【#即興連載小説集】 を始めました。 『#未定食』 『#ベレーさん』 『#幻魔の皇帝』 『#Cyberbreakthrough 』 『#CAP学園』 『#愛しのケロちゃん』 『#無能猫化身の解決屋』 『#結女実ふたたび』 『#都地の逆襲』 『#電子時代の夢切』 の十本です。 #詩 #小説

『#都地の逆襲』←1話から通読可 0121 「うふ」 　結女実が、再び夢魅がちに微笑んだ。 　優は、確かに結女実に魅了されたのだ。 　ここでーー結女実の『不殺の誓い』は、完成したのだ。 THE END #詩 #小説 #140字小説

『#都地の逆襲』←1話から通読可 0120 『相手を殺さない相手を傷つけもしない』 　それが、結女実の試みだった。 (宣川結女実。コイツは天使どころかーーまさに闘いの女神って奴だな) 　もう、優に結女実を滅殺する気は無かった。 #詩 #小説 #140字小説

『#都地の逆襲』←1話から通読可 0119 　結女実というこの女は、殺す気が全く無いらしい。何だこの女は。 「随分と下半身オイタしたようね」 　そう呟くと、結女実は夢魅がちに、うふ、と微笑んだ。 　それを見た優は、三度射精した。 #詩 #小説 #140字小説

『#都地の逆襲』←1話から通読可 0118 　その勢いは凄まじく、優は雄叫びを上げた。 　全身が痙攣する。 　痙攣がさらに精神の快楽を生み、引きずられて再び射精したーー。 　優の肉体と精神の快楽がやっと収まった。 #詩 #小説 #140字小説

『#都地の逆襲』←1話から通読可 0117 　優の肉体の緊張が解放された。 　と同時に精神が解放され、凄まじい快楽が優の全身を駆け巡った。 　精神の快楽は肉体に及び、これまでに無い勢いで射精した。 「ぐはあぁぁ！」 #詩 #小説 #140字小説

『#都地の逆襲』←1話から通読可 0116 　何だこれは。 　『滅殺』どころではない。 　まるで全力疾走でフルマラソンをしている気にすらなった。 「があぁ！　やめだやめだ！」 　性も根も尽き、ついに優は根を上げた。 #詩 #小説 #140字小説

『#都地の逆襲』←1話から通読可 0115 　攻めても攻めても痛みが返って来る。しかも致命的でない。 　次第に優は、自身で自身を攻めている様な気になった。 　しかも、致命的でないので際限が無い。 　まるで自分で自分を殴っている様な気分だ。 #詩 #小説 #140字小説

『#都地の逆襲』←1話から通読可 0114 　時にいなし、時に倒れ込みながらだ。 　攻めても攻めてもいなされ、逆関節を攻められる。優は焦った。自分の攻撃が、そのまま自身に返された様なものだった。しかも結女実自身は力を使わない。 #詩 #小説 #140字小説

『#都地の逆襲』←1話から通読可 0113 　そこには様々な技、禁術が存在する。 　それらを組み合わせれば、自然な流れで逆関節を取り、攻める事も可能だ。 　結女実は、相手の力・動きに合わせて逆関節を攻めたのだ。 #詩 #小説 #140字小説

『#都地の逆襲』←1話から通読可 0112 　世界中の多くの武道・格闘技には関節技が存在した。 　柔道、柔術、合気道、合気柔術、中国武術における擒拿（きんな）術、日本拳法、少林寺拳法、コマンドサンボ、総合格闘技、さらにプロレス。 #詩 #小説 #140字小説

『#都地の逆襲』←1話から通読可 0111 　今度はその脚をいなし、そのまま体重を優の脚に掛けながら優のくるぶしに肘を当て倒れ込んだ。 　今度は優の脚の逆関節を攻めたのだ。 「ぐはっ」 　たまらず優は身を退いた。 　退く優に結女実はさらに接近した。 #詩 #小説 #140字小説

『#都地の逆襲』←1話から通読可 0110 　いなした優の拳を掴み、自らも体勢を拳の軌道に合わせて崩し、そのまま優の腕を自身の肩に乗せた。 「ぐっ」 　優がうめき声を上げた。 　優の腕の逆関節を取ったのだ。 　腕の逆関節を取られながらも、優が蹴りを繰り出した。 #詩 #小説 #140字小説

『#都地の逆襲』←1話から通読可 0109 　それは『不殺の誓い』を立てた結女実がさらに踏み込む境地を体現するものであった。 　それまで紙一重でかわしていた優の攻撃を、今度は紙一重で、いなした。 #詩 #小説 #140字小説

『#都地の逆襲』←1話から通読可 0108 　そんな不謹慎な感慨を抱くのは、やはり結女実が悪の側に身を置く存在だからであろうか。 　結女実は、優の暴力を掌の甲でかわしながら、ある手段を試みる事にした。 #詩 #小説 #140字小説

『#都地の逆襲』←1話から通読可 0107 　眼の前の男も今は不要な殺しはしない様だ。 　結女実と優の違いは、『不殺』と『滅殺』であった。 　『純粋な悪』である優に好感すら感じた。 #詩 #小説 #140字小説

『#都地の逆襲』←1話から通読可 0106 『悪い人じゃないけど、いい人でも無いでしょ？』 と。 　任侠の世界に身を置く者は、決して善人では無い。結女実も悪の側に身を置く存在だ。 　そんな中、結女実は不殺の誓いを立てた。あの人に誓ったものだった。 #詩 #小説 #140字小説

『#都地の逆襲』←1話から通読可 0105 　結女実は、今は亡きとある人の言葉を思い返した。 　それは、主馬の憧れの人でもあった。 『嬢ちゃん、俺はーーいい人じゃ、ないんだ』 　あの人の呟きに結女実はこう応えた。 #詩 #小説 #140字小説

『#都地の逆襲』←1話から通読可 0104 　優の暴力は、純粋な『悪』そのものだった。 (不思議なものね) 　優の邪気の無さに今度は結女実が笑ってしまいそうになった。 　純粋な『悪』。 　結女実という『強者の滅殺』のみが目的だから優は主馬も殺さなかった。 #詩 #小説 #140字小説

『#都地の逆襲』←1話から通読可 0103 　人間は、邪な目的で暴力を振るう。 　しかし、優の暴力に『悪意』が全く感じられない。 　都地の暴力は『邪悪』そのものだった。 　が、優の暴力には、『悪意』が含まれない。 　それは、優が『滅殺』のみを探究しているからだろうか。 #詩 #小説 #140字小説

『#都地の逆襲』←1話から通読可 0102 　結女実は、優の暴力を掌の甲で受けて、受けて、受けた。 　結女実の中で、違和感が膨らんだ。 　優の暴力は、明らかに『悪』だった。 　しかし、そこに人間の暴力に潜む『悪意』が感じられなかった。 #詩 #小説 #140字小説

『#都地の逆襲』←1話から通読可 00101 　優は武器は手に持っていなかった。 　素手で殺した方がより相手の断末魔の躍動を感じ取られたからだ。 　手刀、拳、蹴り、膝ーー。 　凄まじい勢いで優のそれは繰り出された。 　その一撃一撃が重く、激しかった。 #詩 #小説 #140字小説