● 襲名者 「――――女王モルガンと、話を付けるために」 ●　 #FGO_OH6r

ぺぺ 「止める方法にアテはあるの？」 襲名者 「ありません。少なくとも話してみないと」 妖精王 「それって……襲名者、もしかして君は！」 襲名者 「はい。スプリガンを引っ張り出して 　彼女との面会の約束を取り付けます」　 #FGO_OH6r

襲名者 「だったら、戦争を止めに行きましょう」 後輩 「先……輩……？」 襲名者 「だって、やりたくないんでしょう？ 　少なくとも今は」 後輩 「……まだ不甲斐なくてすみません」 襲名者 「いいですよ。私も覚えがありますから」　 #FGO_OH6r

後輩 「……正直、実感はそんなにありません」 後輩 「厄災は払えたけれど、それは他の、 　よく分からない、圧倒的な力のおかげ」 後輩 「自分でも『予言の子』として 　成長したつもりでも、戦う自信はまだ……」 #FGO_OH6r

妖精王 「で、どうする？ 　僕は鐘を鳴らすべきだと思うけど」 妖精王 「女王軍も黙っていられない。 　妖精同士の戦争が始まるのも時間の問題だ」 妖精王 「覚悟を決めるなら、今だと思うけど」 #FGO_OH6r

ぺぺ 「そういえばダ･ヴィンチと村正は？ 　二人の姿が見当たらないんだケド」 グレイ 「下の工房でフツノと 　オデュッセウスさんの鎧を調べています」 グレイ 「気になって気になって仕方ないと言って」 ライネス 「だから私がダ・ヴィンチの代わりに 　聞き手役に回ってる訳だ」 #FGO_OH6r

妖精王 「そうだ。今回の厄災を解決させたのは 『予言の子』だと民衆たちは考えている」 妖精王 「彼らを後ろ盾にすれば 　ノリッジの鐘を鳴らすことも出来る筈だ」 ぺぺ 「……そうね。アナタたちは完璧に守り抜いたわ。 　フツノの力によって、だけど」 #FGO_OH6r

グレイ 「何というか…… 　嵐のような妖精でしたね……」 妖精王 「そうだね。でも彼女の言うことも一理ある」 妖精王 「やらなきゃならないこと、 　分かるかなアルトリア」 後輩 「……もしかして、鐘を鳴らすの？」 #FGO_OH6r

ぺぺ 「裁縫部屋は二階の突き当り、 　ノリッジの外側で日当たりの良い場所よ」 仕立屋 「おおっ！シェフィールドと違って 　仕立屋の配慮が行き届いてるな！」 仕立屋 「それじゃあ、あとのことは任せたよー！」 二人 『あーーーれーーー！？』 #FGO_OH6r

エルト 「えっ、ちょまっ、 　私の首根っこ掴んで何するの！？」 仕立屋 「まずはそのダッサい状態を 　どうにかするんだよ！」 モレー 「頑張って再現したのにーっ！」 仕立屋 「知るかーっ！あとおまえもちょっと来ーい！」 モレー 「ぴ、ぴぃやぁーーっ！？」 #FGO_OH6r

仕立屋 「心配いらない。必ずキミたちは再会する。 　しなくちゃボクが怒る」 仕立屋 「その時のために、花嫁の王子様はシャンと立って 　やるコトやらなきゃダメなんだわ」 仕立屋 「というワケで……」 #FGO_OH6r

グレイ 「厄災を転移させるって…… 　じゃあ今までの厄災は一体どこに」 仕立屋 「知らないよ、そんなこと。 　けど何か理由があるのは分かるだろう？」 仕立屋 「その理由ある所に飛ばされた。 　だからマシュは今はまだ無事ってワケ」 エルト 「今はまだ……ですか……」 #FGO_OH6r

仕立屋 「そう、あれは厄災に対して使う 　モルガンの魔術だよ」 エルト 「誰？新キャラ！？」 仕立屋 「ナーイスリアクションありがとーぅ！」 仕立屋 「ボクの名前はハベトロット。 　ブリテン随一の花嫁衣装職人」　 仕立屋 「そして今はマシュの専属マネージャーさ」 #FGO_OH6r

ぺぺ 「一時的には共存出来ていたから 　マシュ子が戻れば拒絶反応は無くなる筈」 ぺぺ 「襲名者ちゃんの見立てによると 　まだ生きているってことらしいけど」 ぺぺ 「それだとあの光は転移魔術って事になるわね。 　となればその術者と本来の目的は……」 #FGO_OH6r

ライネス 「で、主導権を明け渡すことは出来そうかい？」 襲名者 「エルトを起こした時みたいに令呪で存在補強すれば 　一時的に元には戻せるとは思うんですが」 襲名者 「効力が尽きれば 　また拒絶反応が起きる可能性があります」 ライネス 「迂闊には試せそうにない、か」 #FGO_OH6r

エルト 「まあでも状況は分かりました。 『予言の子』とか厄災とかその他諸々」 エルト 「後、不本意だけどこの女が 　大分頑張ってきたことも認める」 後輩 「当たり前だァ！先輩ナメんなー！」 エルト 「ナメてねえよ、辛口にはなるけど！」 #FGO_OH6r

襲名者 「これまでの情報の圧縮伝達。 　思考の世界ならそれも可能かなって」 襲名者 「ブリテンのことあまりにも知らな過ぎるし 　口で説明するより早いし楽でしたよ」 エルト 「簡単に説明してくれるけど 　受け手側滅茶苦茶気持ち悪いからなコレ……？」 #FGO_OH6r

エルト 「ぅおぇえ……………」 ぺぺ 「あら吐いた。人形だから何も出ないけど。 　もしかして失敗したのかしら？」 襲名者 「いえ、成功です。相互受信も滞りなく。 　こうなったのは少し試したことの結果です」 後輩 「どんなことを？」 #FGO_OH6r

襲名者 「となると私が原因なのかな…… 　何か主導権こっちが握った感じありますし」 エルト 「そっかぁ、思念会話できなくなってるのも 　そのせいか？思念遮断してる訳ないし」 襲名者 「してますよ。ウザかったんで」 エルト 「悪かったな！ちょっと試すぞ！？」 #FGO_OH6r

ガレス 「追い払われたって、とても大変ですね…… 　それからどうしたんですか？」 モレー 「え？まぁ、尻拭いというか 　呉越同舟的な感じで解決の手伝いを……」 ガレス 「やっぱり、いい騎士なんですね！」 モレー 「うわー、この子やり辛ー……」 #FGO_OH6r

襲名者 「その特異点で私が表に出てたりはしましたか？」 モレー 「いんや？入ってたのはウチの神様 　けど相性悪くてすぐ暴走しちゃってさぁ」 モレー 「あたしも追っ払われたりしてホント困ったよ。 　ほらマドモアゼル、私悪人でしょ？」 #FGO_OH6r

モレー 「その時の対処法が今のように 　人形に魂を定着させてる状態ね」 モレー 「魔術礼装や令呪も使えた筈だけれど 　今はどう？出来そう？」 エルト 「声は出せるけど手足は動かせない感じー」 モレー 「あれ……症状こっちより重い……？」 #FGO_OH6r

襲名者 「もしかしてそのハロウィンでも 　エルトは精神を分離させられたとか？」 モレー 「ふふっふ、その通りだよ。 　よくわかったねぇー、天才？」 襲名者 「いえ。対処がスムーズだったから 　そうなのかなとアタリをつけただけですよ」 #FGO_OH6r

ライネス 「並行世界や編纂事象とも違って 　完全にごちゃ混ぜ状態になってる訳か……」 ライネス 「一応確認するけど今年はどんなハロウィンだい？」 モレー 「おとぎ話を合体させた夢の特異点で 　エリちゃんがシンデレラでミュージカル」 エルト 「エリちゃんだとやりかねない……」 #FGO_OH6r

モレー 「過去も未来も掘り返せるものは 片っ端からグッチャグチャ」 モレー 「そこには在りもしない 　或いは在ったかもしれないIFも含まれていてぇ」 モレー 「つまりモレーと君たちが出会ったことを 　先取り出来てしまう環境が整ったの」 #FGO_OH6r

モレー 「カルデアスを知ってるあなた達なら 惑星に魂がある前提をしてるでしょ？」 モレー 「魂があるということは 　生きてるとも言い変えられる」 モレー 「崩落が間近なこの星は今、臨終の間際で 　走馬灯を眺めている状態って所」 #FGO_OH6r

グレイ 「今年のって……今は7月ですよね？」 ライネス 「今まさに地球滅亡の危機だっていうのに 　……まさか、崩落の問題が解決したのか！？」 モレー 「Non、Non、その問題は解決していない。 　解決していないからこそ見れてる訳」 フィン 「ふむ、どういう事かなお嬢さん」 #FGO_OH6r

モレー 「ああそれ？ハロウィンの時に 　君がカボチャになったの印象深くのこってさぁ」 モレー 「ついそのデザインにしちゃったワケ」 エルト 「ハロウィン？どゆこと？」 モレー 「うん。モレーは今年のハロウィンで 召喚される予定のサーヴァントだから」 エルト 「へー……は？」 #FGO_OH6r

ガレス 「ならこれから気を付ければいいんです！ 清く真っ当になれば立派な騎士になれますよ！」 モレー 「立派な騎士って……」 エルト 「ところでなんで変えた先が パンプキンヘッド姿なんですか」 エルト 「もう少しマシなチョイスもあったと思うのに」 #FGO_OH6r

モレー 「憧れねぇ。おねーさん参考にするのは 　やめといた方がいいかなー」 モレー 「事実がどうあれ、与えられた性質そのままで 　現れるのが英霊なんだから」 ガレス 「……でも、何か悪いことしましたか？」 モレー 「『まだ』何も。『まだ』なだけなんだけどね」 #FGO_OH6r

エルト 「まあ、確かにあの時 このまま消えそうな危機感を覚えました」 エルト 「そこを助けられたんですから、 　私にとって、あなたは恩人ですよ」 ガレス 「やっぱり、いい騎士なんですね！」 モレー 「なんでこの子食い気味なの？」 襲名者 「ガレスさん、騎士に憧れてますから」 #FGO_OH6r

モレー 「でもお生憎様。 　あたしも汎人類史側のサーヴァントだよ」 モレー 「そりゃあ霊基無辜ってて 　世の中堕落させてぇーとか思うけど」 モレー 「咄嗟に助けたくなったんだよね。 　なんでかわからんけど」 #FGO_OH6r

モレー 「冤罪を着せられ、恨みに染まり、世を呪い、 　外なる神を降臨させ地上を堕落させる」 モレー 「って言っても つい最近まで忘れていたんですけどねー」 ライネス 「嘘くさいなぁ。 君、ベリルのサーヴァントじゃないのかい？」 モレー 「まー、そう疑うのが当然よねー」 #FGO_OH6r

ぺぺ 「で、アナタがこの事態の犯人？」 モレー 「はーい、ジャック・ド・モレーでーす！ テンプル騎士団の総長やってましたー！」 ガレス 「この方、騎士なんですか！？」 モレー 「そうでーす！」 モレー 「まあ騎士は騎士でも 　処刑されておっちんだ曰く付きですけどー」 #FGO_OH6r

ぺぺ 「ンフ、久しぶりに再会たと思ったら 　随分美味しそうな姿になっちゃって！」 エルト 「他人事だと思ってー！」 ぺぺ 「だって本当に他人事だものー！」 ぺぺ 「それとも量産してほしい？ 　ウチならすぐに人気商品になるわよ？」 エルト 「チクショウ！チクショウ！」 #FGO_OH6r

エルト 「………………………」 エルト 「パンプキンヘッドになってるゥーー！？」 #FGO_OH6r pic.twitter.com/5j6vLRSsXc

襲名者 「……仕方ありません。 　現実を教えてあげましょうか？」 エルト 「現実？何言ってんの？ 　あれ、私持ち上げられてる？」 エルト 「えっ、まさか海に捨てる気？」 襲名者 「いいから水面見なさい。そうすれば分かるから」 エルト 「水面？一体何が…………」 #FGO_OH6r

エルト 「ぷはぁー！ 　やーっと地面から開放されたァー！」 エルト 「不思議と息苦しくなかったけど 　身体動かないし失神寸前だったのかな」 全員 『………………』 エルト 「おやみなさん、どうしました？」 村正 「どうしたっていうか、何というか……なぁ」 #FGO_OH6r

トモエ 「それよりも主君です。 　あなた、主君を何処に？」 トモエ 「隠しだてするなら燃やしますが」 ？？？ 「うぇえぇマジトーン…… 　拷問するなら段階踏もうよ？身代金とか」 ロリンチ 「おや、彼女の下に何か……」 #FGO_OH6r

ロリンチ 「この声……まさかエルトちゃん！？」 ？？？ 「シーッ！シーッ！静かにしてよ、ね？ね？」 トモエ 「曲者！」 ？？？ 「ぴぃやぁーー！」 トモエ 「雉も鳴かずば撃たれまい……」 妖精王 「だれこの女。君たちの知り合い？」 ロリンチ 「いや、はじめて見るけど……」 #FGO_OH6r