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#ミニ話 Y川⑩てくれたから。うまくいったのですか。と聞いたが答えはなかった。その代わりに鼻歌と動く音が聞こえたので視界に入る程度に振り向くとなにか小さくダンスの動きをしていた。川を渡ってゆく電車の音が響いていた。私ができることは草を抜いたり水をあげたりして野菜を育てる手助けだ。

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#ミニ話 Y川⑨葉物野菜とイモ類が育っていた。雲ひとつない青空が広がっている。後ろに立った人はマスクだった。バクは連れてきていない。非常に手持ち無沙汰だった。 整理をしたい。 私はこのY川のほとりで出会ったふたりの人物に関心があり、近づきになりたいと考えている。とても自然に迎え入れ

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#ミニ話 Y川⑧った。首尾は上々でした。そうですか。私は何もわからないのに答えた。洗濯ばさみで枝におさつが3枚はさんであった。バクの前にしゃがんで、これから定期で会えるそうです。と目をそらせながら言った。またうまいコーヒーを淹れてくれた。私は茂みをわけて隣の野菜畑に入った。その時は

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#ミニ話 Y川⑦れ、犬は静かに食べはじめバクは何もできずその様子を見つめていた。その人が私を見たので首をふった。マスクを意識したまま私はバクとその場を離れた。 翌日また茂みをかき分けそこに入ったらその人はひとりだった。私はそこに誰もいないことを想像していたのだ。その人はおだやかに言

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#ミニ話 Y川⑥たい思いがあった。その人はカセットコンロで調理をはじめた。鍋にクリームシチューのルウを投げ込んだ。具材は近くで育てた野菜のようだ。ぐるぐると回している。明日決行だとつぶやいた。マスクはうんとうなずいた。そこからはなにも会話がなくなった。まず老犬の前に食べ物が用意さ

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#ミニ話 Y川⑤その人は片足が悪いようにみえた。引きずって川岸まで行った。水をくんでいるようだ。汚いのに。マスクのおしゃべりは途切れていたがバクに向かった。バクはしきりにマスクのにおいをかいでいる。私はあいまいにたたずんでいたが、そばにあった折りたたみ椅子を開いてすわった。去りが

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#ミニ話 Y川④なかったのだ。はじめてコーヒーを口にふくんだ。ただ苦かった。その人の表情はおだやかだった。くやしいぐらいに。私はその頃今以上に人に対してくらべる思いが強かったのだ。さらにコーヒーを繰り返し口に運んだ。マスクの様子を伺った。しゃべり続けてやまない。心地よかったのだ。

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#ミニ話 Y川③マスクにもコーヒーカップを渡した。マスクはしゃがんでカップを両手にはさんだ。足がむき出しに見えたので私は目をそらした。マスクはその人に向かってしゃべりだしたのだ。でも、私には何をしゃべっているのか全然わからなかった。バクをつないだ紐を引き手をまだゆるめることはでき

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#ミニ話 Y川②バクはめずらしく吠えずに尻尾をふった。雌なのか。年寄りです。とその人は言った。私にコーヒーカップを差し出してくれた。私はコーヒーから登る湯気に顔をあてた。とても高い香りがしていたのだ。その時後ろに人が立った。大きなマスクをしていて目だけが私を無表情に見た。その人は

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#ミニ話 Y川①川のほとりを犬のバクと散歩していた。かつてその川は日本一汚い川だと報告されていたのだ。今でもきれいとは言えない。流れていないように見える。背の高い草が繁茂していた。そこをかき分けて進むと現れたのだ。コーヒーを沸かしていた。足もとにはおとなしい犬がうずくまっていた。

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#ミニ話 テレ⑦泣けてきました。知らない人と何を埋めに行くのでしょうか。宝の島なら宝を探しに行くべきではないでしょうか。でも、私たちに共有も分け合うこともないのです。どうでもいい人とはいえ、お互いにおだやかに終えたいことは共通の認識です。私達は近くの駅の改札口にたどり着きました。

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#ミニ話 テレ⑥状況を打破したかった。手をつないでゆきました。行先は島です。私が出会った人といつも最初に来る場所。島なら間違いない。なぜならその島には誰もいないからです。私がだまそうとしても誰も見破ることができないから。私が利益を得るのに適した場所なのでした。相手は前を向いてた。

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#ミニ話 テレ⑤地下街をとおり階段をあがっていきますと、地上の入り口から光を背負って見下ろしている人がいました。私の想像していたいや妄想していたかんじと違った。私はがっかりしていましたがそこはお互い様でした。私達はだまって歩いてゆきました。また、タイミングを逸してしまったのです。

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#ミニ話 テレ④野太い声がか細い声に変わりました。とぎれとぎれに電話の向こうですすりあげています。 会ってもらえますか。当たり前です。会ってもらえるなら誰だって、だってそれがゲームなんですから。あなたが誰であろうと会えたなら達成です。私は一枚渡してそうそうに階段を降りていきました。

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#ミニ話 恋人㉕立ちのぼる煙を二人で見ていました。何日かずれているけどと、かおりは持ってきていた大きな紙袋から誕生日プレゼントとして花束をあかりに渡しました。紫のバラ。ガラスの仮面か??でも自己満的ではあるけれど、かおりの真剣さはあかりの心には届いていたのです。ありがとうと言った。

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#ミニ話 恋人㉔別の日に会うことになったこと。忌まわしい思い出でした。 かおりが強くすすめあかりはその軽自動車を買うことにしたのです。かおりを横に乗せてあかりは、車は安かったからまあよかったかと思い走らせていました。そのまま海浜工業地帯まで行きました。港の突堤で車を止めて尖塔から、

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#ミニ話 恋人㉓すぐ転送するようになっていました。にやにやしている顔ぶれの中にSSもいました。SSとは家庭がありながらあかりに誘いをかけた人です。 かおりからの電話を受けながらあかりの心のなかにフラッシュバックがありました。夜の砂浜での暴力的なキスその他押し倒されてなんとか逃れたでも、

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#ミニ話 恋人㉒車の免許を取得し軽自動車を買おうとしていたところかおりから中古車屋さんに知り合いがいると言ってきました。嘘でした。家の近所の中古車屋で安い中古車を見かけたので、頼りにされたい思いからそんなことを言ってしまったのです。 事務所ではかおりから電話があるとみんなあかりに、

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#ミニ話 恋人㉑でもかおりはもっとあかりと同化したかったのです。 かおりもあかりも思いを告白というかたちでは伝えておりませんでした。ノー君はふたり別々にどうなっているのかを問いますと、ふたりとも笑いながら付き合うことになったと答えたのです。丁度その頃あかりは自動車学校に通っていた。

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#ミニ話 恋人⑳流れてゆくのでした。あかりはお弁当を作ってきたのです。すり鉢状の芝生広場の隅っこから、走って凧あげをする子どもたちと大人たちの姿が見えました。あかりはこのようなことは初めてだと言いました。かおりは切ない思いがしました。あかりはただふたりで過ごす時間を楽しみたい。

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#ミニ話 恋人⑱頭を洗いながらまだかおりには信じられないことでした。頭をふきながら行先を思いめぐらせていました。温室にしよう。お正月の3日がすぎてからかおりがあかりの家に電話をかけると不審そうな声でどなたですかと。それはお姉さんだったのです。待ち合わせの約束をしているのですがまだ、

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#ミニ話 恋人⑰関わりを持っている人がいることをまだ聞いていなかったのでした。 ノー君が近づいてまいりました。喉から空気を吐きだしながら笑っています。もう知れているのか。あかりが近づいてまいりました。また臨交=クレームでしょうか笑っていました。世の中が笑っていました。信じられない。

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#ミニ話 恋人⑯ふたりは遊びに行く約束をしてわかれたのでした。 それは年の暮れのことでした。実家の年末の掃除をしながらかおりはみんなで行った海の思い出、あお向けに波間に浮かぶあかりの姿を思い浮かべていました。きっと付き合う人はいたんだろう。かおりはあかりが会社の中で誘いをかけられて

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#ミニ話 恋人⑮もう一度集まって息を吹き返しました。 Mさんとかおりとあかりが馴染の居酒屋にいます。Мさんは焼酎のお湯割です。かおりはジョッキの生半分で真っ赤、あかりは酎ハイをちびちび。他愛もない話が途切れたタイミングでМさんがさきに店を出てゆきました。特別なことは何も言えなかった。

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#ミニ話 恋人⑭聞こえてきたのはまた臨交でした。ふたり顔を見合わせて苦笑しました。 あかりはМさんから聞かれたのです。Sのことをどう思うかと。たまも一緒でした。いい感じと答えました。Mさんはにやっとしてその言葉を後日かおりに向かって好きと変換したのです。かおりの散ってしまった思いが、

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#ミニ話 恋人⑬あかりはかおりの班の担当者になったのです。あかりは声が小さくてかおりはいつも聞き返していました。それでなくてもかおりは人の言う言葉を一度では理解しづらいことが多かったのです。聞きとれない言葉を虫とり網でつかまえにいくように、あかりの口もとに耳を近づけました。その時

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#ミニ話 恋人⑫かおりは付き合った人がいないことを恥ずかしくて言えなかったのです。 一方あかりは入社前の手続きの為かおりがKと初めて事務所に入って来た時に、お茶を出しながらその瞬間かおりと一緒に暮らしている自分の姿を想像できてしまいました。年上だけどかおりがうぶと感じ好印象を得た。

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#ミニ話 恋人⑪ノー君はかおり同様社内の非主流派です。部署をまたいで知り合いは多いがおしゃべりがうざがられるのでした。 ノー君はふたりの雰囲気に気がついていた。かおりに今まで何人と付き合ったかを聞いてきました。かおりがさあと答えるとノー君は喉から空気を吐きだす音をさせて笑いました。

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#ミニ話 恋人⑩かおりはあかりに月が綺麗と言いました。その言葉が漱石が言うところのI love youとも知らず。あかりも同意しました。ただただ月は真正面に丸く明るく輝いていたのです。後ろの席ではうそ寝をしながらノー君がききみみを立てていました。ノー君がいたから受身な二人が近づけたのです。

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#ミニ話 恋人⑨ある仕事帰りあかりが原付きを職場の駐車場から出して走らせていると歩くかおりの背中が見えてきました。断ったものの気にはなっていたのです。 みんなで海に行った帰りかおりの運転する車の助手席にあかりは座っていた。正面の上空に大きな丸い月が輝いていたのです。後ろの席は静か。

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#ミニ話 恋人⑧もう一人は年が離れている人で、気持ちに真剣さはありました。が、強引に事を進めすぎた。そして上司もその人を応援した。あかりの家に来て結婚を考えていることを話しました。あかりにはその気はなかったのです。あかりはその頃にかおりも含めたグループで遊びに行ったりもしていた。

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#ミニ話 恋人⑦あかりには巣を行き来する蜂のような真面目さがあり、同時にくだものがはじけるような溌剌さがありました。二人の人があかりに誘いをかけました。あかりはものに動じない精神を持っておりあくまで受け身に迎え撃ちます。一人は家庭があることを言わずに遊びで駆け引きを楽しんでいた。

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#ミニ話 恋人⑥そう留年危機仲間のKから聞かされました。かおりは笑うしかありませんでしたが、その後相撲のうっちゃりのように見事ピンチを土俵の外に引き倒しなんとか留年を切り抜けた。卒業就職できたのです。 一方のあかりは一年前友達のたまのつきそいでこの緑化会社に来て事務員に誘われ入社。

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#ミニ話 恋人⑤どこに住んでいるのかどんな過去があるのか謎の人ですがそんなМさんの言葉にかおりは背中を押されて身をおどらせ、結果散ってしまった。あかりからことわりの言葉が後日ありました。 3月までかおりは県外の学校に在籍していて二年修了まで取得0単位。ドーナツ君とお前は呼ばれている。

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#ミニ話 恋人④Mさんが吹き出したわけがかおりにはわかりません。かおりはMさんのことをほとんど知りません。飲みに行こうと誘われて会社の近所の居酒屋に入った。好きな人がいるなら思いを伝えるべきだとその一言が、かおりがあかりに遊びに行こうと伝える行動を取らせてくれた。酒が好きな人です。

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#ミニ話 恋人③かおりはその様子を眺めながらはいと答えました。 車の中で、4月を全日休みにするべきだ。こんなに世界がおだやかで美しいのに。それを全員で共有しぜひあちこちでお金を落とせば世の中がうるおうのに。と思いながら同行の先輩のМさんいい天気ですねと言って窓から見える空を見上げた。

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#ミニ話 恋人②落下のGに耐えていると、考えますと聞こえてきました。慎重かつ無鉄砲なかおりは相手から目を伏せたまま独りよがりなアプローチをするのです。成功率今までゼロです。 さて別の日。臨交(臨時交換)が1件ありますよ。あかりはカードに目を落としながら少し前かがみに。髪が流れました。

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#ミニ話 恋人①Yさんはいますかと午前と午後にきっちりとかおりは仕事の定時連絡電話をします。新人のかおりには特に大きな指示はいつもないけど。あかりが電話口に出て、特にないですと決まった返事があり。今度ふたりで一緒に遊びに行こうとかおりが崖から突如身を躍らせました。沈黙の数秒間です。

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#ミニ話 テレ③電話ボックスを2つ並べた程度の平面積しかない薄暗い部屋の中で私は野太い声の命じるまま脱いでゆきました。口で音を立てました。部屋の低い天井から俯瞰している別の私がいます。その舌はなんですか。生であったらそんなことできないでしょ。制限時間がきて扉のすきまから1枚渡した。

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#ミニ話 出窓⑩そのトイレに私は先日久しぶりに行ってみて、出窓にビールを置きました。仕事をやめたのです。個室の中はやはり落ち着きますし、かわらず光はおだやかでした。手洗いの鏡の前には花もなくて、少しさびしかったです。私が個室にいる間、その日は誰も扉をあけて入ってはきませんでした。

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