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石森みさお@140字小説@330_ishimori

よく見ると《面影》にも種類がある。大体は陽炎のように半透明だが、中にはもっと実体を感じさせるものもいるのだ。透き通っているけれど、色がつき、儚いけれど確かな……琥珀糖のようだ、という表現を思いつき、これも手帳に記す。立ち止まっては書き物をする私を見つめる彼の瞳も、透き通っている。 pic.twitter.com/hKjpHp4ABw

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《面影》は寡黙な存在だが、実は波長の合う人間相手にはよく喋る。《面影》の親類縁者や友人とは波長の会うケースが多いらしい。思考し、会話し、呼吸さえもする。彼らと私たちを隔てるものは一体何なのだろう。度々思案しては足を止める私を、彼が面倒そうに促す。雨が降りだす前に宿に辿り着きたい。 pic.twitter.com/Fsdbjgnv9k

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