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夜の道は今日も閑散としている。日中、あんなにも沢山の人が往来していた場所と同じ通りとは思えない。そんな中を、身体に炎を引きずって右往左往している怪物がいた。 #あなたの文のワンシーンを私の文体で書く
神の依り代とは森羅万象がなりうるものである。太陽、山河、海。石木ときて時代が進めば機械とて。であれば、目の前で饒舌に喋る人体模型も、妖怪ではなく神なのではなかろうか。 #あなたの文のワンシーンを私の文体で書く
目に付いたのは一振りの剣の柄。その他の剣に比べるとひときわ大きな紅玉がはめ込まれていた。宝石に詳しくない者でもわかる人工の宝石。ただし、それは生きていた。 #あなたの文のワンシーンを私の文体で書く
目が眩むほどの閃光の中、大きな音を聞いた。破壊の音でも声でもなく、聞いたことのない新しい音。宇宙からの来訪者は何もかもが新しいのかもしれない。そんな期待に胸躍った。 #あなたの文のワンシーンを私の文体で書く
したたかに真を打つ渾身の一撃。豪の剣、その理。人間に向けるべきではない対人外への剣法。それが今、目の前で人に振るわれようとしていた。いけないこと、許せないこと。一歩踏み出すには十分な理由だ。 #あなたの文のワンシーンを私の文体で書く
将来の不安から酒の量が増えた。そこで解決の為に動けていたのなら、こうはなっていなかったのだろう。動かないから不安は増え続け、酒に浸り続ける。ぬるいと思うがこれも地獄なのだろうか。 #あなたの文のワンシーンを私の文体で書く
拳を握り堂々と顔を上げた姿。パレードを行く英雄然とした威容はすでになくなっていた。酒樽ごと飲み干した酒に飲まれて、べろんべろんになって床の人になっている。 #あなたの文のワンシーンを私の文体で書く
感情が零れた。思考の関は機能しなくとも考える必要すらなかった。感じたことが澱みなく言葉となってあふれ出てくる。自分がこれほど感情的になるとは思ってもみなかったのに、歯止めがかからなかった。 #あなたの文のワンシーンを私の文体で書く
背中を貸せ。そんな言葉に軽く頷いた私は何故か四つん這いとなっていた。背中の上には重石、ではなく大将が座している。どうしてこうなったのか、周囲の幕僚たちは視線を合わそうとはしてくれない。 #あなたの文のワンシーンを私の文体で書く
怪人が灰燼に帰す。そんな駄洒落が浮かんでしまうくらいに危険は去った。ただひとつ、新たな危機も立ち上がった。灰燼に帰すほどの火力、焔天にみなぎった火力は僕も葬ろうとしていた。 #あなたの文のワンシーンを私の文体で書く
戦争など始まりからして泥濘。泥沼の現実に応じて手を打っていく他ない。足をとられたまま動きがとれぬでは死を待つばかり。前線隊長を引き受けたからには命がけでやるしかなかった。 #あなたの文のワンシーンを私の文体で書く
曲射レーザー、直進性に優れたレーザーをわざわざ曲げる必要はないはずなのだが、自動追尾や反射や偏向にパイロットたちは並々ならぬ情熱を向けて上申の紙束が部屋一杯になっていた。 #あなたの文のワンシーンを私の文体で書く
そうざらにはいない変わり者。それが家族親類の私への評価だった。安全な世の中で競技でもなく武術に勤しむ。わけのわからないものに支配された奴だと遠巻きにされていた。 #あなたの文のワンシーンを私の文体で書く
砂礫の原が広がっていた。かつて私の家が、街が、世界があった場所は砂だけになっていた。眼前の光景が乾いているからだろうか、泣きたくなる感傷すら湧いてこなかった。 #あなたの文のワンシーンを私の文体で書く
この男、剣士を名乗っているがその技は純粋な体術である。刃筋を立てるどころか膂力のみで強引に断つ。むろん剣にも力は必要だ。しかし技を一遍も感じさせない太刀筋は駆け出しの剣士にも劣っているのだ。 #あなたの文のワンシーンを私の文体で書く
古今無双に謳われた英雄の鎧、その整列。並びに並び、収められた静謐さは戦士であれば夢のように感じたであろう。その中からひとつ、己に適うものを選ばなくてはならない。並々ならぬ圧に膝を屈しそうになる。 #あなたの文のワンシーンを私の文体で書く
陸を走る船と聞いて男の浪漫である陸上戦艦を想像したが、実物は斜め上であった。漁船に人間みたいな足が生えて疾走していた。しかも誰もそれを気にも留めていない。未来は変な場所だった。 #あなたの文のワンシーンを私の文体で書く
ほんの数時間前に知り合ったばかりの二人が今では唇を重ねていた。自分からすれば夢幻な風景であったが、視線の先ではごく自然なものに思えた。この差は何のか、何かの才能なのかとさえ疑い始めていた。 #あなたの文のワンシーンを私の文体で書く
二心のある臣だと、心臓の鼓動ひとつさえまざまざと見透されていた。放逐されない理由はわかっていた。今は役に立つ駒であるから。古臭い忠や無能よりマシだと思われているだけだった。 #あなたの文のワンシーンを私の文体で書く
後から後から湧き出す式神と戦いながら絶望的な気分となっていく。梟猛無慚な怪物でありながら倒してしまえば紙一枚。あたりを見回したところで怖ろしい形相をした鬼しかいない。癒しが枯渇していた。 #あなたの文のワンシーンを私の文体で書く
巷で雷霆のような大音声で唱える野の預言者たち。排したところで増えるのだからもはやよほどのことがなければ警邏の者すら手を出さなくなっていた。国で一番栄えた都はいまや混沌としていた。 #あなたの文のワンシーンを私の文体で書く
仮初の身体。いくら失っても本体への影響がないから残機。ゲームみたいな話であったが、それくらいの経験の蓄積はあれど現状は明るくなかった。人類は未だ敵を一体も倒せていないのだ。 #あなたの文のワンシーンを私の文体で書く
人間は幸運と不幸の天秤に縛られている。ギャンブルであろうがなかろうが、生きている限り逃れようもない。自分で揺らしたところで一時を見ればいずれかに傾くが、長い目で見れば静止に等しい。 #あなたの文のワンシーンを私の文体で書く
クールで高貴な美人という印象であったが、別人のようにテンションの高い人になった。あらかじめ多重人格と聞いていなければ落ち着いて対応できなかったと感じるほどに、変化していた。 #あなたの文のワンシーンを私の文体で書く
自らの分身とも言える召喚獣。契約したことにより生じる縁はときに術者の身を危険にさらす。その最たるものは召喚獣との命の共有。弱い召喚獣はそれだけでリスクが高かった。 #あなたの文のワンシーンを私の文体で書く
この遺跡は未だに全容は把握しきれていない。これほどの文明がなぜ終焉を迎えたのかは謎である。争った形跡はなく、都市機能も生きている。まるである日、立ち去ったとしか思えないほどに保全されていた。 #あなたの文のワンシーンを私の文体で書く
信じられないような気がするが、寝ていたら外で銃声が聞こえた。マニアで耳がいいのだ、間違いようがない。ただ飛び出したところで一般人に何ができようか。 #あなたの文のワンシーンを私の文体で書く