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「いるかホテル」 「そこに泊まることにするわ」 「聞いたことがないな」 「でもそれ以外に泊まるべきホテルはないような気がするの」 #羊をめぐる冒険 pic.twitter.com/Jq2qB76Z2O
上り列車は12時ちょうどの発車だった。ホームに人影はなく、列車の乗客も僕を含めて4人だった。それでも久し振りに見る人々の姿は僕をほっとさせた。何はともあれ、僕は生ある世界に戻ってきたのだ。たとえそれが退屈さにみちた凡庸な世界であるにせよ、それは僕の世界なのだ。 #羊をめぐる冒険 pic.twitter.com/DjliFjLR8s
とにかく一日が経ったのだ。 こんな風にして一日一日と僕は「記憶」から遠ざかっていくのだ。いつか漆黒の闇の中に再び遠い声を聞くまで。 #羊をめぐる冒険 pic.twitter.com/6CgF1CnuxC
川は小さな入江のような、あるいは半分埋められた運河のような海に注いでいた。それは幅50メートルばかりに切り取られた昔の海岸線の名残りだった。砂浜は昔ながらの砂浜だった。小さな波があり、丸くなった木片が打ちあげられていた。海の匂いがした。 #羊をめぐる冒険 pic.twitter.com/P00F3RJ41q
おそらく我々は19世紀のロシアにでも生まれるべきだったのかもしれない。僕がなんとか公爵で、君がなんとか伯爵で、2人で狩をしたり、決闘をしたり、恋のさやあてをしたり、形而上的な悩みを持ったり、黒海のほとりで夕焼けを見ながらビールを飲んだりするんだ。 #羊をめぐる冒険 pic.twitter.com/wIpXvOusEp
返信先:@sinrisan1学究や芸術家、作家なら早起きの必要は何もないでしょう。 #村上春樹 あたりはひどく規則的な生活をしていそうですが(「#羊をめぐる冒険」を読む限りでは。他作は読んだことないです)。 ただ、ネットで儲ける場合を除いて、経済的成功者はたいてい早起きして、活動開始しているでしょうね。
「人はみんな弱い」 「一般論だよ」と言って鼠は何度か指を鳴らした。「一般論をいくら並べても人はどこにも行けない。俺は今とても個人的な話をしてるんだ」 #羊をめぐる冒険 pic.twitter.com/t1kxJ6tEed
ありがたいことに(実にありがたいことだ)、今の僕には放り出すべきものなんて何もない。この気分はとても素敵だ。放り出すべきものがあるとしたら、それは僕自身くらいのものだ。僕自身を放り出すという考えはなかなか悪くない。 #羊をめぐる冒険 pic.twitter.com/9ZdUYXxdCQ
「私がここをドルフィン・ホテルと名付けましたのも、実はメルヴィルの『白鯨』にいるかの出てくるシーンがあったからなんです」 「ほう」と僕は言った。 #羊をめぐる冒険 pic.twitter.com/ceZTzKx7Og
途中で回収しきれなくなって何もかもを放り出してしまうことになる。そしていろんな人間に迷惑をかけてしまう。僕のこれまでの人生というのはいわばそういったことの限りのないくりかえしだった。 #羊をめぐる冒険 pic.twitter.com/L5Ww4Jv0Ia
エレベーターのドアが閉まるシュウッというコンプレッサー音を背中に確かめてから、おもむろに目を閉じる。そして意識の断片をかきあつめ、アパートの廊下をドアに向って16歩歩いた。目を閉じたまま正確に16歩、それ以上でもそれ以下でもない。 #羊をめぐる冒険 pic.twitter.com/oVVkxQT2le