 騎士「たすけぎゃああああ」 巨人「見つけた」 巨人「こんばんは」

#創作のアホみたいな話 マスカード「お前はよくやったよ　最後に一仕事頼んだぞ　…あわれに騒げばいいんだな？　村の人も手伝ってくれ　とって食わせたりはしないから」 村人「わかりました　そもそもあなた方がいなければ無い命です…預けます　誰か…誰か助けてくれー！」 村人「誰かいないのか！」

#創作のアホみたいな話 ヤマ「魔術師がまだ辛うじて結界を守れる今なら説得する時間が稼げるから、早めに外に出してやれるって　どうする」 マスカード「…大丈夫なのかぽんこつ」 魔術師「わかりません…でも…待つのももう無理です　弱いとか使えないとか言われてもできんものはできんのです」

#創作のアホみたいな話 ヤマ「おじさん　待つのがきついなら『助けて』って叫んでみろって巨人が言ってる」 マスカード「なんだ　命乞いしたら助けてやるって話か？」 ヤマ「そうじゃない　今一番外にいる巨人が反応するキーワードだからそれをニンゲンに言わせれば必ず反応するだろうからって」

#創作のアホみたいな話 巨人「うちらの声では多分反応してくれんのよ　でもニンゲンの声ならすぐ拾って飛んでくる　魔法で守られてるなら説得する猶予ができるから…」 ヤマ「そりゃあ討ち漏らしのニンゲン探してるんだから飛んでくるよ…魔法で防ぎきれるかどうか」 巨人「その時は我々が止めたるよ」

#創作のアホみたいな話 巨人「そらあれだけ再生を繰り返せばさすがにつかれるわ…　しかし確かに待ちぼうけはしんどいな　フォウ人がいるのなら多少強硬手段がきくかもしれない　なあなあきみ　ニンゲンにこう、『助けて』って叫んでもらえるか頼めるか？」 ヤマ「外から呼び寄せるの！？　危ないよ」

#創作のアホみたいな話 騎士「早く帰りたい…」 村人「早く安全なところへ…」 巨人「何かニンゲンが急に弱ってきた」 巨人「かわいそう　ニンゲンて巣に羽毛敷き詰めてないと寝れないくらい弱いんだよね…成長しても雛鳥に劣る体力の生き物だし弱るのも仕方ない　巨人もちょっとつかれたし」

#創作のアホみたいな話 騎士「でも…この閉鎖的で血生臭い廊下にとどまるのはつらい　せめて地上に上がらせてくれないか　室内にいれば安全なんだろう？」 ヤマ「やめたほうがいいよ　頭に血が上った巨人は同族でもあまり敵に回したくないような奴だ　多少冷静になってから接触できる今を維持しよう」

#創作のアホみたいな話 騎士「結界を解いても問題ないのでは？」 ヤマ「他にも出入り口がある　そこから別の巨人が入ってきたら収拾つかない　何しろ大量の巨人の腕と頭の肉片が打ち捨てられた廊下があるんだよ　それを何をしらない巨人が見たら只でさえ頭に血が上ってるのに何を思うか…」

#創作のアホみたいな話 ヤマ「そんな甘えたこと言うから弱いままなんだ　魔力貸してるんだから魔力切れ起こすわけじゃないんだし　本当なら同じ環境でも一人でこなすのが魔道兵なんだよ　よその州兵と比べられたら恥ずかしいじゃない」 騎士「でももう地下は制圧できたんだ　生き残りは我々だけ…」

#創作のアホみたいな話 魔術師「私はだめかもしれない」 ヤマ「こんな短期間しか張れないの？　フォウの赤ん坊でもできる事ができない大人なんて恥ずかしいよ　演習だと思ってがんばって」 魔術師「そんな無茶な……　か　代わってくださいよ…」 ヤマ「だめ」

#創作のアホみたいな話 ヤマ「おじさん　ここで待機しておこう　巨人が落ち着かないと外に出るだけで肉の塊にされかねない　結界を維持しておけば境界のここが一番安全だ」 マスカード「わかった　しかし魔封じがきいた空間で結界を維持するのは…大丈夫なのか？」 ヤマ「わたしは大丈夫」

#創作のアホみたいな話 巨人「鉄骨の建物は欲しいが木製は価値がないしやりすぎるとニンゲンが死滅していなくなっちまうから普通はそこまでしない　ただ金物や食料はとることもあるね」 巨人「その頃まで待つかね　コスいこと考え出すのは大分落ち着いてからだし…　臭いからして外は中々だぞ」

#創作のアホみたいな話 巨人「ここから地下に入ったんだ　おっ」 巨人「どうした」 巨人「見えない壁みたいなのがある…って、確か魔法で封鎖してあるんだっけ？」 ヤマ「この建物はまだ無事なんだ　外から壊されることはないのかな」 巨人「木造はニンゲンが自発的に壊すね」

#創作のアホみたいな話 巨人「騎士さんたちも来なさい　グラウの知人でもあるがそれ以上に仲間の恩人だ　あんたたちとそこの村の生き残りだけは見逃してもらうようにしてやるから」 村人「ひっ」 ヤマ「助けてやるって　行こう」

#創作のアホみたいな話 巨人「生存者の？」 巨人「そらそうよ　狩り尽くせって頼んであるから　生存者は安全が確定してるこの人達だけでいい」 巨人「んーまあでも地下はいつ爆発してもおかしくない暑さだし出入り口付近で救助を待つか…自発的に混じろうとしたら多分頭に血が上った仲間に殴られるし」

#創作のアホみたいな話 巨人「…何かちんまいのがわたわたしてるの見てたら時がすぎちまった　地上は？」 ヤマ「レーダーをみた感じ終わりはしてるけど結構ランダムに動いてるから地上に出るのはやめたほうがいいよ」 巨人「そっかあ　そうだよなあ…今確認中だろうな」

#創作のアホみたいな話 魔術師「えっだから弱かったのかな」 ヤマ「邪教は複数あるそうだよ　果たして本当に見えざる手だったのか…」 魔術師「ああっどうしよう　やってしまったから調査できない」 ヤマ「どちらにせよ傷を負わせた敵だよ　髪の毛から身元が分かれば面白そう　持ち帰ってみよう」

#創作のアホみたいな話 ヤマ「…赤髪の魔術師だったんだ」 マスカード「混血が進んで今時赤毛も珍しくあるまいて　そもそもラウド人と野蛮人どちらも赤毛だ」 ヤマ「ぽんこつ　この人は自分で見えざる手だと言ったの？」 魔術師「えっ　いや…虚悪といえばそうかなって…違ったりしたんですか？」

#創作のアホみたいな話 魔術師「はい　でも無事…なんでしょうか　何か随分光が減りましたね…力及ばず」 騎士「数的に俺たちがこれだ　つまり…地下で生きているのは俺たちだけ　カムライの鹵獲と虚悪の残党殲滅は完遂…ということかなマス官」 マスカード「それでいい　…これが我々の最大功績だ」

#創作のアホみたいな話 魔術師「そうだった　………でも弱すぎやしませんか？」 ヤマ「だめだこりゃ　しばらく同じ話ばかりすると思う　多分初めて同族に呪術を使ったんだ　初々しいけど師匠から習わなかったモグリの典型反応だ」 騎士「目を覚ませ　レーダーはどうなった　封印は無事なんだよな？」

#創作のアホみたいな話 魔術師「でもそんなびっくりする程度の魔法で死ぬんですか？　仮にも神秘主義者でしょう」 ヤマ「この空間の魔素はこっちが掌握してるし魔封じの煙幕が効いてるんだから無防備にもなるさ　むしろその空間でよくもまあそんな一撃を当ててきたものだ　ほら治して足」