運命の女神が俯きかける。 けれど、いつも君に笑っていたい。 そして、君の笑顔を見られるのもあと少し。 そんなことを考えていると、テスト終了の鐘が鳴った。 隣には、解放感に満ちた君の笑顔があった。 #即興小説　#小説 #読書 #シナリオ制作　#物書き #万丈響雲 #花 pic.x.com/ncq1zvmvmv

もうすぐ期末テスト。 でも、なんだかフワフワして勉強に身が入らない。受験も迫っているというのにやれやれだ。 君とお茶して以来、今まで以上に意識してしまっているらしい。 残された時間はあと少し。 あと、少し、、 #即興小説　#小説 #読書 #シナリオ制作　#物書き #万丈響雲 #花 pic.x.com/cq2wygey3d

会話が途切れた瞬間、意を決して僕は口を開く。 「俺さ、き、君のことが、、、」 「私がどうしたの？」 「いや、やっぱなんでもない」 「変なユウマくん」 窓の外を見ると、一枚目の秋が落ち、ひらひらと舞っていた。 #即興小説　#小説 #読書 #物書き #万丈響雲 #花 pic.x.com/jlgc5iqr8e

「ユウマくん」 びっくりして声のする方を向くと、君の笑顔。 モールへ買い物に来た甲斐があったというものだ。 「コーヒー飲んでかない？」 君の提案でカフェへ。 コーヒーの香りと君の香りが相まって、桃源郷にでも迷い込んだような気分だ。 #即興小説　#小説 #読書 #物書き #万丈響雲 #花 pic.x.com/rqkeiwhcjp

いつもの挨拶。 いつもの笑顔。 いつもの授業。 いつもの放課後。 友人以上に進展しない関係に、僕はモヤっている。 漫画や小説では何かきっかけが起こるものだが、いっこうにそれは起きなかった。 窓の外ではどんより雲が空一杯に広がっていた。 #即興小説　#小説 #読書 #物書き #万丈響雲 #花 pic.x.com/rpksd0b0pa

古典の授業中。 ふと隣を見ると、君が舟を漕いでいた。 僕と違って今までそんなことはなかった。睡眠時間を削って勉強していたのだろう。 君は手の届かない女神だと思っていたのが、手の届く同じ人間だということに気がついた。 #即興小説　#小説 #読書 #シナリオ制作　#物書き #万丈響雲 #緑 pic.x.com/qkrqqblljr

「寝癖ついてるよ」 「寝坊したからね」 「早起きは三文の徳だよー」 短歌ペア以来、なんとなく話すようになって、今ではそれが当たり前になっていた。 知っている人から友人へ。 教室の窓の外では、蝉がけたたましく鳴いていた。 #即興小説　#小説 #読書 #シナリオ制作　#物書き #万丈響雲 #花 pic.x.com/yoreqcg7gt

「隣同士2人1組で短歌を作るように」 1人が上の句を詠み、もう1人が下の句を詠む趣向のようだ。 、、、ということは！ (国語のツルクマ先生、グッジョブ！) 思いがけず君とペアになれたことに、僕は教室中をスキップして回りたい気分だ。 #即興小説　#小説 #読書 #物書き #万丈響雲 #花 pic.x.com/8lw5idu1ey

「ヤバイ」 授業に全く集中できない。 君が隣にいると思うと気になってしょうがない。 心ここに在らずとはこのことか。 心が勝手に飛び出して君の方へ行こうとあたふたしてる。 僕は必死に心を捕まえて、飛び出させないようにするのが精一杯だ。 #即興小説　#小説 #読書 #物書き #万丈響雲 #花 pic.x.com/rspk1bf58j

新学期のクラス替え。 新しい席に座ると、聞き慣れてはいないけれど、僕にとって1番嬉しい声が聞こえてきた。 「おはよう」 驚きを隠しながら、平静を装って挨拶を返す。 君は隣の席だった。 #即興小説　#小説 #読書 #シナリオ制作　#物書き #万丈響雲 #花 pic.x.com/nq85u1fvah

君とはまだまともに話したことがない。 それなのに、声をかけてくれたことが僕には嬉しかった。 図書館の静けさはいつもと変わらないのに、窓から差し込む太陽の光は、なんだかいつもより暖かく感じられた。 #即興小説　#小説 #読書 #シナリオ制作　#物書き #万丈響雲 #花 pic.x.com/ccuw61bz3m

「おはよう」 声がして顔を上げると、クラスの中で僕が気になっている君の笑顔があった。 「お、おはよう」 僕も慌てて挨拶を返す。 机の上に開いた本に手を乗せたまま、半ば呆然としながら、通り過ぎていく君を見送った。 #即興小説　#小説 #読書 #シナリオ制作　#物書き #万丈響雲 #花 pic.x.com/wygnlfcd5z

「ドンドンッ！」 玄関のドアを叩く音で目が覚める。 取り立てられるような借金もないし、裏社会との付き合いもない。 よく聞くと、「警察」という単語が耳に入った。 犯罪行為も心当たりがないのにどうして？ 訳がわからず頭から布団を被る。 #即興小説　#小説 #読書 #物書き #万丈響雲 #花 pic.x.com/s6clyldn4m

ページをめくる手が止まる。 そこには、昔死んだはずの友人の写真が載っていた。しかも、それは1週間前の撮影とある。 頭が真っ白になり、体は石像のように動かなくなった。 いつも賑やかな表通りは、異様なまでの静けさに満ちていた。 #即興小説　#小説 #読書 #物書き #万丈響雲　#花 pic.x.com/qzwjbwh2km

「今日は土曜日かぁ」 いつもよりだいぶ空いている車内を見て初めて気づく。 激務で曜日感覚がおかしくなっていた。 効きすぎる冷房を感じながら、背中には真夏の太陽が照りつけていた。 皮膚感覚もおかしくなっているような気がして、思わず顔がニヤついた。 #即興小説　#読書 #物書き #万丈響雲 pic.x.com/4coc0yzct3

肉を焼く音、話し声や笑い声、店内にあるテレビの音。 私は、この心地よい喧騒の中で賄いを食べるのが好きだ。 家では静かすぎて寂しくなるから。 そんなことを思っていると、後ろにいる常連さんの席から大きな歓声が上がった。 #即興小説　#小説 #シナリオ制作　#物書き #万丈響雲　#花 pic.x.com/7qgalmpbmj

カーテンを開けると、見たことのない虫が窓にとまっていた。 自分の頭の中の引き出しにはない種類だ。 気になったが、窓越しに指で弾くと慌てて虫は飛んで行った。 その様子を少し眺めた後、いつものようにカーテンを閉めた。 #即興小説　#小説 #シナリオ制作　#物書き #万丈響雲　#花 pic.twitter.com/ZiFEbe5Hgo

見上げると、風と雲が気持ちよさそうに踊っている。 この空を見れただけでも、この世に生まれてきた甲斐があった。 彼女と繋いだ手の温もりを感じながら、なぜか僕の心にそんな感情が湧き起こった。 #即興小説　#小説 #シナリオ制作　#物書き #万丈響雲　#花 pic.twitter.com/UOkVZXUUW4

靴下の穴を覗くと、何かが動いていた。 思わず、手に持った靴下を慌てて放り投げる。 おそるおそる穴を覗き込むと、なんと小人がせっせと働いているではないか！ 驚きで動けなくなるやいなや、ケン坊の体は穴に吸い込まれてしまった。 #即興小説　#小説 #シナリオ制作　#物書き #万丈響雲　#花 pic.twitter.com/oY6FUr3ZYe

気づくと、タカシは床に横たわっていた。 辺りは薄暗く何も見えない。 微かに人の話し声が聞こえる。 小鳥がさえずるほどの小さな声。 起きあがろうとするが、体が動かない。 まるで10tの重りを乗せられ、さらに金縛りにあったようだ。 #即興小説　#小説 #シナリオ制作　#物書き #万丈響雲　#花 pic.twitter.com/4HMz9Be6l1

「イテッ！」 誰かが背後からラリアットを食らわせてきた。 たとえ見なくても、ダイゴにはそれが誰かわかった。間を置かず、肘鉄を食らわせる。 「ギャフッ！」 それが、いつものハルマとの挨拶だった。 #即興小説　#小説 #シナリオ制作　#物書き #万丈響雲 #花 pic.twitter.com/XbIfK0vlRF