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辰雄の滞在中に芥川から犀星に手紙が届いた。「つるやにいます。君も来ればいいと思っています」と書かれていた。犀星は妻子を置いて8月2日、軽井沢に向かう。つるや(写真)は混んでいて、犀星は襖1枚隔てた芥川の隣の部屋に宿泊した。犀星は9時就寝だが芥川は遅くまで執筆した。#室生犀星 第159話 pic.twitter.com/yoq7QTEjEA

鈴木裕也(スズ裕也の文豪のお話)@suzukiyuya339

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芥川が金沢を発った数日後の7月22日、夏休み中の堀辰雄(写真)が来訪。その日は暑く2人して犀川で泳いだ。犀星が泳ぐのはおよそ10年ぶりだったが、10メートル程度は泳げたという。一方の辰雄の泳ぎは、関東大震災で隅田川に飛び込んだだけあって巧みだった。辰雄は8月2日まで滞在。#室生犀星 第158話 pic.twitter.com/zLmOmc8HnS

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芥川滞在中、犀星は金沢の西廓街(写真)にある「のとや」から若い芸者・しゃっぽを呼び一席設けている。芥川は金沢を発った翌日に大阪から子の芸者・しゃっぽに手紙を送っている。手紙には芥川だけではなく大阪南の芸者らの名も書かれていた。芥川は座興として手紙を送ったようだ。#室生犀星 第157話 pic.twitter.com/kzZgCmcEww

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芥川の来訪に備えて犀星は金沢兼六園内の三芳庵(写真)に宿を依頼。犀星は到着した芥川を茶室づくりの離れに案内した。10畳2間に6畳の着替え室、女中部屋の隣には湯殿もあった。芥川はその豪華さに「ここを丸ごと使うのかね?」と驚いた。実は芥川のため一軒丸ごと借りてあった。#室生犀星 第156話

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芥川の来訪に備えて犀星は金沢兼六園内の三芳庵(写真)に宿を依頼。犀星は到着した芥川を茶室づくりの離れに案内した。10畳2間に6畳の着替え室、女中部屋の隣には湯殿もあった。芥川はその豪華さに「ここを丸ごと使うのかね?」と驚いた。実は芥川のため一軒丸ごと借りてあった。#室生犀星 第156話 pic.twitter.com/ig6V6ixCU3

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5月15日には芥川龍之介(写真)が金沢にやってくる。さっそく翌日には鍔甚に行き芥川と鮎料理を食べる。17日には北間楼にて、北声会の重鎮・桂井未翁、老俳友の南圃、甥の悌一を芥川に引き合わせる。18日にその4人で野田山墓地を散策に行く。墓碑銘を研究する南圃を慮ってのことだ。#室生犀星 第155話

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悲しめるもののために みどりかがやく くるしみ生きむとするもののために ああ みどりは輝く #室生犀星 pic.twitter.com/MH1lphC7oE

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5月15日には芥川龍之介(写真)が金沢にやってくる。さっそく翌日には鍔甚に行き芥川と鮎料理を食べる。17日には北間楼にて、北声会の重鎮・桂井未翁、老俳友の南圃、甥の悌一を芥川に引き合わせる。18日にその4人で野田山墓地を散策に行く。墓碑銘を研究する南圃を慮ってのことだ。#室生犀星 第155話 pic.twitter.com/PqCTlw8G6j

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金沢での社交も活発になる。俳句仲間の北声会に参加し、北國新聞社の詩人講演会で講演、旧友の送別会に参加し…と忙しい。会合には金沢の料亭「鍔甚」(写真)や川魚料理の「ごりや」、鰻の「鮴屋」やカフェなど高級店を愛用。また1日おきに孫朝子に会いに来る養母に月20円を渡した。#室生犀星 第154話 pic.twitter.com/mlHAsm1C3o

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大正13年の正月には、妻とみ子、長女朝子を伴い山代温泉「くらや」(写真)に宿泊。前年、夫妻で媒酌人を務めた甥の小畠悌一に、宿から葉書を送っている。文面には俳句が2句「庭草の実の赤さ池は氷らぬ」「遠つ峯の風ならん障子の梅うごく」が書かれているだけだった。川岸町に転居。#室生犀星 第153話 pic.twitter.com/w5xTvBuwde

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年末には堀辰雄が訪ねてきた。震災で母を失った心の変調を金沢で癒して帰京したようだ。年が明けると中野重治が、文学仲間の窪川鶴次郎(写真右)を連れてきた。2年後、志を同じくする田島いね子(写真左・後の佐多稲子)と結婚する窪川は、開業医の親を継ぐのをやめ文学を志していた。#室生犀星 第152話 pic.twitter.com/VTyp83yVaI

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金沢に避難した犀星を最初に訪ねてきたのは詩人の百田宗治で11月のことだった。次に訪ねてきたのが、当時まだ21歳の学生だった中野重治(写真)。中野は「愛の詩集」を読み、初めて詩というものに熱中したと書いている。この感動を抑えきれず訪問した。中野は犀星の生涯の友となる。#室生犀星 第151話 pic.twitter.com/fbdcIQJLHy

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震災後の混乱を避けるため、犀星一家は10月金沢に向かう。田端の家は解約せず、代わりに菊池寛が入り、創刊したばかりの「文藝春秋」編集部となる。金沢で犀星一家は一時とみ子の実家に仮寓し、すぐ上本多町川御亭(写真)に部屋を見つけて住む。弟子格の平木二六もここに移った。#室生犀星 第150話 pic.twitter.com/sfAAngEpHM

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9月7日、堀辰雄(写真)が犀星宅を訪ねてきた。火事に追われ、一家で隅田川に飛び込んだが母が行方不明になってしまったと辰雄は言う。家も焼けてしまった。辰雄を溺愛し将来擦過になった時のためにと製本屋に挨拶に行っていたような母親を知っていた犀星は辰雄の話を聞いて涙した。#室生犀星 第149話 pic.twitter.com/HnwbKxDauO

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犀星はとみ子と朝子だけでも金沢に避難させたいと考え、女中や車夫と共に赤羽駅に行ったが、赤羽駅には数万人の避難民が集まっており、列車も入場制限があり(写真)願い叶わず。降り出した雨に途方に暮れていると、1人の娘に我が家で休めと言われ、5人は宿泊。翌日、田端に帰った。#室生犀星 第148話 pic.twitter.com/BMkLJWe27J

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犀星から田端に避難したらどうかと勧められた宇野浩二(写真)は仲間ら17人を引き連れて田端の犀星宅に来た。ひとまず犀星家の庭に17人が非難し、夜になって犀星が間を取り持ちポプラ倶楽部での野宿が許された。宇野一行17人はポプラ倶楽部で野宿した。東京の火事はまだ続いていた。#室生犀星 第147話 pic.twitter.com/Z2W9yvxLKS

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とみ子と生後6日目の朝子は看護婦に付き添われて上野公園で野宿して非難した(写真は関東大震災時の上野公園)。互いの無事を確認した犀星が田端に戻る途中、出会ったのは上野桜木町に住み、被災した宇野浩二だった。犀星は宇野に田端は安全だから田端に避難したらどうかと勧めた。#室生犀星 第146話 pic.twitter.com/v4ZREd82a8

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浜田病院は焼失してしまったと聞いた犀星は母子の身の上を心配するが動けず、一帯が焼けるのをむなしく眺めるしかなかった。翌朝、上野公園などを歩き回り探していると、美術協会に避難しているとの情報を得、ようやく対面。とみ子は犀星が震災で亡くなっていないか心配していた。#室生犀星 第145話

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浜田病院は焼失してしまったと聞いた犀星は母子の身の上を心配するが動けず、一帯が焼けるのをむなしく眺めるしかなかった。翌朝、上野公園などを歩き回り探していると、美術協会に避難しているとの情報を得、ようやく対面。とみ子は犀星が震災で亡くなっていないか心配していた。#室生犀星 第145話

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朝子誕生から4日目の大正12年8月31日、犀星は初めて浜田病院で母子と対面。翌9月1日昼、関東大震災が発生し(写真は田端駅周辺)、犀星はいの一番に母子の安全を心配した。車を拾い病院に向かうが非常線が引かれて、通れない。仕方なくポプラ倶楽部(田端文士村の社交場)に避難した。#室生犀星 第144話

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朝子誕生から4日目の大正12年8月31日、犀星は初めて浜田病院で母子と対面。翌9月1日昼、関東大震災が発生し(写真は田端駅周辺)、犀星はいの一番に母子の安全を心配した。車を拾い病院に向かうが非常線が引かれて、通れない。仕方なくポプラ倶楽部(田端文士村の社交場)に避難した。#室生犀星 第144話 pic.twitter.com/su0B2Cd5Sv

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軽井沢から帰宅して間もない8月27日、長女朝子(写真)が誕生。当時は出産で入院することはめったになかったが、豹太郎のこともあるので犀星はとみ子を駿河台の浜田病院に入院させ万全の態勢を取っていた。命名「瓔子(たまこ)」を考えていたが、悩んだ末に朝子と名付けることにした。#室生犀星 第143話 pic.twitter.com/5eep5EAVVN

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犀星は恒例となった軽井沢への秘書のため7月29日からつるや旅館に宿泊。この旅に堀辰雄を同行させた。犀星はあだ名をつける名人だったが、辰雄のことは「辰ちゃんこ」と呼び可愛がった。この呼び名は後に芥川も用いた。8月15日まで約半月の滞在中、犀星は辰雄と軽井沢を散歩した。#室生犀星 第142話

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翌太宗12年5月頃、燐に住む第三中学校長の広瀬雄の妻が犀星を訪ね、生徒で堀辰雄(写真)という者を紹介したいと頼まれ快諾。辰雄は袴をはいて母を伴い一高の制帽をかぶって犀星を訪ねてきた。当時20歳だった辰雄は犀星の前でじっと座り続け、ほとんど発言することがなかったという。#室生犀星 第141話

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翌太宗12年5月頃、燐に住む第三中学校長の広瀬雄の妻が犀星を訪ね、生徒で堀辰雄(写真)という者を紹介したいと頼まれ快諾。辰雄は袴をはいて母を伴い一高の制帽をかぶって犀星を訪ねてきた。当時20歳だった辰雄は犀星の前でじっと座り続け、ほとんど発言することがなかったという。#室生犀星 第141話 pic.twitter.com/Wb6DDZoGlz

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8月に犀星は朔太郎と伊香保に行き、その後軽井沢に滞在。愛児を失った哀しみを癒すためか、多くの時間を旅に費やしている。10月末には塩原温泉を訪れた。12月10日には、愛児を失った哀しみを歌う「我が家の花」を含む詩集「忘春詩集」を出版。初めて自ら装丁をした詩集となった。#室生犀星 第140話 pic.twitter.com/mG9AA8EYrz

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犀星夫妻の湯河原行きには1人の女児が同行した。上京時世話になった裁判所時代の上司赤倉勇次郎の次女光子だ。豹太郎を喪った犀星夫妻は光子を養子に迎え入れたいと思っていた。しばらく湯河原に滞在した犀星と朔太郎は小田原で再婚生活を送っている白秋・菊子夫妻(写真)を訪ねた。#室生犀星 第139話 pic.twitter.com/TMmfjO5m6k

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豹太郎の死後、とみ子は墓参りばかりしていて、犀星も散歩の帰りに寺を訪ねてばかりいた。そんな折、湯ヶ原温泉箱根屋別館に滞在していた朔太郎から、悲しみを癒すためにも僕と旅をして話し合わないかとの手紙が届く。手紙をもらってすぐ犀星はとみ子を伴い湯ヶ原温泉に向かった。#室生犀星 第138話

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豹太郎の死後、とみ子は墓参りばかりしていて、犀星も散歩の帰りに寺を訪ねてばかりいた。そんな折、湯ヶ原温泉箱根屋別館に滞在していた朔太郎から、悲しみを癒すためにも僕と旅をして話し合わないかとの手紙が届く。手紙をもらってすぐ犀星はとみ子を伴い湯ヶ原温泉に向かった。#室生犀星 第138話

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田端の大龍寺(写真)に長男は埋葬された。犀星はなかなかショックから立ち直れずにいた。そんな折、芥川らとともに訪ねてきた福士幸次郎が「豹太郎なんて変な名をつけるから早死にした」と漏らすと、犀星は青くなって火鉢の鉄瓶をつかんで庭石に投げつけ「帰ってくれ」と怒鳴った。#室生犀星 第137話

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田端の大龍寺(写真)に長男は埋葬された。犀星はなかなかショックから立ち直れずにいた。そんな折、芥川らとともに訪ねてきた福士幸次郎が「豹太郎なんて変な名をつけるから早死にした」と漏らすと、犀星は青くなって火鉢の鉄瓶をつかんで庭石に投げつけ「帰ってくれ」と怒鳴った。#室生犀星 第137話 pic.twitter.com/2QgSqm43Vg

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犀星は慌ててかかりつけの宮川医院に電話を掛けに出た。電話をめったに利用しない犀星は交換手との会話でどもってしまったうえ慌てて電話番号を間違えたほど動揺した。すぐに帰宅するととみ子はうろたえ「豹、豹」と叫んでいる。犀星が息子を抱き上げた時には息を引き取っていた。#室生犀星 第136話

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長男豹太郎は5月6日、1歳の誕生日を迎えたが、まだハイハイもできずよく熱を出した。前年末には大病を患い、4月にも風で熱を出した。犀星は帰宅するたびに長男の具合をとみ子夫人(写真)に問う日々だった。6月24日、帰宅した犀星が豹太郎をあやそうと手を触れると冷たくなっていた。#室生犀星 第135話

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長男豹太郎は5月6日、1歳の誕生日を迎えたが、まだハイハイもできずよく熱を出した。前年末には大病を患い、4月にも風で熱を出した。犀星は帰宅するたびに長男の具合をとみ子夫人(写真)に問う日々だった。6月24日、帰宅した犀星が豹太郎をあやそうと手を触れると冷たくなっていた。#室生犀星 第135話 pic.twitter.com/Oz8OgjMsqC

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大正8年5月に稲子と結婚し、翌年長女葉子を授かった朔太郎は、大正11年3月に「月に吠える」をアルス社から再販、翌月同社から詩集「新しき欲情」(写真)を発表。犀星は5月8日、発起人となりメイゾン鴻ノ巣で朔太郎の出版記念会を開いた。だがこの詩集はあまり話題を呼ばなかった。#室生犀星 第134話 pic.twitter.com/n5Qikmynf4

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明けて大正11年、犀星(写真)は小説誌に計4篇の短編小説を発表。5月に72歳となった養母ハツを東京に招いた。約2週間の滞在中に、犀星は養母の東京下見学に付き添った。養母の感想は「東京はゴミゴミしたところ」というものだったが、犀星は養母への恨みを払拭した気持ちになった。#室生犀星 第133話 pic.twitter.com/Y7JXT0NVLN

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犀星は10月4日から12日まで塩原温泉を訪れた。初日は福渡にあった満寿屋旅館(写真)に宿泊したが意に添わなかったらしく、翌日からは古町の楓川楼に宿替をする。散歩を楽しんだ様子が随想「秋山煙霧行」に書かれている。犀星は塩原を気に入り、この後1年の間にあと3回塩原を訪ねた。#室生犀星 第132話 pic.twitter.com/GDD85iaX1P

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その2時間後、今度は朔太郎が犀星に「お前は茶を入れるのがうまいから、茶を入れろ」と言うと、犀星は「その代わりベルはお前が押せ」と答え、また小競り合いになる。もちろん親しいからこその小競り合いだが、この晩は別々の座敷に布団を敷いて眠った。2人は翌日の夜行で帰った。#室生犀星 第131話

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2人は香嶽楼(写真)の見晴らしのよい12畳の部屋に通される。尾崎紅葉の「煙霞療養」に登場する土地だ。そんな話をして風呂に入った後、犀星が女中を呼ぶため朔太郎に「お前、ちょいとベルを押せ」と言うと、朔太郎は「俺はお前の家来ではない。お前が押せ」と小競り合いになった。#室生犀星 第130話

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2人は香嶽楼(写真)の見晴らしのよい12畳の部屋に通される。尾崎紅葉の「煙霞療養」に登場する土地だ。そんな話をして風呂に入った後、犀星が女中を呼ぶため朔太郎に「お前、ちょいとベルを押せ」と言うと、朔太郎は「俺はお前の家来ではない。お前が押せ」と小競り合いになった。#室生犀星 第130話 pic.twitter.com/dB5Gb2W5X4

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8月、軽井沢つるや旅館に宿泊中、前橋の萩原朔太郎(写真)に電報を打ち、軽井沢に呼び出す。朔太郎とは6月にも前橋で会った。軽井沢で朔太郎は妹や新妻に偽真珠の首飾りを土産に買った。釣られて犀星も妻への土産に夜着を買った。2人は田口駅から自動車で赤倉温泉・香嶽楼に向かう。#室生犀星 第129話 pic.twitter.com/Q6v8yf2XwU

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大正10年5月6日、長男豹太郎(写真)が誕生。とみ子も犀星も豹太郎を溺愛した。だが豹太郎は生まれつき虚弱だった。脚気を患っていたとみ子も母乳を与えられず子育てには苦労した。現在のようにミルクが簡単には手に入らない時代、犀星は乳の出る人からもらい乳をするため奔走した。#室生犀星 第128話 pic.twitter.com/vaEsllrlMn

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文壇との交際も活発になる。2月17日には詩話会主催で上野精養軒で開かれた島崎藤村(写真)生誕50年祝賀会に参加し、記念特集号の編集委員を務める。3月9日には芥川龍之介の中国行壮行会に出席した。田端523番地の60坪の家に越したのもこの頃だ。8畳6畳3畳、玄関2畳で庭も広かった。#室生犀星 第127話 pic.twitter.com/kn5dkYKKpg

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明けて大正10年、1月だけで犀星(写真)は10本もの小説を発表。後にこの頃を振り返り「僕は小説を書くのが商売となり、お金ばかり欲しがっていた」と記している。フランス行を計画したが、滝田樗陰はそれを止め「今が大事な時だ」と濫作にも注意を促した。だが齊瀬の筆は止まらない。#室生犀星 第126話 pic.twitter.com/t5zVjHPmbV

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この軽井沢行について犀星は紀行文「旅のノオトから」に記している。まず長野で降り藤屋に宿泊、善光寺を参る。翌日は野尻湖で小林一茶の墓参り。軽井沢でつるや旅館に泊まるも人が多く、悪い部屋に宿泊。帰り道、前橋で朔太郎のことが思い浮かんだが、1人で伊香保に向かった。#室生犀星 第125話

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生活に余裕ができた犀星は旅に出た。5月には金沢に2週間ほど滞在。北声会の先輩らに歓迎される。尼寺にも寄った。7月には長野を旅行、軽井沢に回りつるや旅館(写真)に宿泊、軽井沢から伊香保・千明仁泉亭を経由し8月に帰京した。この旅行以降、犀星は毎夏軽井沢に行くようになる。#室生犀星 第123話

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第120話で間違って書いた百田宗治(写真)との伊豆吉奈温泉への旅行はこの年の10月。百田は犀星が後に書く「我が愛する詩人の伝記」にも登場する。犀星は同書で百田について「酒場で私が女性の美点について発言しても決して同調せず、それは君の好みなんだよ言った」と書いている。#室生犀星 第124話 pic.twitter.com/kWOQos3gTy

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生活に余裕ができた犀星は旅に出た。5月には金沢に2週間ほど滞在。北声会の先輩らに歓迎される。尼寺にも寄った。7月には長野を旅行、軽井沢に回りつるや旅館(写真)に宿泊、軽井沢から伊香保・千明仁泉亭を経由し8月に帰京した。この旅行以降、犀星は毎夏軽井沢に行くようになる。#室生犀星 第123話

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生活に余裕ができた犀星は旅に出た。5月には金沢に2週間ほど滞在。北声会の先輩らに歓迎される。尼寺にも寄った。7月には長野を旅行、軽井沢に回りつるや旅館(写真)に宿泊、軽井沢から伊香保・千明仁泉亭を経由し8月に帰京した。この旅行以降、犀星は毎夏軽井沢に行くようになる。#室生犀星 第123話 pic.twitter.com/j7Wd8vREPO

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この年1年で犀星は33作品を雑誌に発表した。中央公論の編集者によると「犀星氏は原稿を書くのが早い」と、同じ田端に住む芥川龍之介に伝えると、芥川は心から羨ましがったという。犀星はあと2~3日で脱稿する見込みだったが、芥川はまだ1枚も書けていないという状況だったらしい。#室生犀星 第122話

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「中央公論」に続けて作品を発表し新進小説家としての地位を得た犀星は大正9年、濫作期に入る。1月短編集「性に眼覚める頃」(写真)を新潮社から、3月中編小説「結婚者の手記」を出版したほか、報知新聞に連載小説「海の僧院」を連載した。8月詩集「寂しき都会」を聚英閣から出す。#室生犀星 第121話

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「中央公論」に続けて作品を発表し新進小説家としての地位を得た犀星は大正9年、濫作期に入る。1月短編集「性に眼覚める頃」(写真)を新潮社から、3月中編小説「結婚者の手記」を出版したほか、報知新聞に連載小説「海の僧院」を連載した。8月詩集「寂しき都会」を聚英閣から出す。#室生犀星 第121話 pic.twitter.com/Wdeqss0UGb

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