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ここに至ってようやくメルトはアクターンの悪辣さに気付く。そらが拠点に戻らず力量(レベル)を維持しているのを知って、それをリセットさせる魂胆なのだ。 メルト「ぐ、ぐぬぬ…」 理性と本能、村民の安全。千々に乱れる感情の中、メルトは玉を受け取った。 #まもけん二次

天使娘至上主義者(セレシスト)@milkyceles

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久方ぶりにそらと話せる。それだけで舞い上がったメルトはすっかりアクターンに気を許した。だが勿論、彼女が親切心でこんな事をしている訳ではない。 アクターン「メルト様はそらにお伝え下さい。村に戻れ、と」 メルト「なっ…」 #まもけん二次

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聞きしに勝るチョロインだと思いながらアクターンは水晶玉を取り出した。 メルト「それは?」 アクターン「現在そらにも同じ物を持たせていまして、これでお互い顔を見合わせながら通話できるのです」 メルト「本当か?お、お前、実はいいやつなのだな」 #まもけん二次

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アクターン「物分りが良くて助かります。それにメルト様にとっては多分ご褒美ですからね〜」 メルト「褒美?何を下らぬ…」  アクターン「そらと通話できると言っても?」 メルト「い…今何と!?」 長期間戻ってきていないのもあり、メルトはその一言であっさり落とされた。 #まもけん二次

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メルトと会長の気持ちは同じだった。 だが。ここで下手を打てば自分達が倒れるだけでは済まされない。無辜の民をも巻き添えにする。特に重い責任が伴う村長は、怒りに震える会長の肩を掴み、感情を押し殺して告げた。 メルト「分かった…お前達に協力しよう」 #まもけん二次

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彼女が姿を現す時、相手は既に袋のネズミなのである。 アクターン「さて、状況がお分かり頂けた所でお願いがあります。我々に協力して頂けますか?」 武力をチラつかせての協力要請はもはや“脅迫”である。そんな理不尽に屈するくらいなら最後まで抗って散ろう。 #まもけん二次

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アクターン「だけじゃないんですねぇ〜、これが」 いやらしい笑みと共に告げると同時に、今度はメルトの悲痛な叫びが耳に入った。 メルト「だ、駄目だ!村の周りは紅魔に囲まれておる!」 ココ会長「何…だと!?」 アクターンは用心深い性格だ。確実に退路を潰してから事に及ぶ。 #まもけん二次

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アトラ「アクターン、そろそろいいかしら?」 アクターン「あ〜、もう少しお待ち下さいね〜、アトラ様ぁ〜」 ココ会長「ぐっ…アトラも一緒とは」 会長が歯噛みする。アトラがいるならあの巨体だけではない。無数の分身も相手する事になる。 #まもけん二次

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ココ会長「どういう意味だ!」 アクターン「どうもこうも、村の“お掃除”くらいあたし一人でも十分なんですよ。それに加えて…」 会長とアクターンに影が落ちた。急に空が曇った訳では無い。白蜘蛛の下半身を持つ女型巨人が入口まで接近、こちらを見下ろして来たのだ。 #まもけん二次

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何とか村の外におびき出して戦いたかったが、そう易々と乗ってくれる相手でもない。被害に配慮しつつ撃退するという超高難度な戦闘を要求されるが、それでもと会長は腹を決めた。が、アクターンはそんな決意も無下にする。 アクターン「戦場?あなたとあたし達で戦闘が成立すると?」 #まもけん二次

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アクターン「そうですか。では力ずくでまかり通らせて頂きます」 否、動揺は一切見られなかった。村の現有戦力では一番だとしてもアクターンにとっては誤差でしかない。余裕で“掃除”出来る範囲内なのである。 ココ会長「村を戦場にしたくないんだがな…」 #まもけん二次

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ココ会長「生憎アポ無しの面会はお断りしているんだ。特に常闇の星とはな」 たぬきちが丁重に断ろうとした所に会長が割って入った。脱落したとは言え直前まで紅霧異変を戦い抜き、叩き上げで腕を上げた猛者だ。アクターンも予期せぬ強者に動揺するか。 #まもけん二次

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ピューレ「どうも、アクターンさん。ピューレです」 丁寧な挨拶に律儀に返すピューレ。挨拶は大事、魔界古事記にもそう書いてある。 たぬきち「で?そのアクターンさんがこんな村まで何用だい?」 アクターン「あぁ、いえ、ほんの野暮用なのですが…メルト様はおられるでしょうか?」 #まもけん二次

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たぬきち「即消された時点でお察しさね」 辛辣な返しにアクターンは一瞬眉を吊り上げたものの、何を言っても無駄と思考を切り替えた。わざわざこんな村まで足を運んだのはレスバする為ではない。 アクターン「あ〜…ご存知の方もいらっしゃるようですが改めて。アクターンと申します」 #まもけん二次

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アクターン「ほう!決闘配信を見て頂けたとは!我が主人の活躍は如何でしたか?」 自己紹介も忘れ、仰々しく感想を求める。たぬきちは挑発の意味も込め、冷笑と共に吐き捨てた。 たぬきち「最悪だったよ」 アクターン「おや、歴代一位の同接数を記録した事をご存知でない?」 #まもけん二次

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だが同じく入口付近に店を構えるタヌキの店主たぬきちは、商人だけにどんな情勢も見逃さない。細かい情報にもアンテナを張る。だから来訪したキルムリスの肌の色を見ただけでどんな輩か気が付いた。 たぬきち「こないだの配信見てなかったのかい。そいつはアクターンだよ」 #まもけん二次

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ピューレ「あら?そらの新しいお仲魔?」 村の入口はハーピィのピューレの定位置だった。門番という訳ではなく、そらを特定の地点まで運ぶ役割を担っていた。見ない顔でもそらが新しい仲魔を村に送るケースはあるので警戒心は薄かった。 たぬきち「いや、招かれざる客だね」 #まもけん二次

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そのままメルトを横切り出迎えに行く会長はただならぬ殺気を纏っていた。一瞬呆けてしまうがすぐに呼び止めようとした。 メルト「ま、待て!一体何が…」 ココ会長「住民を避難させろ。早く!」 有無を言わさぬ語気で指示した後、会長はそのまま入口に向かった。 #まもけん二次

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雪の民の里にすいせいが降り立った頃、メルトと会長は相変わらずそらの話題で盛り上がっていた。しかし何かを察知した会長はメルトの惚気を制し、村の入口を凝視した。 メルト「む?来客でもあったか?」 ココ会長「ああ、多分嬉しくない来客がな」 #まもけん二次

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【魔物娘と不思議な冒険if〜嫉妬の魔王と彗星の魔女〜】 第十一章『悪辣なるターン』② (前回まで)すいせいは去り際に小箱をそらに渡した。中身は水晶玉と帰還の書。水晶玉はメルトと通話が出来たがヴォルテイルはそれを罠と看破。果たして村からアクターンの声も聞こえた。 #まもけん二次

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『ちょっとメルト様〜?困りますよアドリブは〜。ちゃんと台本通りにやってもらわないと〜』 通話に割り込む声にそらの背中が総毛立つ。そして思い出した。ニンゲンのような肌のキルムリスとは一度、海底都市で遭遇している。街の住人を紅化した卑劣なメイド。 そら「アクターン!」 #まもけん二次

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通話が出来るという事は、アクターンは既に村に入り込んでいる事になる。そうなれば帰還の書を同梱した理由も察しがつく。 ヴォルテイル「そら、これは罠だ!」 そら「えっ?」 メルト『ヴォルテイルか?その通りだ。そら、何があってもここに戻って来てはならんぞ』 #まもけん二次

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水晶玉越しの親子の対面。感動的な場面の筈だがメルトの表情は明るくなかった。そしてヴォルテイルは根本的な問題を訝しむ。 ヴォルテイル(なぜアクターンから渡されたアイテムでメルトと通話が…通話だと!?) もしこれが虚像でないのなら、村は今最悪な事態に陥っている。 #まもけん二次

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メルト『おおっ、そらか!?』 そらの呼びかけに反応し、久しく会っていない“母”が顔を出した。すれったが見覚えある景色なのも当然だ。水晶玉に映っているのはそら達の拠点であり故郷、希望の村なのだ。 メルト『元気そうだな、そら』 そら「メルト…本当にメルトなんだね?」 #まもけん二次

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更に不可思議な事に、今度はそらのよく知る声が聞こえてきたのだ。 『…ん?もう繋がっているのか?』 そら「えっ?今の声って…」 戸惑いはある。なぜこんな場所からと。だがそらが“彼女”の声を聞き間違えるなんて絶対にあり得なかった。 そら「メルト!」 #まもけん二次

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そら「いやそれはさすがに…」 玉を回しながら見ていたら指が何かに触れたらしい。急にまばゆい光を放ち、外の景色を映し出した。 そら「うわっ、何これ?」 すれった「どこの風景かしら。この近くじゃなさそう…っていうか…」 妙な感覚だった。何処かで見た覚えがあったのだ。 #まもけん二次

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そら「気になるのは水晶玉だよね。どうやって使うんだろ」 そらはあらゆる角度から玉を覗き込んだ。アクターンの意図はここにあるのだろうが、如何せん過去の冒険で一度も目にした事のないアイテムだ。使い方が分からなければ意図の読みようもない。 ラミィ「いっそ叩き割っちゃうぅ?」 #まもけん二次

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ヴォルテイル「ラミィ、心当たりはないか?」 ついさっきまですいせいの仲魔だったラミィなら聞き込みに適しているとヴォルテイルは質問してみたのだが。 ラミィ「う〜ん…すいちゃんならともかくアクターンの思惑だとぉ…」 さすがに都合よく答えを持っている訳ではなかった。 #まもけん二次

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しかし青い本は帰還の書だけなので見分けるのは簡単だった。問題はアクターンから渡されたものが何故それだったのかだ。 すれった「どう足掻いても常闇の星には勝てないから諦めろってメッセージかしら」 そら「でもすいちゃんはわたし達と戦いたがってる。帰還を促すのは変だよ」 #まもけん二次

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が、中に入っていたのは危険物ではなかった。 そら「水晶玉と…青い本?」 すれった「えっ?」 中身を取り出した後に底面まで見たが、入っていたのはその二つだけだった。 ヴォルテイル「本は帰還の書だな」 ダンジョンにおける魔法書は赤と青の二種類がある。 #まもけん二次

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そら「そっか、こんな小箱に収まるわけないか」 そうと分かれば躊躇う事もない。そらは一息で箱を開けた。 すれった「ちょ、だからっていきなり…」 他の罠が仕込まれている可能性も十分にある。万一の時は箱を弾き飛ばせるように手を伸ばす。 #まもけん二次

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そら「なんだろこれ…ミミックじゃないよね?」 仮にも敵対している相手から報酬が入るとも思えない。罠を警戒するのは当然だったがミミックの線は魔王が消す。 ヴォルテイル「いや、少なくとも地上にミミックは存在しないし、居ても宝箱が定番だろう」 #まもけん二次

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そら「アクターン?」 すいせい「うちのメイドだよ。キルムリスなのに肌の色がニンゲンみたいなやつ」 簡単に仲魔の紹介をしつつ、すいせいはそらの手に箱を持たせた。 すいせい「じゃ、確かに渡したからね」 目的を果たしたすいせいはそそくさと転移してしまった。 #まもけん二次

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【魔物娘と不思議な冒険if〜嫉妬の魔王と彗星の魔女〜】 第十一章『悪辣なるターン』① すいせい「あ、そうだ」 ラミィの件に話がついた後、すいせいは思い出したように箱を一つ取り出した。 そら「それは?」 すいせい「そらが勝ったら渡せってアクターンがさ」 #まもけん二次

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麓からやや離れた位置に村が見えた。これから行う作戦に高揚する気分は表情にも表れた。正しく悪魔の微笑みだった。 アクターン「さぁ、オーブを返して…ついでに六つ目の在処も“教えて”貰いますよ、そら」 史上最大の悪意が今、そらに襲いかかろうとしていた。 (第十章『ラミィ』完) #まもけん二次

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アクターン「あの方は高潔ですからね。だからメイドのあたしがやるんですよ」 アトラ「まぁ、私は暴れられれば何でもいいけど」 アクターン「あ〜、それは最後の最後まで自重して下さい」 アトラ「あらあら」 破壊衝動に疼く、巨体も交えた白蜘蛛の群れに注意を促し眼下を見下ろす。 #まもけん二次

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アトラ「ねぇ、本当にやるつもり?」 どこかの小高い丘。頂上にアクターンとアトラナータ軍団、そして量産型紅魔の一個中隊が陣取っていた。 アクターン「当然です。こちらが本命なのですから」 アトラ「う〜ん…でもすいちゃん、こういうの嫌いそう」 #まもけん二次

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つまり全ては余興に過ぎない。そこから来る余裕も穏やかさの一因だった。 そら「ラミィちゃん…」 覗き込むとラミィと目が合った。朗らかに笑ってみせた。会長と入れ替わりに加わった新たな“仲魔”にそらも笑顔で頷き、皆に向けて宣言した。 そら「うん。一緒に止めるよ!」 #まもけん二次

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すいせい「それでいいよ。止めてごらん」 すいせいも穏やかな気持ちで見送った。ラミィの不義とか、貴重な戦力が、とか小さな事は考えない。そらの隣こそラミィの居場所と素直に思えたし、戦って負けるとも思っていない。黒のオーブが六つ揃えばより盤石になる。 #まもけん二次

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彼女には彼女の信念があった。 ラミィ「すいちゃんが大好きだからねぇ。悪事に走るならそらちゃんと一緒に止めるよぉ」 そら「ラミィちゃん…」 決然とした瞳に迷いや悲しみはない。愛ゆえに袂を分かち、愛ゆえに本気で止める。優しさの中に芯の強さを持つ少女、それがラミィだった。 #まもけん二次

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