#NoritanJournalClub 今から50億年後に天の川銀河とアンドロメダ銀河が衝突すると囁かれているが、最新の Gaia と HST の観測によると局所銀河群で上の２つの次に大きなM33（さんかく座銀河）と大マゼラン銀河が影響を及ぼす結果、今後100億年以内に衝突する確率は50% 程度 arxiv.org/abs/2408.00064

#NoritanJournalClub LIGO/Virgo/KAGRA で検出されているコンパクト連星合体とクエーサーカタログを用いて合体が活動銀河核 (AGN) で起こっている可能性を調べた。95%の信頼度で、10^44.5 erg/s より明るい AGN はせいぜい観測されている重力波の 21 % 以下しか寄与していない arxiv.org/abs/2407.21568

#NoritanJournalClub JWST で見つかっている z>~4 のダストに覆われた謎の天体 Little Red Dots のひとつのスペクトルを解析したところ、幅の広い Hα輝線と高い輝線強度比を示しており、活発に質量降着している超巨大ブラックホールの存在を示唆している arxiv.org/abs/2407.20320

#NoritanJournalClub 初代星が起源の Ia 型超新星の発生頻度を最近の初代星形成シミュレーションに基づいて求めたところ、high-z で SN Ia の結構な割合を占めるだろうとのこと。JWSTで 300 arcmin^2 のエリアを3年間観測すれば z~4 の 初代星 SN Ia が1個見つかる計算arxiv.org/abs/2407.19357

#NoritanJournalClub 衛星 Einstein Probe で検出されたX線突発天体 EP240315a は z=4.9 で起こったガンマ線バーストだと考えられているが、今回3ヶ月間の ATCA による電波追観測にでジェットブレイクと見られる兆候を確認、狭い開き角の相対論的ジェットが存在する証拠arxiv.org/abs/2407.18311

#NoritanJournalClub 超新星残骸 SN1006 において宇宙線加速が行われていたと考えられる北東/南西シェルにおいて、磁場が非常に局所的に100倍近い ~ 2mG 程度まで増幅されている証拠を電波観測のデータから見つけた。arxiv.org/abs/2407.17739

#NoritanJournalClub 大質量星の重力崩壊からガンマ線バーストを作るには高速回転ブラックホールとその近傍の強い磁場が必要。そこで重力崩壊時に原始中性子星内で作られた磁場がのちに形成される BH に持ち込まれたというシナリオを提案。3次元MHDシミュレーションで確認arxiv.org/abs/2407.16745

#NoritanJournalClub で紹介していただけて嬉しい…！ ありがとうございます🙇‍♂️ x.com/norita_kawanak…

#NoritanJournalClub ブラックホールへの超エディントン降着の２次元輻射流体シミュレーションを星質量・中間質量・超大質量 BH について実行、放射光度とアウトフロー光度の BH 質量・質量降着率依存性を調べた。arxiv.org/abs/2407.15927

#NoritanJournalClub JWST で見つかった Little Red Dots は活動銀河核の可能性があるが、その割にX線で暗い。回転の遅いブラックホールへのやや超エディントンの降着流を一般相対論的輻射MHDシミュレーションしたところ、やや斜めから見ることでX線が暗くなることが分かった arxiv.org/abs/2407.15915

#NoritanJournalClub すざくのデータから強磁場中性子星（マグネター）３個のスピン周期が長周期で変調していることを確認、これまでと合わせ７個のマグネターで変調が見られる。双極子磁場より強い内部トロイダル磁場 (~10^16 G)によって中性子星が変形しているからか arxiv.org/abs/2407.15409

#NoritanJournalClub 星形成シミュレーションの結果を用いて分子雲の性質から形成される初代星/星団の質量を導く解析的なモデルを構築。特に星団形成についてはフィードバックの効果とガス分裂の効果を初めて考慮しており、幅広い質量レンジの星形成をカバー。arxiv.org/abs/2407.14294

#NoritanJournalClub スピッツァー宇宙望遠鏡が2014-2019年に検出していたマイクロレンズ現象のうち、継続時間が長くて視差が小さく Gaia でも観測していた9イベントを解析し、ブラックホール・中性子星候補4個を特定。うち2個は Gaia で位置天文的重力レンズが見えるだろう arxiv.org/abs/2407.13740

#NoritanJournalClub 新たに周期のやたら長い電波パルスを放出している天体を発見したという報告。周期53.8分のこの天体は明るいパルスと高い直線偏光度を示す状態、暗いパルスと高い円偏光度を示す状態、パルスを示さない休眠状態の３状態を遷移するらしい arxiv.org/abs/2407.12266

#NoritanJournalClub 様々な大規模言語モデルに天文学の4425個の多肢選択問題を答えさせたところ、Claude 3.5 が85.0%の正答率を叩き出しトップに。分野によって得意不得意があり、おそらく訓練データの不足や分野自体の急速な進展によるもの。arxiv.org/abs/2407.11194

#NoritanJournalClub JWST が見つけている高赤方偏移で広輝線を示す赤外線で明るい天体 Little Red Dots は活動銀河核ではないかと思われている。これらの特徴的な SED の形を広がったダストに埋もれた AGN を仮定して赤外線から紫外線まで説明することができた。 arxiv.org/abs/2407.10760

#NoritanJournalClub JWST で観測された星質量が太陽の1億倍-100億倍の高赤方偏移銀河のうち射影距離が 20-50 kpcに接近したペアをなしているものの割合とその赤方偏移依存性を調べ、銀河合体史を推定。合体頻度は z~6 でピークに達する。現在の銀河星質量の42%は合体由来arxiv.org/abs/2407.09472

#NoritanJournalClub ブラックホール降着円盤からの鉄輝線放射はブラックホール近傍の時空構造の検証に用いられるが、円盤のどこからどれだけ鉄輝線が放射されるかは円盤を取り囲むコロナからのX線照射で決まるのでそれをちゃんと計算したという話 arxiv.org/abs/2407.08336

#NoritanJournalClub 重力崩壊した星の中心部に形成される降着円盤は中性子過剰で自己重力不安定。このときチャンドラセカール限界質量は太陽質量より小さくなり、重力不安定で小さい中性子星がポコポコできる。それらが合体すると重力波は出るわ電磁波でも光るわで大騒ぎにarxiv.org/abs/2407.07955

#NoritanJournalClub やたらと周期の長い (~420秒)電波パルスを示す天体を発見。マグネターにしては長すぎるし、白色矮星にしては明るすぎる。類似の天体 (LPTs)はこれまでにも見つかっているがその中で最も近い (~170 pc)。arxiv.org/abs/2407.07480

#NoritanJournalClub Roman 宇宙望遠鏡で位置天文学的マイクロレンズを検出するプログラムが走る予定だがそれによってブラックホール連星も検出されるはずだからそのために観測スケジュールをちょっと変えてみては、という提案 arxiv.org/abs/2407.06484

#NoritanJournalClub JWST で見つかっている高赤方偏移の広輝線天体は活動銀河核とされているが本当か？NIRCam の異なる時期に撮られたイメージからこれらの天体の可視・紫外フラックスの時間変動を探したが確認できず。広輝線はAGN でなく星形成駆動のウィンド由来の可能性もarxiv.org/abs/2407.04777

#NoritanJournalClub Gaia で検出されたブラックホールが実は連星ブラックホールである可能性はないか？重力N体計算により散開星団で連星 BH と恒星の三重連星が形成される効率を調べ、Gaia BH に連星 BH が含まれる確率はせいぜい1-10%程度と結論。arxiv.org/abs/2407.03662

#NoritanJournalClub Dark Energy Survey による Ia 型超新星のサンプル 1829 個 (0.01 < z < 1.13)までの距離を DESI によるバリオン音響振動の測定を元に較正 (inverse distance ladder)し、ハッブル定数を ~ 67.19 km/s/Mpc と導出、Planck 衛星の結果とよく一致 arxiv.org/abs/2406.05049

#NoritanJournalClub 形成時に受けるキックの影響でブラックホールの銀河系内の空間分布は星とは異なってくる。この効果を考慮に入れて BH による重力マイクロレンズ現象のパラメータ分布を予測。特に先の BH による位置天文的マイクロレンズ現象のデータからキック速度に制限arxiv.org/abs/2405.07502