#セベク #ワニ #セベクがワニになった (11/11) しばらくの間ジャミルの顔を見るとセベクは顔を赤くしていたが、とりあえずはワニに戻ることもなく授業に出ている。 終わり。

#セベク #ワニ #セベクがワニになった (10/11) セベクが覆い被さるように顔を覗き込んでいる。当然だが何も着ていない。どちらともなく叫び声を上げるとそれを聞きつけた寮生たちが駆けつけてきた。その後数日は気まずいなんてものじゃなかった。

#セベク #ワニ #セベクがワニになった (9/11) 重い。寝苦しさに目を開けると金色の目が視界に入った。寝相の悪いワニだ、と一瞬思ってから人間のセベクだということに気づいた。目を大きく見開いてビックリした顔してる。ビックリしたのはこっちだ。…と、ちょっと待て。服は？

#セベク #ワニ #セベクがワニになった (8/11) 五日目の夜。ジャミルのベッドに当たり前のような顔をして居座る小さなワニ。いつまでワニのままなんだろうと思いながら両手で頭をつつみこむようにして額をくっつけた。「いいかげん戻れよ」と呟くとセベクが少し持ち上げた頭に唇が触れた。

#セベク #ワニ #セベクがワニになった (7/11) 初めは珍しくて周りを取り囲んでいたクラスメイトたちも三日も経つと慣れてきて気軽にあいさつなどしてくる。ワニのセベクは言葉がわかっているのか微妙だったが澄ました顔でジャミルの横に陣取っている。

#セベク #ワニ #セベクがワニになった (6/11) ジャミルが授業に行こうとするとヒラリと肩に飛び乗り首に巻きつくようにして留守番するつもりはないことを主張する。普通のワニにしては身軽すぎるし軽いのでワニに似た何かなんだろう。

#セベク #ワニ #セベクがワニになった (5/11) 風呂はともかくトイレからは閉め出した。夜はベッドにちゃっかり潜り込んで横で寝息を立てている。まるでペットだ。本当にセベクなのかあやしくなってくる。

#セベク #ワニ #セベクがワニになった (4/11) 何をしても側から離れないのでジャミルも諦めて放置している。勉強をしていれば横から本を覗き込んでくるし夕飯を食べていればキーキーとねだるので手から食べさせてやる。生肉をねだられなくて良かった。

#セベク #ワニ #セベクがワニになった (3/11) 初めはセベクを回収しようとしていたシルバー、リリア、マレウスはその内諦めたようだ。それ程心配した様子もなく、しばらく預かってくれとジャミルに預けて帰ってしまった。

#セベク #ワニ #セベクがワニになった (2/11) ジャミルから引き剥がしてディムソニアに連れ帰ってもキーキー言って部屋で暴れる。ドアを開けようものなら勝手にスカラビアに戻ってしまう。

突然のセベジャミ風味の小話。(1/11) #セベク #ワニ #セベクがワニになった ある日セベクがワニになってしまった。両腕におさまるぐらいの小さなワニだ。なぜかスカラビアの副寮長から離れたがらない。