ポオ乱 「人は、死に惹かれる。」 ふとどこかで聞いた言葉を溢す。 「推理小説作家にぴったりだね。」 「……殺人犯とは呼ばないのであるな。」 「僕に解けない事件なんてあっちゃいけない。だから君は唯の作家だ。」 なるほど確かにその通りだ。だが、 「我輩は、君以外に捕まる気はないのである。」

ポオ乱 「君は死が怖いとは思わないのであるか？」異能空間から出てきた彼へ問う。毎回この空の器を満たす為だけのお遊びに付き合ってくれているのが申し訳ないと感じた。 「今更だな。」 手を絡まれて、体制を崩される。 「君にならもう、何をされたって嬉しいんだ。」 抑制が無意味になりそうだ。

ポオ乱 「今度は誰殺したの？」 甘ったるい声に誘われて蜜を吸うように彼を抱き締めれば腹から臓物を掻き回されるかのような声で問われた。 「他人である。」ご機嫌取りに手を絡ませてみたり、触れるだけのキスの雨を降らせるも、火に油を注ぐだけの行為となった。 「君が殺していいのは僕だけなの。」