そして、どうやらそれが人類の進化にとっての決定的な戦略になっていることには疑いの余地がないようである。つまり── #山川健一 #私物語化計画 yamakawa.etcetc.jp/lecture2024062…

──やはり人間の雌はチンパンジーやゴリラを超えた、類い希な性的な能力を持った存在であると言わざるをえない 彼女達はいつでもセックスできるし、さらに雄の何倍もの快感を得ることができるのだ #山川健一 #私物語化計画 yamakawa.etcetc.jp/lecture2024062…

それはきっと、人間には倫理というものが存在するからではないだろうか ──（略）── 人間はもっとも反倫理的であるが故に、倫理に忠実であろうとするのだろう #山川健一 #私物語化計画 yamakawa.etcetc.jp/lecture2024062…

面白い話であると僕は思う。これが人間の話だったら面白くも何ともないのだろうが、チンパンジーだと面白い 人間だとちっとも面白くなく、同じような話なのにチンパンジーだと面白いのはなぜなのだろうか？ これはむずかしい問題である #山川健一 #私物語化計画 yamakawa.etcetc.jp/lecture2024062…

つまり、雌のチンパンジーは売春していたわけだ。報告を受けたグループのメンバーは、労働していないはずの雌のチンパンジー達の多くがコインを持っていることを突き止めた #山川健一 #私物語化計画 yamakawa.etcetc.jp/lecture2024062…

だが、これらの可能性は、ある夜、チンパンジーの宿舎を観察していた一人の助手の発見によってあっさり否定されてしまうことになる その発見とは── 雄のチンパンジーと雌のチンパンジーが交尾し、その後、雄が雌にコインを渡していたのである #山川健一 #私物語化計画 yamakawa.etcetc.jp/lecture2024062…

討論に討論が重ねられ、彼らはふたつの可能性を指摘することになった [1] 雌のチンパンジーは雄のチンパンジーよりもピーナッツが好きではない [2] 雌のチンパンジーは雄のチンパンジーよりも知能が低い #山川健一 #私物語化計画 yamakawa.etcetc.jp/lecture2024062…

彼らは、いとも簡単にチンパンジーが貨幣を認識できるということを証明してみせたのである だが、研究者のグループのあるメンバーが、労働してコインを受け取るチンパンジーには圧倒的に雄が多いことに気がついた #山川健一 #私物語化計画 yamakawa.etcetc.jp/lecture2024062…

労働してコインを受け取ったチンパンジー達は、さっそく自動販売機でピーナッツを手に入れた 彼らは、いとも簡単にチンパンジーが貨幣を認識できるということを証明してみせたのである #山川健一 #私物語化計画 yamakawa.etcetc.jp/lecture2024062…

チンパンジー達に簡単な労働をさせ、そのご褒美にコインをあげる。そのコインで、彼らは専用の自動販売機でピーナッツが買える。つまり、この実験の目的は、チンパンジー達が貨幣というものを認識できるかということにあった #山川健一 #私物語化計画 yamakawa.etcetc.jp/lecture2024062…

【チンパンジーの売春】 先週のチンパンジーの話の続きである。こんな話がある アメリカのモンキー・センターで、チンパンジーの研究を行っていたグループが面白い実験をした #山川健一 #私物語化計画 yamakawa.etcetc.jp/lecture2024062…

#山川健一 #私物語化計画 6/21 ダーウィンを理解すると小説が豊かになる 03 「愛」という不可解な観念と「結婚」 yamakawa.etcetc.jp/lecture2024062… 人類の進化にとっての決定的な戦略になっていることには疑いの余地がない──

──愛と嫉妬の世界の誕生である 文学や芸術の誕生でもある── #山川健一 #私物語化計画 yamakawa.etcetc.jp/lecture2024060…

実は、発情期の喪失は、雌、いや女の人達の陰謀なのである。これは僕が言っているわけではなく、ダーウィニズムがそう説明している #山川健一 #私物語化計画 yamakawa.etcetc.jp/lecture2024060…

そもそも動物達は発情期以外にはセックスしない。年がら年中発情しているのは人間だけだ チンパンジーと話せたとして、彼の最大の疑問は、「人間はなぜ生殖のための行為を、すなわちセックスを恥ずかしがるのか」ということではないだろうか？ #山川健一 #私物語化計画 yamakawa.etcetc.jp/lecture2024060…

そして、ダーウィンである 【ダーウィンによるセックスの話】 ダーウィンの経歴や学説を紹介するのは固苦しいので、いきなり、ダーウィンによるセックスの話を書く。面白そうでしょ？ #山川健一 #私物語化計画 yamakawa.etcetc.jp/lecture2024060…

ユングについては、まだちゃんと書いたことがない。神秘主義者の僕は、合理性を超えた場所の向こうに、神秘的な世界が広がっていると思っている。神や、ユングが言う集合的無意識（普遍的無意識）の世界である #山川健一 #私物語化計画 yamakawa.etcetc.jp/lecture2024060…

ヘーゲルはこの世界を「諸事象の集合体ではなく、諸過程の集合体である」と考え、弁証法を構築した。その影響で僕は関係の絶対性という考え方に辿り着いたわけだが、実はナラトロジー（物語論）にもヘーゲルは間接的に影響を与えている #山川健一 #私物語化計画 yamakawa.etcetc.jp/lecture2024060…

小説というのは、いわば総合芸術で、貪欲に様々なものを吸収していくことが必要なのだ ──（略）── これまでの自分の活動を振り返り、重要なロジックが四つあるなと僕は思っている ヘーゲルとユングとナラトロジー、そしてダーウィンだ #山川健一 #私物語化計画 yamakawa.etcetc.jp/lecture2024060…

長く小説を書いていくためには、哲学や思想や科学の成果を吸収していくことが大切だ。もちろん最新のAIなどに関する知見も必要だろうが、それ以前に、基本となるロジックを身に付けることが重要だと僕は思っている #山川健一 #私物語化計画 yamakawa.etcetc.jp/lecture2024060…

#山川健一 #私物語化計画 6/7 ダーウィンを理解すると小説が豊かになる 01 一年中セックスしているのは人間だけだ yamakawa.etcetc.jp/lecture2024060… 人間の雄はチンパンジーの三倍から五倍の快感を手に入れた代わりに、自由を失ったのだ。同時に、文学を含む文化というものが生まれたのである──

そして、主人公の想いを具体的な物の描写で表現するのだ──と僕は言ってきたわけだ だがそれでいいのか、と実はこの頃思うのだ #山川健一 #私物語化計画 yamakawa.etcetc.jp/lecture2024053…

しかし、これはあくまでもスキルとしての問題であり、仏教知の範囲外の話である。とにもかくにも、小説の結末は「淵黙雷聲」を守ることが重要だ #山川健一 #私物語化計画 yamakawa.etcetc.jp/lecture2024053…

淵のように深い沈黙こそは雷のような一撃を与えるのである──という真理は、小説作法に応用できるなと僕は考え、東北芸術工科大学でも物語化計画でもこの「淵黙雷聲」について講じてきた #山川健一 #私物語化計画 yamakawa.etcetc.jp/lecture2024053…

【淵黙雷聲】 「淵黙雷聲、維摩の一黙、雷の如し」という言葉は、小説のテクニカルな問題を超えている 淵黙雷聲については前に書いたことがあったと思うが、僕自身の中で知見が深まったので、それについて書く #山川健一 #私物語化計画 yamakawa.etcetc.jp/lecture2024053…

いちばん大切なことは読者に感じさけなければならないわけで、それを書いてしまっては作品にならない #山川健一 #私物語化計画 yamakawa.etcetc.jp/lecture2024053…

《結末》　書きたいことを描写ではなく説明してしまっているケースがあまりにも多い 説明ではなく描写だと皆さんにも何度も言い、自分自身にも言い聞かせてきた。しかし、そこが小説の難しいところで、実際に書いてみると説明になってしまうのだ #山川健一 #私物語化計画 yamakawa.etcetc.jp/lecture2024053…

小説中の会話は、著者の世界観の表れであり、ユーモアの源泉であり──つまり重要なのだ。くれぐれも、書き飛ばすことのないように #山川健一 #私物語化計画 yamakawa.etcetc.jp/lecture2024053…

さらに言うならば、会話によってストーリーを進めてはいけない。絶対にいけないという事はないが、会話に頼ってストーリーを展開させる作品は退屈である #山川健一 #私物語化計画 yamakawa.etcetc.jp/lecture2024053…

《会話》 小説の中の会話は、現実の会話とは全く異なる。会話とは象徴であり、場面展開の貴重なキーであり、メタファーの宝庫である。あるいは、他者から差し込んでくる透明な光である #山川健一 #私物語化計画 yamakawa.etcetc.jp/lecture2024053…

──などと長々と説明してはいけない。いきなり、「愛子が他の男と横断歩道を渡って行くのを見た」という具合に欠落を提示することが必要だ #山川健一 #私物語化計画 yamakawa.etcetc.jp/lecture2024053…

《冒頭》 小説はその冒頭で「欠落」について書かなければならない。そこは山の麓にある大学で、主人公はこの大学に通う2年生で、同じクラスの愛子が好きだ── #山川健一 #私物語化計画 yamakawa.etcetc.jp/lecture2024053…

【冒頭・会話・結末】　先週は、何を書き何を書かないのか、ということについて私見を述べた。これは純粋にテクニカルな話である。 #山川健一 #私物語化計画 yamakawa.etcetc.jp/lecture2024053…

#山川健一 #私物語化計画 5/31 初心者にもよくわかる文章教室 07（最終回） 一黙を守った維摩、弓の名前すら忘れ去るに至った紀昌 yamakawa.etcetc.jp/lecture2024053… 小説の結末は「淵黙雷聲」を守ることが重要だ。そして、主人公の想いを具体的な物の描写で表現するのだ──と僕は言ってきた