狐憑き。鍛冶屋敷の婆さんが飯を食う割にはどんどん痩せていった。家族が面倒を見切れなくなったので、カゴに婆さんを入れて親戚のところへ連れていった。そうすると寝床の下から狐が出てきて、山へ走っていった。その後、婆さんは亡くなったという。 #一日一六合 #狐 #狐憑き pic.twitter.com/rDuzYApkWT

こんこんさん。(コックリさんとも言う)青年会の集まりなどでやった遊び。これをやり過ぎると狐が離れなくなるという。また狐に取り憑かれた人は、狐が離れると死ぬという。 #一日一六合 #赤岩集落 #狐 #コックリさん pic.twitter.com/rRGHkptxb1

月桂酒と命宝散には、赤岩で採れるトケッキョウという薬草が入っているという。 赤岩の薬には、他にも法印のセンジグズリ、蜂刺され、あせもに効くヘビイチゴの焼酎漬けなどがある。薬売りも富山と奈良から年に数回やってきた。 #一日一六合 #赤岩集落

もう一つの家伝薬である月桂酒。くすり酒、へび酒、まむし酒とも呼ばれている。作られたのは古い時代で、文化二年の広告が残っている。月桂酒は精力をつける効果があると伝わる。 #一日一六合 #湯本家 #赤岩集落

湯本家の家伝薬の命宝散。湯本家の先祖が、河童より伝授されたという伝説がある。骨つぎ、切り傷、うちみ、筋わたしなどに効く外用薬であるが、内用することも可能であったという（気つけ、のぼせ、頭痛、めまいなど） #一日一六合 #湯本家 #赤岩集落 #河童

昔の六合村の食事。 三食以外に、二から三度の食事をした。朝食前に「朝茶の子（または朝コジュウハン）」、昼食と夕食の間に「コジュウハン（またはコビリエ）」というものをとった、 冬になるとこの二つは省略するが、夜業をするため夕食後に夜食をとったという。 #一日一六合

世立の久内淵。久内の滝にある淵。久内という男がその淵で大きな岩魚を釣ったが、家に帰るとその岩魚が逃げた。惜しいと思った男が追いかけると、その岩魚は河童であった。そして淵に引きずり込まれて亡くなってしまったため、久内淵と呼ばれるようになった。 #一日一六合 #河童 #世立八滝 #久内の滝

河童は爺さんを背負って、川へ入った。しばらくすると河童の家へ着いた。親河童が「何でも欲しいものを言ってください」というので、爺さんはいぼを治す薬が欲しいと言った。それを聞いた河童は、いぼ石のくぼみに溜まった水につけると治ると教えてくれた。 #一日一六合 #白砂川 #河童

引沼のいぼ石。昔、川木拾いの爺さんがいた。その爺さんはいつも弁当の残りを「川の者への土産」といって、川へ投げ入れていた。そうすると河童が食べたという。ある時、河童が綺麗な娘になって礼がしたいと爺さんを迎えに来た。 #一日一六合 #白砂川 #河童

根広の月洲庵。日影の龍澤寺の系統の末寺だったという。村の人は寮と呼び、無住の寺だったが、旅の僧が住み着いたことがあった。その僧が耕した畑が、僧の名を取ってげんとうの畑、りょうぼうの畑と残されている。 #一日一六合

龍澤寺の前身は、赤岩の中室の寺屋敷という場所にあったと伝わる。近くには弁天池があり、池の中には石祠と首の欠けた弁天像が祀られている。隣の高間には龍ヶ倉という岩があり、龍澤寺の名はここから取ったともいう。 #一日一六合

龍澤寺。創立は天養の頃と伝わる。天養年間に妙全尼や栄昌という僧が住んだという。堂宇が朽ちたため、文禄三年に曹洞宗の明堂宝珠が開山、湯本三郎右衛門が再興開基した。昔の過去帳や文書などは水害等で消失しているが、残っている旧記や絵図から大きな寺だったことが伺えるという。 #一日一六合

その後すぐに、この男が亡くなったことを知らせる二人組が龍澤寺に来たという。龍澤時の婆さんは、さっき来たのは男の霊だったのだと淋しく物語ったという。 #一日一六合 #龍澤寺

明治の頃に、入山の男が二十五歳と若くして亡くなった。この男は龍澤寺の婆さんと仲が良く、日影や長野原の方に用事がある時には龍澤寺に立ち寄ったという。ある時、この男が歌を歌いながら龍澤寺へやってきて、池で足を洗ってから無言で寺の本堂へ行った。そして仏壇に上がったという。 #一日一六合

引沼の畑の中に｢主のかる音｣または｢蛇のかる音｣などと呼ばれる石が埋まっている。この石は、弁天様のとこへお嫁に来た蛇が、嫁入り道具を入れてきた石だと伝わる。周りを掘ったり押したりしても、この石は動かせないという。 #一日一六合 #弁天様 pic.twitter.com/k1P7VPJ841