「万葉集 全訳注原文付（三）」中西進、巻第12国歌大観番号2850 万葉集原文 現 直不相 夢谷 相見与 我恋国 現（うつつ）には 直（ただ）には逢（あ）はね 夢にだに 逢ふと見えこそ わが恋ふらくに 現実に直接は逢えないが、せめて夢にだけでも逢ったと見えてほしい。こんなに恋しいことだのに

「万葉集 全訳注原文付（三）」中西進、巻第12、国歌大観番号2843 万葉集原文 愛 我念妹 人皆 如去見耶 手不巻為 愛（うつくし）み わが思（も）う 妹（いも）を人皆の 行くごと見めや 手に巻かずして かわいいと思うあの子を人皆のように行きずりにだけ見てはいられない、抱きもせずに

「万葉集 全訳注原文付（三）」中西進、巻第12国歌大観番号2850 万葉集原文 現 直不相 夢谷 相見与 我恋国 現（うつつ）には 直（ただ）には逢（あ）はね 夢にだに 逢ふと見えこそ わが恋ふらくに 現実に直接は逢えないが、せめて夢にだけでも逢ったと見えてほしい。こんなに恋しいことだのに

「万葉集 全訳注原文付（三）」中西進、講談社文庫 巻第11、国歌大観番号2453 万葉集原文の最少字数、十文字 春楊 葛山 発雲 立座 妹念 春やなぎ葛城山にたつ雲の立ちても座（い）ても妹をしそ思ふ 春のヤナギをカズラにするカツラギヤマにわき立つ雲のように、立っても座っても妻をこそ思うよ

「万葉集 全訳注原文付（三）」中西進、講談社文庫。 賀茂真淵が「万葉集考」で巻第十一と十二から「柿本人麻呂歌集」と注記された歌は「テニヲハ」助詞がなく別編集されたものと考え分けて注釈しているのはその通りだと原文を読んで初めてわかった。 以下、印象的な「柿本人麻呂歌集」の歌三首。→