#書写食堂 第502回　ハンス・クリスチャン・アンデルセン／矢崎源九郎・訳「ブタ飼い」より 【あたしたちには、】～【知ってますのよ。】（84字） ※皇帝の姫君に求婚を断られた王子が、豚飼いとして皇帝の城に入りこみ、姫に「町じゅうの台所でつくられている料理がわかるつぼ」などを差し出すが… pic.x.com/qvrkqnzo74

#書写食堂 第501回　佐藤春夫「我が一九二二年」より 【さんま、さんま】～【むかひけむ。】（85字） ※友人であった谷崎潤一郎の妻・千代への思いを歌った詩。佐藤春夫は千代に横恋慕しており、谷崎から彼女を「譲られる」こととなった細君譲渡事件を経て、のちに千代と結婚した。 pic.x.com/t99nwld7ss

#書写食堂 第500回　中谷宇吉郎「母性愛の蟹」より 【ところが】～【不思議な味をもっている。】（97字） ※越前の蟹の中では他県で知名度の低い、「こうばく蟹」についての随筆。そういう種類の蟹がいるのではなく、ずわい蟹の雌のことで、内子（未成熟卵）や蟹味噌がおいしいらしい。 pic.x.com/0yowhjkklx

#書写食堂 第499回　種田山頭火「其中日記（九）」より 【柿の葉の】～【四つあります。】（72字） ※昭和11年９月の記録。この時点で山頭火は山口市にいるが、かつて東京にいた頃に関東大震災に遭遇しており、９月１日には震災を思い出して「酒なしデー」とした、との記載がある。 pic.x.com/tmtwysumau

#書写食堂 第498回　久生十蘭「だいこん」より 【詫間が】～【膨れあがった。】（88字） ※主人公のあたし＝フランス帰りの才媛・石田里子をとりまく、終戦前後の人々を描いた小説。タイトルは、里子が足の太さをからかわれてショックを受けつつも、自分でも名乗ることにしたあだ名から。 pic.x.com/o8agzzalhk