まだ　巣立って間もない　怖いものもわからない　道にたむろしている　ツバメの子たち　そうだね　この大地も　きみのものだった　無造作に　球上を走る　私のために　少し道を　あけてもらっていいですか #２２時に１篇を

#２２時に１篇を まだ冷たい夜風にふかれて 思い出す 母と見上げたPLの花火 兄と半分こしたチューチュー ラジオ体操のハンコと 虫かごにいっぱいのバッタ 楽しい夏はいつから 切ない記憶になったのだろう 夏が また始まる

待ち望んだ暁が 忽ちに消え 潜在する意識 度重なって魔毒となる 夕さりとの逢瀬 #２２時に１篇を

読めない新聞と洗われるのを待っている食器と やりたくないもろもろとやらなくてはいけないさまざまの雑然と朦朧とした間に 埃のようにそこにある わたしの　ことば　が 吹き飛ばないうちに #２２時に１篇を

真っ暗な夜 内耳が震える暗闇で 一筋の月光照らす 水田で 蛙の鳴き声と 虫の音が 静かな夜に奏でる シンフォニー 薄い胸を揺らす #２２時に１篇を pic.twitter.com/Wd1PH9cxDT

ふと 生まれてきた１篇を お待ちいたしております 下記を付して　 ぜひ… #２２時に１篇を pic.twitter.com/E1DtQXKUYm

#２２時に１篇を 山に闇と風を差し入れしたのは 夢と汗がまどろみを濡らした 午後と夕間暮れのすき間で あなたが口ずさんだ えほんうたの 保母さんの口唇の動きが 唾液で少しかすれたとき 咳ばらいの手前で 静まり返った園内の 風が止んだとき そうしてえほんはまた めくられて 紙がまどろみに揺れる

#２２時に１篇を 向かいホームから先発の車両はハッピーターンのラッピング シースルーの下りエレベーターが音もなく高速の街灯に紛れて行って なんとなく 本当になんとなくだけど ふと湧き上がる 私、この街で生きてきたんだ 風が ささやかな潮の香りを運んできて やっぱりこの街がすきだ と思う

#２２時に１篇を を付して ご投稿ください お待ちしております

#２２時に１篇を　#詩 ターゴイズの海 そっと覗き込めば 今年の夏もぼんやり 幸せな夢を抱きながら また青い心臓を取り戻す それは砂となり崩れ溢れて 無邪気に笑う君の姿が甦る 真実など永遠に解らない 多く記憶だけが無限で 形はすぐに消えて 心は夏の残照だ けれども僕は 青く生きて 今も君を… pic.twitter.com/Ug1GdgYD9s

雲と　雲のあいだ　あおの　しずけさがある　むかし　諸国の天女が　天に　帰ることを　夢に　みていたように　わたしもまた　雲と　雲のあいだ　あおの風に　あおの袖を　翻らせて　あおの　あこがれへ　身を　おどらせて　あおの　底深く　翔けていくことを　夢みている　あしたに　#２２時に１篇を

うっすらと夕焼けてゆく空を見ながら わたしもゆっくりと夕焼けていきたいと思う 飾らずに 若さを脱ぎ捨てて 本当の夜になれますように #２２時に１篇を