秋めいてきた帰り道。みそらは同級生と遊びに行くとかで久々に一人だ…別に寂しくはないが。 「…あっ」 ふとすれ違った秋風に聞き覚えのある声が混じる。 「去年の春ぶりかな？」 振り返る俺の視界に、キラキラと純白の髪と翼がなびいて。 「ただいま…弟クン」 もう一人の従姉妹が、にこっと笑った。 pic.x.com/g69h1QbWmq x.com/h_GREN/status/…

そろそろ秋か…寂しくなるな。 「なんで？」 なんでって…みそらの家、そろそろ"渡り"で向こう行く頃だし… 「言ってなかったっけ？ウチ、こっちに定住することになったって」 …まじ？ 「まじまじ！…何？にいちゃん、寂しがってくれたのー？」 思わず口走った言葉を思い出し、俺の顔が熱くなった。 pic.x.com/Sr0d14rcBt

しかしこっちで進学とはな…お前んち、"渡り"があるからオンラインスクールに通うんじゃなかったか？ 「色々あってねー」 思わせぶりに従姉妹が笑う。 「えへへ、にいちゃんと同じガッコに通えてラッキー♪」 楽しそうに翼を広げてひらり…見えるぞ？ 「残念でした！あたしの制服キュロットだもーん」 pic.x.com/tofZ37oxyg x.com/h_GREN/status/…

そろそろ秋か…寂しくなるな。 「なんで？」 なんでって…みそらの家、そろそろ"渡り"で向こう行く頃だし… 「言ってなかったっけ？ウチ、こっちに定住することになったって」 …まじ？ 「まじまじ！…何？にいちゃん、寂しがってくれたのー？」 思わず口走った言葉を思い出し、俺の顔が熱くなった。 pic.x.com/Sr0d14rcBt

「すっかり泳げるようになったねぇ」 部長が感慨深げに向ける視線の先で、みそらが水面を飛ぶように泳ぐ。 「にぃちゃんもっかい！」 プールからあがると同時に力一杯ハグされる。お前ね周りの目とかな… 「だってこーしないとまだ怖いもーん」 だからって毎回これじゃ… 「えへへ〜」 …ま、いいか。 pic.x.com/EJAlSXP5do

「すっかり泳げるようになったねぇ」 部長が感慨深げに向ける視線の先で、みそらが水面を飛ぶように泳ぐ。 「にぃちゃんもっかい！」 プールからあがると同時に力一杯ハグされる。お前ね周りの目とかな… 「だってこーしないとまだ怖いもーん」 だからって毎回これじゃ… 「えへへ〜」 …ま、いいか。 pic.x.com/ejalsxp5do

泳ぎたいって思いはあるけど、水は怖くて身体がこわばる。手を伸ばすと、温かくてちょっと固い、にぃちゃんの手。 ──大丈夫。そう言ってくれてるような力強い感触は、わたしを安心させてくれて…力が、ふわっと抜けて。 「浮いてる！泳げてるぞみそら！」 水しぶきの向こうで、優しい笑顔が見えた。 pic.x.com/ugpuo7x68v