#読書 #三代実録 今日読んだ分は四八八頁。 ・正二位守太政大臣藤原朝臣基経上表して申すには「伏して今月四日四十の命を奉り、私を以って太政大臣として摂録は元のままとすると〔云々〕。伏してお願い致しますには新命を垂れ収め、初服に帰る事を許される事です」と。帝は聴されなかった。（後略）

#読書 #三代実録 今日読んだ分は四八七頁。 ・（前略）この夜の午後六時半頃、太上天皇を山城国愛宕郡上粟田山に葬り奉り、御骸を水尾山上に置き奉った。帝は素服、太政大臣及び殿上・近臣・清和院の上下諸人は皆縞素で、百官は須べきでない。遺詔に依るのである。（後略）

#読書 #三代実録 昨日読んだ分は四八六頁。 ・帝は清涼殿より遷られて常寧殿におられた。中宮が居られる所に近いのである。 この日、内外に頒け告げて曰く「太上天皇が崩御された。遺詔が有って、素服・挙哀の礼を停める。宜しく知らせて遺詔に従うべきである」と。（後略）

#読書 #三代実録 今日読んだ分は四八五頁。 ・この日の午後三時半頃、太上天皇は円覚寺で崩御された。時にお歳は三十一。天皇は態度が甚だ美しく、正しく厳かで神の様であられた。生まれつき心が広く明らかで、恭しく思いやりがあり、穏和で情け深く穏やかだった。（後略）

#読書 #三代実録 今日読んだ分は四八四頁。 ・この日に詔して、使者を分け遣して二十一寺で功徳を修めた。太上天皇の聖体がご病気に以り、未だ健康が損なわれる事が有るのである。東大・興福・元興・西大・薬師・大安・法隆・招提、延暦の九寺に、各仏灯油三升・名香六両・細綿一連を供え（後略）

#読書 #三代実録 今日読んだ分は四八三頁。 ・これより先、太上天皇の聖体がご病気になった。 この日、棲霞観より遷られて円覚寺におられた。詔して、左大臣源朝臣融家令正六位上伴宿祢枝雄に従五位下を授けた。棲霞観は左大臣の山庄であり、故にこの賞があったのである。（後略）

#読書 #三代実録 今日読んだ分は四八二頁。 ・散位従四位下高向朝臣公輔が卒した。公輔は右京の人だった。少年で出家し、黒衣を被って僧となった。延暦寺に住んで真言教を学び、最も義の旨に精しく、阿闍梨となった。仁寿中に召されて東宮に侍り、私に乳母に通じた事が漸く発露した。（後略）

#読書 #三代実録 今日読んだ分は四八一頁。 ・（承前）最も仏道を崇み、人物を仁愛した。孝行は天至で、殺生を好まなかった。臨終の夕に言く「四命の根が絶え、孟冬に悔過する期に及ばず、今日は死ぬとはいえ彼の月に至って、我が為に功徳を修めるのみ」と。一言で止まり、更に他の語は無かった。

#読書 #三代実録 今日読んだ分は四八〇頁。 ・参議従三位行刑部卿菅原朝臣是善が薨じた。〔云々〕「父は清公で、学芸に博く通じて才徳は甚だ高かった。二十歳で挙試し、文章生となった。しばらくして秀才を挙げ、対策の科に登った。延暦年中に遣唐使となり、復命の後、累ねて顕要を歴て（後略）

#読書 #三代実録 今日読んだ分は四七九頁。 ・正四位上本野王に姓淡海真人を賜った。その先祖は、天命開別天皇の後裔から出ているのである。本野が自ら言すには「親父の清直は延暦十一年七月三日に姓淡海真人を賜りました。本野は脱漏により私はこの例に預りませんでした」と。故に遂に賜った。

#読書 #三代実録 今日読んだ分は四七六・七頁。 ・但馬国が申すには「美含郡に一隻の大きな船が有り、海の上に漂い泛んでいます。長さは五丈余で、広さは一丈六尺許です。知るにこれは二方郡の百姓が見た所の三隻の船の類であります」と。 ・右兵庫寮中央の兵庫がひとりでに鳴った。

#読書 #三代実録 今日読んだ分は四七五頁。 ・在原業平が卒した。業平は阿保親王の第五子で、行平の弟だった。阿保親王は桓武天皇の娘、伊登内親王を娶り業平を生んだ。（中略）業平は容貌が雅で麗しく、放縦で拘らなかった。おおよそ才能や学門は無く、善く倭歌を作って従五位上を授った。（後略）

#読書 #三代実録 今日読んだ分は四七四頁。 ・この頃、潤いの雨が得難く、農民はやや憂いた。この日、使者を賀茂御祖・別雷・松尾・稲荷・乙訓・貴布祢・丹生川上等の社に遣して、幣を奉って雨を祈った。丹生川上に黒馬を加え奉った。告文に曰く。〔云々。〕

#読書 #三代実録 今日読んだ分は四七三頁。 ・伊勢・尾張両国は清和院に進るべき封租の白米一百斗を以って、丹波国が官に進める米を相博し、水尾山寺に奉った。この時、太上天皇は大和・摂津の名山・仏[土+龍]巡幸され、水尾山寺を廻られた。 ・霜が降りて天気は凄く寒かった。

#読書 #三代実録 今日読んだ分は四七二頁。 ・詔して「畿内五国の出挙の官稲は指名した民を夫役を課す。歴代相沿いて、百王が易えない政である。まさに今、孔子の風は既に遠く、軽薄は俗はいよいよ盛んで、欺かない徳まれにしか聞かない。苟しくも免除の行いを同類で競い（後略）

#読書 #三代実録 昨日読んだ分は四七一頁。 ・（前略）これより先、去年十月十六日、彼の国司が言く「貞氏等は便に弓馬を習い、軍士となるに堪えます。動いては警戒に従って私産を顧みません。お願い致しますには、勘籍を経ずに出身に預る事です」と。これに従われた。

#読書 #三代実録 今日読んだ分は四七〇頁。 ・山城国愛宕郡粟田郷の百姓の口分田四町二段九十五歩を、中宮職に充て奉った。彼の職の新造した寺の地に以り入り組んでは相接しているのである。その代りに他郡を与えた。 ・内裏で犬のお産の穢があり、所司に及んだ。仍って園・韓神祭を停めた。（後略）