天然変性タンパク質相互作用から紐解くリンカーヒストン引き離しのダイナミクス 天然変性タンパク質であるヒストンH1はクロマチン上で動的に振舞い、その引き離しに関わるProTαはヒストンH1と徐々に相互作用面を増やしながらクロマチンからヒストンH1をはがしていた #BNTNJC nature.com/articles/s4155…

天然変性タンパク質に結合するタンパク質の新規デザイン 対象の配列情報からスタートし、様々なコンフォメーションで捕捉することに成功 特異性が高いことに加え、結合対象のタンパク質で形成されるアミロイド線維の形成阻害および解離への応用も可能であった #BNTNJC biorxiv.org/content/10.110…

蝶の翅の構造色はアクチンによって形成される 様々な種の蝶において、翅の中で構造色を発する領域の鱗粉表面にはアクチンの束が密集しており、光反射のための隆起構造の密度を増加させていた 発生後期でアクチン重合を阻害すると翅の構造色が無くなるとのこと #BNTNJC nature.com/articles/s4146…

アクチンのネットワーク構造がミオシンの化学エネルギー変換量に影響する ミオシンによるアクチンネットワーク収縮とATP消費を同時に測定できる系を開発し、力発生のバリエーションに加え、アクチンが並列、分岐、および分散する際にATP消費量が多いことを示した #BNTNJC nature.com/articles/s4146…

多くの原核生物の細胞表面を覆うタンパク質の二次元結晶状構造S-layerの構築ダイナミクス 分裂が盛んな領域においてS-layer構成タンパク質の新生が頻繁だった 薬剤投与などと組み合わせ、細胞壁などの細胞外成分の伸長と連動しながらS-layerが伸長する可能性を示した #BNTNJC nature.com/articles/s4146…

構造を持たない新規可溶化タグのde novo合成 低複雑性領域のライブラリーを合成して、寒天培地ベースのウェスタンブロッティングで可溶性の大規模スクリーニングを行い、これまで可溶化が困難だったいくつかのタンパク質を活性を損なわずに可溶化することができた #BNTNJC nature.com/articles/s4146…

アクチン結合タンパク質VASPの液液相分離でできた液滴形状はアクチン線維の力学特性により制御される 本論文ではその現象をシミュレーションで解析し、液滴内でのアクチン線維の局在がVASPの束化活性に、アクチン線維の長さが液滴の変形に主に寄与することを予測した #BNTNJC nature.com/articles/s4146…

ミオシンのATP結合に伴ったアクチン線維からの解離状態からリカバリーストロークまでの過程のシミュレーション それら2状態は比較的遷移エネルギーの低い経路からアクセス可能であり、その遷移過程におけるATP加水分解の寄与はあまり無いとのこと #BNTNJC journals.plos.org/ploscompbiol/a…

核内アクチンに関する紹介記事 最近になって可視化されてきた動態に関する知見も踏まえ、核内アクチンのシグナル伝達経路やクロマチン構造の制御などへの寄与が紹介されている #BNTNJC journals.biologists.com/jcs/article/13…

生物誕生以前においてもDNA鎖伸長に寄与し得たであろう現象の発見 反応溶液のゆっくりとした凍結融解によって、低濃度でも互いに相補な突出末端を持つDNA鎖のハイブリダイゼーションが促進された ある程度長いDNA鎖同士でも適用できたとのこと #BNTNJC …mistry-europe.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/sy…

Ena/VASPドメインタンパク質によるアクチン重合促進過程のモデリング アクチンモノマーとそれをキャップするプロフィリン、Ena/VASPドメイン、アクチン線維の四者複合体をそれぞれの既知の構造モデルからモデリングして考察した #BNTNJC onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/cm…

細胞分裂に必須な細菌チューブリンFtsZの機能におけるGTPaseの寄与 GTPase活性の欠損はFtsZの重合ダイナミクスそのものとFtsZ繊維の細胞中央への局在に寄与する一方、分裂を駆動するZ-ringの収縮速度には影響は無いとのこと #BNTNJC molbiolcell.org/doi/10.1091/mb…

遺伝暗号再編に向けた同義コドン削減ゲノムの作出 TAG, AGA, AGG, TTG, TTA, AGT, AGCを削って57種類のコドンのみでコードされる大腸菌ゲノムの合成に成功した それに付随するバグとして、隠れたプロモーター出現によるプロテオームの大幅な摂動を発見した #BNTNJC biorxiv.org/content/10.110…

細菌の機能性アミロイドであるバクトフィリンの膜結合特性 広範な種由来のものにおいてN末端に両親媒性のヘリックスが保存されており、重合と相互に影響する形で膜結合に関わっていた その膜結合能が細胞壁合成酵素複合体の局在にも重要であるとのこと #BNTNJC biorxiv.org/content/10.110…

F1-ATPaseから進化したマイコプラズマ滑走モーターの構造 F1部分が新規タンパク質で架橋されてダイマーを形成し、さらにそこから解糖系に関わるホスホグリセリン酸キナーゼが複合体間の連結のために6本生えているような構造を取っていた #BNTNJC biorxiv.org/content/10.110…

モータータンパク質に匹敵する速度と運動持続性を有する人工分子モーターの開発 基板上のRNAを認識しながら転がるDNAナノ粒子において、運動速度の律速がステップ間の長い持続時間であると突き止め、シミュレーションとも合わせてモーターを再設計することで達成した #BNTNJC biorxiv.org/content/10.110…

共生細菌の特徴的な分裂様式 ゴキブリ腸内に生息するBlattabacterium属細菌は、腸内という制約の大きい環境下に生息しながら、高頻度に細胞を分裂させていた その多くは、おそらく細胞分裂面の調節に関わるMinシステムの欠如により、非対称に分裂していたとのこと #BNTNJC biorxiv.org/content/10.110…

細菌チューブリンFtsZと結合して細胞分裂の引き金となるFzlAの役割の多様性 FtsZとの結合の予測構造や結合活性などのFzlAの機能が様々なAlphaproteobacteriaで保存されており、種間でのFzlAの補填も可能であったとのこと #BNTNJC biorxiv.org/content/10.110…

細菌細胞分裂の開始に必須な膜タンパク質FtsNの自己組織化による分裂制御 細菌細胞壁のペプチド部分が抜けた箇所を認識するSPORドメインを介してFtsN同士が会合しており、その過程が細胞壁代謝量の調節に関わっていた #BNTNJC biorxiv.org/content/10.110…

天然変性領域が細菌の細胞外タンパク質の恒常性に役立つ AIベースの手法より、Streptococcusの細胞外にはセリン/スレオニンを多く含む天然変性タンパク質が多数局在することを発見した それら領域は糖鎖修飾を受けており、タンパク質分解を防ぐ役割を持っていた #BNTNJC biorxiv.org/content/10.110…

生体高分子の液液相分離における一価カチオンの影響 3つ以上のリン酸が重合したポリリン酸の液液相分離は他の一価カチオン塩ではなく、塩化ナトリウムによって特異的に促進された X線小角散乱より、ポリリン酸間の会合が塩化ナトリウムで安定化されることを示した #BNTNJC biorxiv.org/content/10.110…

細菌べん毛の回転方向転換の構造基盤 回転方向転換を誘導するCheYの結合によって基部体のC-ringが立ち上がるように構造変化し、固定子複合体との相互作用面を形成するFliGの配向変化と静電ポテンシャル逆転を誘導して方向転換を引き起こすモデルを示した #BNTNJC biorxiv.org/content/10.110…

細菌アクチンMreBの重合阻害薬として発見されたA22の真核生物アクチンへの作用 配列は15%程度しか相同性が無いながら、A22はアクチンの核酸結合ポケットに結合し得るとのこと 実際にA22は分裂酵母の生育異常や培養細胞のアクチンネットワーク形成阻害を起こした #BNTNJC biorxiv.org/content/10.110…

尿路感染大腸菌の細胞長制御 宿主体内を模倣した環境において分裂面を多産して球状へと細胞を変形させた その過程において分裂面制御因子は正常であり、むしろ分裂装置の高活性化によって引き起こされたのだろうとのこと #BNTNJC biorxiv.org/content/10.110…

タンパク質複合体構造予測法改良による病原細菌プロテオームにおける複合体形成の網羅的予測 処理を軽量化したRoseTTAFoldと共進化解析を組み合わせて達成した これまで予測されていなかった新規複合体を多数発見した 実験に回した半数は実際に相互作用が確認された #BNTNJC biorxiv.org/content/10.110…

光依存的にアクチン重合を阻害するツールの開発 モノマーに結合してアクチン重合を阻害する小分子ラトランキュリンのON/OFF状態を光照射で切り替えるように改造した 細胞内の様々な系にも応用可能とのこと #BNTNJC pubs.acs.org/doi/10.1021/ja…

細菌べん毛は他の運動器官の構成因子も利用する 本来は固形物上ではう運動を駆動するIV型線毛の構成因子であるPilMNOはピロリ菌ではべん毛形成に利用されており、基部体外側を囲むように位置して運動性を抑制し、固形物表面でのコロニー形成に関わっているとのこと #BNTNJC pnas.org/doi/full/10.10…

一部の磁性細菌にのみ保存されるマグネトソーム配置制御因子の解析 らせん状の細胞の最内曲線に破線状に局在するMcaAと、マグネトソームをMcaAの間に局在させるMcaBによって、マグネトソームが細胞長軸全体にわたって局在できるとのこと #BNTNJC nature.com/articles/s4146…

磁性細菌はマグネトソームという鉄錯体を内包した細胞内小胞によって磁気を感知する 本論文はそれらマグネトソームが、細菌アクチンMamKのATP加水分解に依存して静的かつ直線状に並ぶことと、その並び方が娘細胞へのマグネトソームの等分配に必要であることを示した #BNTNJC journals.asm.org/doi/10.1128/mB…

真核生物鞭毛の中心軸の構造解析 微小管周りで鞭毛の波打ちと同期するようなバネ様の構造やATPの供給源となり得る複合体など、微小管の周りに位置する約50のサブユニットを含めた高分解能構造を決定した #BNTNJC nature.com/articles/s4159…

クロイツフェルト・ヤコブ病を起こすE196K変異を有したプリオンが形成するアミロイド繊維構造 野生型同様に左巻きの二重らせん構造を取っていたが、横方向の相互作用界面が広くなる方向へサブユニットの構造が大きく変化していた #BNTNJC science.org/doi/10.1126/sc…