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#駄々吉4コマ 08「靴紐」-結】 「どうして父さんの靴紐は 勝手に結ばれるの?」 -奴隷の妖精に結ばせてるから 息子の心で唾を吐く音が聞こえた 火で妖精を炙るのは我が家の伝統か 懐かしく微笑ましい 騒ぎ立てる息子を背に イチジクの残りを確かめに席を立った

ゴン駄々吉(三俣婦人会)@BmY5sChELhaBrLq

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#駄々吉4コマ 08「靴紐」-転】 乾いたイチジクを見せると無数の妖精が 数多湧出てあれよと種まで食い尽くした  ご主人様 さっきまで紐をほどいて笑った妖精が 靴紐を結び始める 怖くなって火を付けると燃え上がり消え もう湧かなかった ばあちゃんは微笑んでいる しっきり結ばれた靴紐が美しかった

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#駄々吉4コマ 08「靴紐」-承】 「唾なんて吐くもんじゃないさ」 いつも嗜めてくるコイツが妖精だと気付いたのはばあちゃんの話を聞いてだった 紐をほどいて笑うコイツのどこが妖精か 火で焼き燃やしても翌日にはまた湧いた たまらなくて妖精をばあちゃんと会わせると季節はずれのイチジクを出した

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#駄々吉4コマ 08「靴紐」-起】 みるみる結ばれていくのに驚いた 「どうして婆ちゃんの靴紐は  勝手に結ばれるの?」 奴隷の妖精に結ばせてるのさ とんだばばあだぜと心で唾を吐いたが しかし紐はあれよと結ばれている 「奴隷になる前の妖精はそらぁよく紐を ほどいたもんよ」 また心で唾を吐いた

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#駄々吉4コマ 07「まくら」-結】 衝撃が走った 冷んやりしたフカフカのこの感触 掠れた声でシゲヲは私を寝かせたまま全てを語って聞かせてくれた その膝から感じるミチコのぬくもりが シゲヲの膝を濡らし続け私を眠らせない シゲヲは死んだミチコが遣わせた最期のぬくもりだった

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#駄々吉4コマ 07「まくら」-転】 やはり永遠はなくミチコは通告なく消えた ミチコの存在そのものの喪失感で細胞が眠れず再び奈落へ落ちた どうしていいかも分からず 店へ赴き唯一空いていたシゲヲという 見かけぬ初老を指名する 私の快眠はミチコの膝まくら以外にない 全てがもうどうでもよかった

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#駄々吉4コマ 07「まくら」-承】 ミチコの膝で眠って3年がながれた 異常に体温が低く冷んやりしウブではない 産毛がフカフカに包み込むミチコの膝枕 お店で特段人気ではないミチコを 私だけでミチコの生活を支えた ミチコも私の生活を膝枕で支えた たった2時間ほどの睡眠が私の人生を変えたのだった

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#駄々吉4コマ 07「まくら」-起】 年玉を貰える歳から寝付きが悪く 布団に入るのを出来れば御免被りたい 出来ないので大人しく入る 、はい寝れない! 落ちる瞼を吊り上げながら やらしい気持ちで膝枕専門店へと吸われるように入店してそれで私は全てに勝った ミチコの膝は怖しい膝だった

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#駄々吉4コマ 06「バスガス爆発」-結】 不安が解消されるとでもいうように 出頭者は増え続け決まって皆温泉へ赴いた 湯が溢れひとが増殖しバスガス爆発を思い出話のように笑顔で語らった 温泉には不安も不穏も一片もない 今日も彼らの知らぬ場所でバスガス爆発は続いている

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#駄々吉4コマ 06「バスガス爆発」-転】 1人男の出頭により街の不穏は晴れたかにみえた 廃バス爆破も銭湯襲撃も全て自分の指示だと男は語ったたがその後3日の間に 同様の供述をする男女7人が署を訪れ 晴れるよりもさらに不穏は色濃さを深めた 出頭者が増える度、温泉の温度と湯の嵩は 上がるばかりだ

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#駄々吉4コマ 06「バスガス爆発」-承】 その爆発は暗澹たる気配を広げ 爆発には爆発だと語った男が 銭湯を爆破して逮捕された 幸い営業前で犠牲者は出ず代わりに温泉が湧き出た 警察は第ニ第三のテロを警戒し 街は緊張を崩さない 地下から這い出ようと騒ぎ立てるように 湯はこんこんと湧いている

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#駄々吉4コマ 05「我儘」-結】 幼かった娘も受験を控え忙しい中 突如地面からトマトが湧いて出た 見知ったトマトであると声でわかり むげにも出来ず拾って食べた 相変わらず我儘で曖昧な味だった 初めてでもあり懐かしくもあり 美味くはなかったがとても面白い味でいつまでも舌の上が騒がしい

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#駄々吉4コマ 05「我儘」-転】 水をあげた翌日はよく喋り 意地悪するとしなだれた 意地悪の後のありがとうがいじらしくて意地悪しながら愛着が募った 長期の休みで旅行へ出かけしばらく家を空け帰ってみると枯れて死んでいた 思い出そうと捻ったがトマトの声は 耳から離れてもう出てはこなかった

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#駄々吉4コマ 05「我儘」-承】 夏には早いのに既に夏より暑い昼下 私の意地悪は一週間続いて 苗は成長しつつも口数は減って 娘があまり哀れがるもので少し水を与えてやった すると細い声でトマトがありがとうと.. じょうろからちとちと漏れる水に構わず しばらく動けず濡れた葉をただ見つめさされた

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#駄々吉4コマ 05「我儘」-起】 小学校に上がった娘がプチトマトの種を植えあれよとある日発芽した 喉が渇いた水をくれ、 今日は日差しが強すぎる、 兎角注文の多い手間のかかるヤツだった 意地悪して休みの日などそれを理由に 娘に水やりをさせずに罰を与えるのが 密かな私の楽しみになっていった

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#駄々吉4コマ 04「蛆くん」-結】 破れた腹から生暖かい汁が溢れ出す その温もりがなんだか懐かしく手を差し込み手当たり次第思い出を引き摺り出す 散らばったのは内臓ばかりで探者はなかった 雨が降り出す 血も臓物も雨が押し流していく 蛆くんの元に運びたまえ 願いながらただどこまでも流される

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#駄々吉4コマ 04「蛆くん」-転】 後悔はしたくない 妻を捨て子を捨て僕は蛆になり旅に出た それで蛆くんを見つけれる補償など何処にもないと分かりながら 生傷を渡り歩く日々 幾つの傷で幾つの蛆と出会ったか知れない 蛆の軸で途方もない時が流れ 自らの腹を噛み切って全てを終わらせる ことにした

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#駄々吉4コマ 04「蛆くん」-承】 蛆くんがいなくなり後悔だけは残り 憤懣が積もった 自分にとって蛆くんとは何であったかを 思い知らされる 何も生まれないと分かりながら 妻を攻めてしまう愚かな自分 幾度も生傷を作ったが蛆くんに見合う 蛆には出会えい 蛆くん...あぁ蛆くん 僕はもう限界だった

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#駄々吉4コマ 04「蛆くん」-起】 ある日傷から蛆が湧いた たくさんではなく、大きな1個の 蛆だった 真っ白で綺麗な這う姿が愛おしく 蛆くんと呼んで僕の傷口を喰わせ育てた 普段は僕しか喰わない蛆くんが 寝てる妻の甘皮を食べてるのを見つけ 激しく叱責したら出ていって 後悔だけが残った

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#駄々吉4コマ 03「祝」-結】 もう一片の疲労も残ってはいない 細胞の端々から㊗️の力が捻り上がってくる エレベーターの扉が開く 「あなたは祝われるべきなのですー  祝われなれなさーいー」 疲れ果てたドアから出てくる男を 雲ひとつない晴天の笑顔で ビキニの女と共に迎え入れる

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#駄々吉4コマ 03「祝」-転】 「疲れているのでしょー 相当に疲れているのでしょー 祝われるべきなのですもっとぉ 祝福を受けるべきなのでーす もっと素直に祝われなれなさーいー」 遠い意識の彼方で永遠女は囁き続ける 伸びる語尾に苛立ち 鼓膜から全身へ祝いが満ち積もる 祝いが活力へと変換される

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#駄々吉4コマ 03「祝」-承】 女はビキニ姿で胸には㊗️の文字が 2つ並んで踊っている 疲れていたからなのだろうか 俄かに胸高鳴って女の㊗️を鷲掴んだ 瞬間もうひとりの女に後頭部をチョップでやられすんなり意識を失った 疲れていたからなのだろうか エレベーターに戻されながら 笑顔が漏れていた

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#駄々吉4コマ 03「祝」-起】 思うように休みがとれず 疲れていたからなのだろうか マンションのエレベーターボタンの 8と10の間のボタンは9のはずが「㊗️」と なっている 家は10階だし祝われてる暇はないのに 疲れていたからなのだろうか ㊗️を押していた ㊗️の階で扉が開くとふたりの女が立っていた

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  1. 1

    藤井聡太

    • 叡王
    • 新叡王
    • タイトル保持者
    • 伊藤匠
    • 伊藤匠七段
    • 平均年齢
    • 叡王戦
    • 聡太
    • 21歳
  2. 2

    アニメ・ゲーム

    伊藤七段

    • 叡王
    • 藤井八冠
    • 藤井叡王
    • 叡王戦
    • 叡王戦五番勝負第5局
    • NHKニュース
    • 第9期叡王戦五番勝負第5局
    • ニュース速報
    • 常盤ホテル
    • NHK
  3. 3

    エンジョイ勢

    • ハラスメント
  4. 4

    エンタメ

    緑川光

    • グリリバ
    • 子安武人
    • 水瀬いのり
    • 石田彰
  5. 5

    エンタメ

    山下美月

    • 卒業した
    • 乃木坂46
  6. 6

    初タイトル

    • 叡王
    • 新叡王
    • 伊藤匠七段
    • 叡王戦第5局
    • 藤井聡太叡王
    • 藤井叡王
    • 叡王戦
    • 叡王戦五番勝負第5局
    • 第9期叡王戦五番勝負第5局
    • 21歳
    • 8位
  7. 7

    アニメ・ゲーム

    伊藤叡王

    • 藤井七冠
    • 藤井7冠
    • まだ七冠
  8. 8

    エンタメ

    素のまんま

    • 夜9時
    • 康二くん
    • Snow Man
    • スタンバイ
    • BREAKOUT
  9. 9

    失冠

    • 叡王
    • 伊藤匠七段
    • 藤井聡太叡王
    • 八冠陥落
    • 八冠独占
    • 254日
    • 藤井聡太八冠
    • 全冠制覇
    • 無敗記録
  10. 10

    ニュース

    ひまそらあかね

    • 公金チューチュー
    • ひまそら
    • 口が悪い
    • 出馬表明
    • 東京都知事選挙
    • 一般男性
    • ひまそら あかね
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