私は「単身者たち」が一番好きだな。 計子に幸あれ。 多田尋子という作家を知らず、装幀に惹かれてたまたま手に取った本だったけれど、とても素敵な作家に会えた。収録3作しか知らないけれど、どれも終わり方が唐突のように思えて、でも思い返していくうち、だんだんとこれ以上ない終わり方のように→

#多田尋子 小説集『体温』（書肆汽水域）より「単身者たち」、#読了 他者との距離感、血、家族。だから「体温」がずっと収録3作に通底している。この書名、すばらしい。 収録3作のうち「単身者たち」が一番古いのに、3作の最後に配置されているのがとてもしっくりときた。まるで連作のよう。→ pic.twitter.com/6WfonwmeRu

#多田尋子 小説集『体温』（書肆汽水域）より「秘密」、#読了 カギ括弧付きの「家族」小説。「うちって、他人ばっかりだね」（p.91）。その「他人」が、戸籍のもとで定位される。不安定な、でも言葉による強固な関係性。 血を残すことを拒否し続けてきた素子だからこそのラストが良い。余韻に浸る。 pic.twitter.com/qIYoHBMfKD

#多田尋子 - 体温、#読了 小説集『体温』（書肆汽水域）より。装幀に惹かれて衝動買いの一冊。 率子と小山、率子と女子大生のバランスが良かった。依存と自立。埋没溶解と他者への関わり。ふたつのあいだで揺れることで浮かびあがる自己。「体温」感知の有無とつながって、おもしろかった。 pic.twitter.com/TYZxwRnp3Z

今日は何も書けないかもなーと思っていたけど以前いただいた感想の一つを読み返し、そうだなあわたしこういうとこがグッと来るポイントだったんだよなあと思いながら多田尋子の小説を読んで、書きたかったシーンの一つを書きました　頭から書かないと永遠に終わらないのは知ってる

【新入荷】 よく見ると表紙タイトル「体温」の「体」と「温」が密接になっています。愛する人との「温もり」と「距離」を描く、一級品の恋愛小説の短編集『体温』が入荷いたしました。 50歳で小説を書き始め、54歳で小説家デビュー。歴代最多の6度、芥川賞候補なった多田尋子。待望の復刊です。 pic.twitter.com/29581KWjeX