#20240715nn「電力『マイナス価格』各国で」「送電網と蓄電への投資は再生エネの成長に合わせなければならない」。「電力価格下落に触発された米欧では周辺インフラへの大規模投資が着々と進んでいる」。一方日本ではマイナス価格導入は検討段階。発電事業者に負荷を強いるのみだ。

#20240715nn「電力『マイナス価格』各国で」事態打開のカギは蓄電池や送電網の拡大だ。蓄電池が普及すれば高価格の夜間に利用できる。送電網を通じ余剰分を他地域に融通できる。だが、世界で蓄電池や送電網への投資額は #2018y から #2023y に1.2倍に伸びたものの、再生エネの1.9倍に比べると弱い。

#20240715nn「電力『マイナス価格』各国で」マイナス価格は発電事業者の収益悪化につながりかねず、事業者の間では再生エネへの投資を見直す動きも出ている。ただマイナス価格は「他の電源の供給を抑えても余るほど再生エネの普及が進んでいることの証左」で、積極導入の副作用でもある。

#20240715nn「電力『マイナス価格』各国で」原因は再エネの急拡大で、需給予測が困難になっている。発電事業者は太陽光の供給増を見て水力やガス火力の供給力を減らしたいが、全てを相殺することは困難だ。頻繁に停止・再稼働できない原子力は発電を続けざるを得ない。

#20240715nn「電力『マイナス価格』各国で」マイナス価格は発電事業者が小売業者や需要家にお金を払って電力を引き取ってもらうことを意味する。原油市場ではコロナ禍の #2020y 春に初めてマイナス価格をつけたが、すぐに解消した。だが電力市場ではマイナス価格が慢性化している。

#20240715nn「Market Beat 電力『マイナス価格』各国で 再生エネ急増 余剰生む」天候に左右されやすい太陽光や風力発電が需給を撹乱し、価格がマイナスになる事例が頻発している。事業者の収益悪化を招き再生エネへの逆風となりかねない。

#20240715nn 日本経済新聞 朝刊 #nn