#チェロ協奏曲ぜんぶ聴く【101続】#musica ➡13楽器とあるが、弦楽５重奏、木管５重奏、チェレスタ、そして打楽器が奏者数で「２」だが、実際にはウッドブロック、トムトム、グロッケン、マリンバ、クロタル(金属カスタネット)、木魚、ボンゴ、懸垂シンバル、銅鑼といった多彩な打楽器群が活躍する。

#チェロ協奏曲ぜんぶ聴く【100】#musica グバイドゥーリナ　チェロ、室内合唱、打楽器とチェレスタのための協奏曲 「太陽の聖歌」Sonnengesang（1997） チェロは音楽鋸と持替え。打楽器群にはグラスハープも。女声ボカリーズにチェロのフラジオレットが重なって独特の（宇宙的な）響きが生み出される。

#チェロ協奏曲ぜんぶ聴く【99】#musica グバイドゥーリナの三重協奏曲（バヤン、バイオリン、チェロ）2017 バヤン（ロシア式アコーデオン）の音色と音型をVnとVcの重奏がなぞり、次々と他の楽器にも感染していく。「協奏曲」っぽい技の競い合いは無いが、さて次はどうなる？というサスペンスに満ちる。

#チェロ協奏曲ぜんぶ聴く【98続々】#musica ➡太皷連撃との掛け合い部分は、ベートーベンVn協のカデンツァからのミューテーションだろうか、まさかね。

#チェロ協奏曲ぜんぶ聴く【98続】#musica ➡打楽器のリズムが急変し、チェロは中低音域に移動、管楽器の応答にも変化が生じる。面白い構成。曲の前半、独奏チェロの大きく舞うような低音撥弦に弦合奏がビシ！と琵琶の撥のような鋭いピチカートで応じるところは、ひょっとして武満へのオマージュか。➡

#チェロ協奏曲ぜんぶ聴く【98】#musica グバイドゥーリナの２番「いまだ祭は高らかに」（1993） 管の咆哮や打撃をものともせず独奏チェロが素っ気なく高音域で漂うなか、打楽器がタタタタンとオスティナート。単調だなぁと思いきや、曲の中盤で初めてチェロがこの音型に応じると、それが合図なのか➡

#チェロ協奏曲ぜんぶ聴く【97】#musica グバイドゥーリナのチェロ協奏曲１番（1970） チェロの音色の多彩さをこれでもか！と手繰り出す。か細いけれど途切れない粘り強い線、柔らかく膨よかな味わいに満ちた線、粗く太い低音の線。ピチカートが活躍しないのが不思議。

#チェロ協奏曲ぜんぶ聴く【96続】#musica#Musica # ➡そういう作曲家のそういう曲なのでブラームス風に演奏するのが合う筈だが、同じマジャール人のヤーノシュ・シュタルケルの演奏を聴いてみると、あえて（？）ブラームスっぽくなく弾いているので面白い。

#チェロ協奏曲ぜんぶ聴く【96】#musica ドホナーニ Ernő Dohnányi チェロと管弦楽のための小協奏曲（Konzertstück）ニ長調 (1904)　 AIに「ブラームスの新曲を書いて」と指令して出力されたような音楽。情感ただようウェットな旋律、理性的で手堅い構成、和声、楽器法、端々に滲み出る甘ったるさ。➡

#チェロ協奏曲ぜんぶ聴く【95続】#musica ➡別宮のVn協とVa協は以前に聴いたことがあり、どちらも聴き応えのある曲だったので、Vc協にも期待したのだけど、御免…という感じで、ちょっと残念。

#チェロ協奏曲ぜんぶ聴く【95】#musica 別宮貞雄　チェロ協奏曲「秋」（1997／2001改訂？） メランコリックでセンチメンタルこってり。チェロの旋法とオケの和声がばらばらでよく分からない。５音または７音で刻むオスティナート音型が印象的。中ほどの３拍子だがマーチのような部分は曲運びが面白い。

#チェロ協奏曲ぜんぶ聴く【94】#musica 尾高尚忠のチェロ協奏曲（1943） 端正な和旋法のテーマが３つの楽章（終楽章はさらに３部に分かれるので実質５楽章）を通じて様々に変容（子守唄風の第2楽章の旋律、終楽章終盤でハープ分散和音とフルートのオブリガードを伴ってチェロがゆったり歌う旋律など）

#チェロ協奏曲ぜんぶ聴く【93】#musica 伝説的バイオリニスト、イザーイ（Eugène Ysaÿe）がチェロと管弦楽のために書いた小品２曲 「瞑想詩曲」ロ短調作品16　前半は静かに瞑想、後半は煩悩と闘う。 「セレナード」イ長調作品22　初めは切々たる愛の歌、途中からユーモラスで皮肉っぽい曲調に。

#チェロ協奏曲ぜんぶ聴く【93続】#musica ハイドンはもう１曲、チェロ協奏曲を書いたことが知られていてホーボーケン番号「第3番」（Hob.VIIb-3）も付いてるのだが、楽譜が失われ復元もされてない。う〜む、ドヴォルザーク１番の自筆譜が没後発見されたように、ひょこっと何処かから出てこないものか。

#チェロ協奏曲ぜんぶ聴く【93】#musica ハイドンの２番ニ長調（1783） １番と同様、格調高く端正であるが、ソナタ形式の充実度・完成度がより高く、転調にも工夫が凝らされている。緩徐楽章は穏やかな語り口のアダージョ。終楽章はホルンが高らかに響く爽快なロンド 6/8拍子 ABAmCA（Amは短調）。

#チェロ協奏曲ぜんぶ聴く【92】#musica ハイドンの１番ハ長調（ca1765） 格調高く、かつ親しみやすい調べ。展開があっさりでハイドンらしい意外性に乏しいが、当時としてはバロックの合奏協奏曲とは異なる世界を切り開く革新的な一歩。緩徐楽章は端整で心に沁みる。終楽章は交響曲のフィナーレの勢い。

#チェロ協奏曲ぜんぶ聴く【91続】#musica ➡「共に歩まん」と励ましあう活発な展開。フィンジーはウォルトンと同年代、ふたりのチェロ協奏曲は同じ頃に書かれた。ウォルトンはその後も長い現役人生を送るが、フィンジーは最期の大作となったチェロ協奏曲のラジオ初放送を聴いた翌日に息をひきとった。

#チェロ協奏曲ぜんぶ聴く【91】#musica ジェラルド・フィンジーの協奏曲イ短調（1955） 後期ロマン派の語法にイギリス近代音楽の色合いと深い哀感が加わる。第1楽章の思い詰めた悲壮感に対し、第2楽章６拍子のアンダンテは安らかで心慰められる。琴のようなピチカートで始まる第3楽章は、曲調一転、➡

#チェロ協奏曲ぜんぶ聴く【90続】#musica ➡ウォルトンはジャズのリズムやコードを取り入れて作曲することもあり、彼の有名なビオラ協奏曲（1928/1961）ではそれがはっきりわかるが、チェロ協奏曲ではそれが無い。

#チェロ協奏曲ぜんぶ聴く【90】#musica ウォルトンのチェロ協奏曲（1956／1975年改訂） 星またたく夜空のような清涼感ある和音が静かに響くなかチェロが感傷的テーマを奏でる。緩急緩３楽章、終楽章はさらに緩C急C緩（Cはカデンツァ）で構成される。曲の最後に第1楽章のテーマが回想される。➡

#チェロ協奏曲ぜんぶ聴く【89】#musica フォルクマンのイ短調協奏曲 作品33（1855） 構成も旋律の展開もオケ伴のつけ方も、中間部のレシタティーボも終盤の追い込みも、すべて見事なまでに教科書通り、意外性まったく無く、陳腐。それでも、表現力のあるソリストが弾けば、聴くに堪える曲となる。

#チェロ協奏曲ぜんぶ聴く【88】#musica ヴィドーの協奏曲ホ短調 作品41（1877） 第1楽章、童謡風の可愛らしいテーマがミステリアスに展開。第2楽章、ゆったり３拍子の舟歌、終楽章は第1楽章の２つのテーマが回帰、表情をさまざまに変える変奏曲形式。最後はハープのアルペジオとともに平安に終わる。

#チェロ協奏曲ぜんぶ聴く【87】#musica ゴセック「協奏交響曲」第1番ニ長調（ca1780） バイオリンとチェロと管弦楽、２楽章構成、10分少々の小品。Vnに花を持たせつつチェロが心地よくハモる。日本では「ゴセックのガヴォット」ばかりが有名だが、フランスでは革命歌の作者として知られているそうな。

#チェロ協奏曲ぜんぶ聴く【86】#musica エネスク「協奏交響曲」Sinfonia Concertante ロ短調 作品８（1901） 独奏チェロの奏でる民謡風の儚げなテーマで始まる。この作曲家の作風から、もう少しリズムが躍動する曲調を予期していたが、そうでもなかった。最後は念入りに見得を切って終わる。

#チェロ協奏曲ぜんぶ聴く【85】#musica ベートーベンの三重協奏曲 ハ長調（1804） 何かのご祝儀作品、手抜きではないがリラックスした書きぶり。序奏後チェロがソロの先陣切るところ格好いい（歌舞伎なら屋号の掛け声）。第2楽章のチェロはA線で歌う。第3楽章ポロネーズ、３拍子ABACAB+４拍子コーダ。

#チェロ協奏曲ぜんぶ聴く【84】#musica アンリ・デュティユのチェロ協奏曲「遙かなる世界」（1970） 独奏チェロが諄いほど見得を切り続ける。オケの様々な楽器が遠慮がちに介入するもチェロに撥ねつけられたり遇われたりする。基本は無調だが、短調の色合いも帯びる。オケの楽器法は達者で個性的。

#チェロ協奏曲ぜんぶ聴く【83】#musica 広瀬量平のチェロ協奏曲「悲（トリステ）」1971 冒頭チェロ長いモノローグ。微分音の揺らぎは邦楽の節回しを感じさせる。琵琶の撥奏のようなピチカートも。やがて鐘・太鼓を皮切りに諸楽器が細かく絡んでくる。静動静の進行。全体に小さな打楽器群が響きを支配。

#チェロ協奏曲ぜんぶ聴く【82】#musica 堀悦子：ティンパニ、チェロと管弦楽のための協奏曲（1967） 前半は打楽器協奏曲、中盤はチェロの思弁的モノローグ、オケとの応答は限られ、ほぼカデンツァ。終盤ようやくティンパニ・チェロ・オケ三者が絡む協奏曲となるが、伏線が回収されないまま終わる感じ。

#チェロ協奏曲ぜんぶ聴く【81続】#musica ➡この曲の仮面の奥に潜むものをどれだけ表せるかでチェリストの真価が問われる。モウザー／スクロヴァチェフスキ、イッサーリス／クレンツィス、ロストロポーヴィチ／オーマンディらが、それぞれのやり方でマスカレードの裏面をえぐっていて、聴き応えあり。

#チェロ協奏曲ぜんぶ聴く【81】#musica ショスタコーヴィチ第1番 変ホ長調（1959） 一見、軽快で親しみやすい曲調の（まさしく「社会主義リアリズム」大衆宥和路線に棹さした）１番だが、一筋縄ではいかないこの作曲家、皮肉・諧謔・隠された爪は、むしろ２番よりも鋭いのでは？という気がする。➡

#チェロ協奏曲ぜんぶ聴く【80続】#musica ➡コーダは、のちの第15交響曲（1972）の終わり方と似ていて、死を予感させる。

#チェロ協奏曲ぜんぶ聴く【80】#musica ショスタコーヴィチ第2番ト短調（1966） 緩急中３章構成。第1番の軽快諧謔とは対照的に、思弁的かつサイケデリックに進行、クライマックスでは鋭く鞭が鳴る。思い直したように甘美な安らぎのフレーズが回帰するが「これは夢、醒めたら煉獄」との不安がつき纏う。

#チェロ協奏曲ぜんぶ聴く【79】#musica マルティヌー「Ob、Fg、Vn、Vcの協奏交響曲」変ロ長調 H.322（1949） きびきびと小気味よいコンチェルト・グロッソ。この作曲家特有の温もりある節回し。チェロの特別な活躍はないが、緩徐楽章でのファゴットとのハモりや、オーボエへのオブリガードはいい仕事。

#チェロ協奏曲ぜんぶ聴く【78】#musica マルティヌー「チェロと室内管弦楽のための室内ソナタ」（ソナタ・ダ・カメラ）1940 冒頭楽章（3+3+2)/8拍子と４拍子(12/8)と３拍子にシンコペが加わる複雑なリズム。緩徐楽章、柔らかな木管五重奏に、チェロの子守唄。終楽章、きびきびした動きと艶やかな長音。

#チェロ協奏曲ぜんぶ聴く【77】#musica マルティヌー「チェロと管合奏、ピアノ、打楽器のための小協奏曲」（チェロ・コンチェルティーノ）ハ短調（1934） 独奏チェロの動きと管打の奏楽とがチグハグな感じで、う〜ん？と首を傾げているうちに、次第に融合してくる。

#チェロ協奏曲ぜんぶ聴く【76】#musica マルティヌーの２番（1945） チェロとオケが溶け合い、やさしく抱擁。緩徐楽章３拍子、ヤナーチェク風の悪戯っぽい〝くすぐり〟が入る。終楽章はスラブ舞曲万華鏡、第1楽章のテーマも踊りのリズムに乗って回想される。一転、バッハ風カデンツを経て、快速コーダ

#チェロ協奏曲ぜんぶ聴く【75】#musica マルティヌーの１番（1930） 冒頭から個性的な節回し全開！　チェロとファゴットの重奏に味がある。中間楽章は思弁的、木管との対話やビオラとの重奏に哀しみ漂う。終楽章は細かく鋭い動き、伸びやかに歌いあげるカデンツ、再び早い動きに全楽器が加わって結ぶ。

#チェロ協奏曲ぜんぶ聴く【74】#musica ヴォルフ＝フェラーリの協奏的幻想曲（チェロ協奏曲）「祈り」ハ長調（1945） 第1楽章、憂うチェロをオケが慰め励ます。第2楽章は遅い３拍子メヌエット。第3楽章、疾走タランテラ、躁的なチェロ、今度はオケが憂い含み。全曲、美しいメロディーがふんだんに。

#チェロ協奏曲ぜんぶ聴く【73続】#musica ダンツィのチェロ協奏曲には変ロ長調（1803）と小協奏曲（concertino）ニ長調 作品46（1813）もあるが未聴。楽譜の失われたチェロ協奏曲も２曲あったらしい。軽やかな木管アンサンブル曲の作者と思い込んでたが、実はダンツィもその父もチェリストであった！