24条の「両性」を「当事者」と曲解した札幌高裁判決を受けて 憲法学者の中には憲法条文を空文化し、婚姻の限界を掘り崩す自説の宣伝に調子づいている方もいるようです。 #札幌高裁判決 #両性の合意 #同性婚 x.com/minoru57washi/…

千葉氏は同著で24条の新解釈につき「司法の基本的責務」「今日司法はそのことを国民から期待されている」とまで述べている だが司法による24条への憲法変遷の適用は2つの危険を孕む(明日述べます) なお昨日の朝ドラの「両性」の「双方」への読み替えは千葉説の影響である可能性もある #札幌高裁判決

札幌高裁判決批判(続) ②の法解釈は社会状況に応じて変えるべきとの考えは憲法変遷論と言われる 最近、元最高裁判事の千葉勝美氏が「同性婚と司法」の中で同性婚を法制化するために24条1項の「両性」に適応して「当事者」「双方」と読み替えるべきと主張 高裁判決の元ネタとの指摘もある #札幌高裁判決

24条の制定経緯からも、「両性」を「当事者」と解するのは無理がある 同条の原案はベアテシロタ女史が作ったGHQ草案23条だが 「婚姻は男女両性の法律上及び社会上の争う可からざる平等の上に存し」とある 「男女両性」を「当事者」「人と人」と解するのは曲解と言うほかない(続く) #札幌高裁判決

24条1項の趣旨として、婚姻の当事者主義を強調し、「両性」の意味を無化するのも誤り 最も権威ある憲法解説書とされる「註解日本国憲法」は同項について 「一夫一婦制の婚姻を家族関係の基礎」として、特に当事者の自主性を尊重するものと解説 両性＝当事者とすると一夫一婦制は崩れる #札幌高裁判決

①趣旨や目的を踏まえて解釈するのは当然だが、あくまで国民が共有する日本語の意味を尊重することが大前提 国語の意味を無視した法の再解釈を許せば社会の法的安定性が損なわれる またそうした再解釈は司法による事実上の立法行為となり、立法権の侵害にもなりかねない #札幌高裁判決

札幌高裁判決批判(続) 24条1項の「両性」を「当事者」と読み替えた理屈 ①法律は文言だけでなく、その趣旨や目的も大切(対等な当事者間の自由意思に基づく婚姻を定める趣旨) ②法解釈は社会状況の変化に応じ変えるべき(現在では性的指向及び同性婚の自由は人格権を構成する法的利益) #札幌高裁判決

同性カップルに育てられる子供は父母いずれかの不在という宿命の下に置かれるが、子供の福祉にとり好ましいものとは言えない 第三者の精子を使った出産にも同じことが当てはまる 同性婚の影響や弊害を巡る判決の論証は極めて杜撰 「結論ありき」と言わざるを得ない #虎と翼 #札幌高裁判決

自然生殖が不可能な同性間の婚姻の法制化は婚姻概念から生殖(可能性)を除外する 婚姻概念の変質は一夫多妻婚や近親婚等の社会的に問題を孕む「婚姻」の公的承認運動に道を開く 現に米国では同性婚を容認して以降、その種の訴訟が起きている #虎に翼 #札幌高裁判決

「両性」を「双方」と読み替えたNHK朝ドラは札幌高裁判決に触発された可能性が高い 故に高裁判決批判を再開する 判決は同性婚を認めても「社会上の不利益・弊害が生じることがうかがえない」と断定 だが根拠は同性愛者は社会的に少数ということのみ 不利益・弊害を検討してない #虎と翼 #札幌高裁判決

高裁判決に目を通して何より強く感じるのは、同性婚を導入したいという主観的な思い入れの強さである 原告らに寄り添おうとする気持ちの現れとも言えようが、結果的に判決の論証は極めて杜撰なものとなってしまったとの印象は否めない(続く) (「明日への選択」6月号) #同性婚裁判 #札幌高裁判決