『須賀敦子全集第二巻』のエッセイ「想像するということ」。 「勘」を「想像力」に育てること、「思いやり」「ほどこし」そして「やさしさ」について。 短いけれど、力強い文章。 #須賀敦子を読む

『トリエステの坂道』から「ヒヤシンスの記憶」。 トリエステ生まれの詩人、ジョッティの詩を手始めに、詩と死の記憶が描かれる。 これまた「トリエステの坂道」や「電車道」とは違った雰囲気。なんかこれまでになかった感じだなあ。 #須賀敦子を読む

『トリエステの坂道』から「電車道」。 電車道、35番市電にかかわる人たちを思い出しながら、生と死を描く。 『ミラノ　霧の風景』のようでもありつつ、その霧の中にいるような雰囲気は薄く、より文明晰な文章になっている気がする。 #須賀敦子を読む

『トリエステの坂道』から「トリエステの坂道」。 『トリエステの坂道』を読み始めた。 須賀自身の心細さと、サバへの憧れとが混じった、これまた『ヴェネツィアの宿』とは違った雰囲気を感じた。 #須賀敦子を読む

須賀敦子全集第二巻「エッセイ／1957~1992」から「テェゼでは今」。大学の同窓会誌にのせた、キリスト教色の強いエッセイ。 どこか力強さを感じる文章だと思った。 #須賀敦子を読む

須賀敦子全集第二巻「エッセイ／1957~1992」より、「福祉という柵」。福祉という言葉で、閉じ込めている人は誰か。 「もたつきながら自分達の苦しみを見つめ、それに腹を立て、それに泣かされながらも試行錯誤をつづけていく社会」（p. 482） #須賀敦子を読む

須賀敦子全集第二巻「エッセイ／1957~1992」の一編、「エマウスの家での試行錯誤」。 エマウスの家での実践と、既成概念をバラバラにすること。 その小さな歩みが、人間の解放につながっているかもしれないという実感を持っていた。 #須賀敦子を読む

『ヴェネツィアの宿』最後の一編、「オリエント・エクスプレス」。反抗心を持ちながら、それでも父は父であり、自分はその父の子であることを想い、そこにある愛を確認するような一編。甘美だと思った。 #須賀敦子を読む

『ヴェネツィアの宿』から「アスフォデロの野をわたって」。 友人のロサリオに誘われてでかけた10日間の夏季休暇。ゆるやかで愉しい思い出の中にのぞく、失うことの恐怖と死の予感。須賀が思い出を語ると、幻想の中に引きずりこまれるようだ。 #須賀敦子を読む

『ヴェネツィアの宿』から「旅のむこう」。新婚の夫とともに帰国した須賀に、父が半ば押し付けた九州旅行。 母の「ふるさと」をとおることから、母の、母との思い出を語る。 こうやって須賀は過去を現在に呼び出してそして今に重ねるようにして、今をより豊かにしているように思う。 #須賀敦子を読む

須賀敦子全集第二巻のエッセイ「ミラノの季節」。 ミラノの季節の移り変わりを、行事と街の様子で描く。 #須賀敦子を読む

須賀敦子全集第二巻のエッセイから「”日本のかおり”を訳す」。 いかにしてイタリアで日本文学紹介の仕事をするようになったか、の話。その仕事の支えとなっていたペッピーノを失った悲しみと、彼なしでもこの仕事を続けていく決意を感じる。 #須賀敦子を読む

『ヴェネツィアの宿』から「白い方丈」。 どこか夢の中のできごとでもあるような、竹野夫人との出会い。 禅寺の「白い方丈」がいっそう、空想感を引き立たせる。 #須賀敦子を読む

須賀敦子全集第二巻に、一番最初に収録されているエッセイ、「心理教育としつけ」。1957年5月23日の朝日新聞夕刊に寄せた文章で、イタリアの子どもたちのしつけについて書かれている。 新聞に寄稿した文章だけど、そこここに須賀らしい書きぶりがみられる。 #須賀敦子を読む

『旅のあいまに』から「夕闇のむこう」。マルグリッド•ユルスナールの小説に登場する、娘に先立たれた母の描写から、娘（須賀にとっては叔母）をなくした母（須賀にとっては祖母）の記憶を手繰り寄せる。全集第一巻の最後にふさわしい、美しい一編だった。 #須賀敦子を読む

『旅のあいまに』から「眠るひと」。パリの地下鉄で眠るひとを眺めながら、考えを巡らせる。 #須賀敦子を読む

『旅のあいまに』から「ある日、会って・・・」。旅の途中、手話で会話する家族と出会った話。 ここから明らかに書き方？文体？が変わった気がする。 #須賀敦子を読む

『ヴェネツィアの宿』から「レーニ街の家」。休暇を過ごすために滞在していたフィレンツェで、ミラノ時代の友人とその娘に久しぶりに出会う。 偶然の再会に喜ぶが、その友人家族は昔のような家族ではなくなっていた。 #須賀敦子を読む

『ヴェネツィアの宿』から「大聖堂まで」。 ヨーロッパへの憧れ、そこで直面した挫折、なんとかしてもがこうとするも、その壁はあつい。どうしたらいいのか、かすかな希望を持ったり、絶望しそうになったり。 #須賀敦子を読む

『ヴェネツィアの宿』から「夜半のうた声」。 家を出て別の女のところに行ってしまった父を、なんとかして戻そうと奮闘する須賀。 似た境遇になったことがあるけど、自分にはここまでの行動力と勇気はなかったな。 #須賀敦子を読む

『ヴェネツィアの宿』から「カラの咲く庭」。 異国で生きる辛さ、厳しさ、寂しさみたいなものを、発病した二人の知人に写し出しているよう。 #須賀敦子を読む

『旅のあいまに』から「ユキ・M」。 たった一晩の濃密で、奇跡のようなユキ・Mとの出会いの話。その後連絡を取ることなく、若くして亡くなったユキ・Mは実在したのか？と問いたくなるような霧に包まれたような話。 #須賀敦子を読む

『旅のあいまに』から「アンヌ　Anne」。 どこか自分と重なるとかんじる、アンヌ・フィリップのはなし。 #須賀敦子を読む