異世界探訪(3/3) 　所縁の杉の木は傾いでいる　辛うじて立っている狭い狭い異世界　傾いでいるが新芽も出ている　その新芽も拝み　異世界を後にした ↑続き↑　#小さな物語　#詩

異世界探訪(2/3) 　乾いた手水鉢には　杉の枯れ葉が溜まっている　謂れを記した石碑には　大正九年の文字　今日は拝殿の欄干の左右に　稲穂が結ってある　祭礼があるのか　誰かここを管理する者がいる ↑続き　↓続く　#小さな物語　#詩

異世界探訪(1/3) ビルとビルの隙間と見えたのは　実は細い路地　人と人がすれ違えまいというほどの　奥を覗けば　褪せた朱塗りの鳥居越しに　小さな社が見える　マンションや飲食店の裏手に囲まれた　小さな異世界 ↓続く↓　#小さな物語　#詩

私についてのお願いなら　友達や神様じゃなくて　私にすればいいじゃない　いつも遠くから　そんな顔して見てないで　ここ来て言ってみなさいよ　自分勝手な　都合のいいお願いでも　言ってみなきゃ分からないじゃない　私にしか叶えてあげられない願いなら　私に言いなさいよもう #小さな物語　#詩

「ここで何してるの？」 道ばたで見つけた小さなペンギン。 君は誰かに大切にされていたのかな。 少し寂しそうで、なんだか胸が痛くなった。 #小さな物語 #見つけた宝物 pic.x.com/4udxl5gdg6

人が絶えたその後に　何者かがやって来て　システムの修復に成功し　起動し解読する　その中に　私の言葉があるかもしれない　そんな甘やかな夢想 #詩　#小さな物語　#SF　#創作

物語に飢えた宇宙人　というものを仮定してみる　地球においで宇宙人　この星に住むヒトたちは　それぞれの言葉で　それぞれの物語を語る　自分を　経験を　空想を　自然を　歴史を　物理を　見ることの叶わない世界を　神の摂理を　いつか物語を読みに訪れる宇宙人を #小さな物語　#詩　#物語

線路の行き着く果てまで 歩き通した 君と僕のスタンドバイミー 優等生だった君の冒険 線路の果てには 終点駅があるだけなのに 歩き通したスタンドバイミー どこか遠くに行きたかった 優等生だった君の冒険 #小さな物語　#詩 僕は君に　寄り添えていただろうか x.com/soaring_singin…

思っていた味とは違ったが　実際に食べてみないと分からないものだ　これもまた　今の自分には美味であるし　満足している ↑続き↑　#小さな物語　#詩

長年育ててきた木には　思っていたのと違う果実が実ったが　これもまた味わい深く満足だった 　ほどなくそれが　思っていた果実の別名だったと知る　想定通りの実りを得ていたのだ 　思っていた味とは違ったが ↓続く↓　#小さな物語　#詩

お前の思い通りになんてなってやるものか　と君は　あらぬ方向に駆け出した 　それこそ私の思い通りなのだよ　君には　君の思い通りに生きて欲しい　と私は思っているのだから #小さな物語　#詩